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三井住友銀行のコンビニATM手数料改定が意図するところ

三井住友銀行は、来年(2021年)4月5日からコンビニの現金自動預払機(ATM)の手数料を改定すると発表しました。これは、近い将来に支店を整理する中で、専用のATMが無くても全国のコンビニからお金を引き出すケースを想定してのところだろうと思います。
具体的に何がどうなるかと言うと、

・毎月25、26日の8:45~18:00の手数料は無料(現在は110円)
・毎月25、26日の上記時間以外の手数料は110円(現在は220円)
・毎月25、26日以外の平日8:45~18:00の手数料は220円(現在は110円)
・毎月25、26日の上記時間以外の手数料は330円(現在は220円)

つまり、多くの企業や官庁が給料日となる24日の翌日と翌々日のみ手数料を下げ、残りの日はコンビニから出金する場合には全て値上げになるということになります。何も考えず出金のために手数料を払っている方もそれなりにいるとは思いますが、利益でもポイントでも手数料分をゲットするのは大変です。今では100円あればコンビニコーヒーが飲め、330円あればファーストフードの朝食くらいなら満足に食べられるようになっている今、この改定は一体どんな意図があるのだろうという感じがします。

私自身は、三井住友銀行のような都市銀行の利用というのは、銀行振込による通販や、ネットオークションを利用していた時に、同じ銀行からの振り込み料金が安くなるということで、大手都市銀行の口座をもっていた方がトータルの出費を抑えられることもあって作ってはみたものの、支店が地域の限られた場所にしかないということで、お金を入れたり出したりするにも手間がかかるばかりで地方都市での使い勝手は良くないということを感じていました。

今後、銀行の支店は減っていく事は間違いありません。そうするとATMも減るため、特に元から都市銀行の支店がない地域において、そうした不自由な状況を変える一つの方法として、給料の全てあるいは、一ヶ月に必要な現金をまとめてコンビニから出金し、残りの日々はキャッシュレス決済で過ごすという新たなライフスタイルの提案ととれなくもありません。

ただ、これだと給料日直後だけしか出金手数料が0円にならず、取引実績に応じて出金手数料や他行への振り込み手数料が0円になるネット系の銀行とどうしても比べてしまいます。今回の三井住友銀行の場合は、急に現金は欲しいものの近くに専用のATMが無い場合には必ず出金する場合の手数料がかかってしまいます。いくらキャッシュレス時代の到来がすでに一部で来ているとは言え、突発的な出金をしたい場合には困る場合も出てきます。

現実的な対応策として、給与振込口座や各種決済口座を三井住友銀行にしている場合は、月に2回ある手数料無料日に、ある程度の現金を別のATM利用が便利な銀行に現金を移すような事も必要になってくるかも知れません。特に旅行先でキャッシュレス決済が使えず、現金が必要になった場合、夜間や休日でも出金手数料が回数限定で無料になる銀行もありますので(一定の取引実績が必要な場合が多いので、よく内容を確認した上で利用されることをおすすめします)、キャッシュレス決済を使いこなすだけでなく、複数のキャッシュカードを使い分ける事が、無駄に手数料を払い続けずに賢くお財布を管理する方法として今後は注目されるようになってくるのではないでしょうか。

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