車中泊徒然草+

携帯料金が下がってもNTTの寡占が進んだ未来は通話料金で苦しむことも

このブログでは、携帯電話の無料通話や通話かけ放題の適用外となる「0570」から始まる企業や行政への通話に注意を促してきました。しかし、大きな企業の問い合わせ先には堂々と0570から始まる番号が書かれていたり、特に私が静岡市民としてひどいと思うのが、新型コロナ相談ダイヤルが0570から始まる電話番号に一本化されていることです。

テレビコマーシャルでは、60才以上の方なら24時間掛け放題で0円(実際はちょっと違いますが定額で安く掛けられるので、ここではその点には触れません(^^;))というシニア専用スマホを使うプランを紹介しているのですが、この電話を手に入れ、普通にどの通話(当然海外への発信は別料金ということはわかるでしょうが)も長電話してもスマホ料金は定額だと安心している人がいたとしたら、これは本当に危険です。

0570から始まる電話の怖いところは、一旦つながってしまい、この電話が有料であるというアナウンスが流れている時点から課金が始まり、通常のコールセンターを経由するような問い合わせの場合、長く待たないとつながらない事もありますので、実際の問い合わせはそれほどしていなくても、アナウンスが流れた時点から電話を切るまでの時間が適用されます。

例えばNTTコミュニケーションズのナビダイヤルの場合、携帯電話からの平日昼間(企業・役所関連の問い合わせはこの時間帯になると思いますので)料金は3分90円だそうで(^^;)、30分なら900円がいつもの通信料金に加えて翌月請求が来るようになるわけです。

これは、政府の目標とする「携帯料金を下げる」という観点で考えると、たとえデータ通信の料金が下がり、かけ放題を付けていても0570から始まる電話番号に掛けなければならない状況が続くなら、0570番号の事を知らない無知なユーザーの料金アップは避けられない状況になるということです。

そうなると、気になるのが改めてNTTがドコモを子会社化し、NTTコミュニケーションズなどの関連会社の取り込みもするということになると、いっそう0570から始まる電話をユーザーに掛けさせて(つまり今までフリーダイヤルや固定電話の番号で案内を受けていたところにも変更を促すような流れになったことを考えています)、ドコモの料金が下がる分の埋め合わせをするのではないかと考えてしまうところもあります。つまり「実質携帯料金は今のまま」ということが大手の寡占が成った未来に起こっているかも知れないということです。

個人的には政府が本当に携帯電話ユーザーの通信費を下げ、日々の生活費に余裕を生み出し、経済を回していきたいと考えるなら、大手電話会社が提供する0570から始まる電話番号への通話料について見直すか、携帯電話の無料通話およびかけ放題(5分・10分以内のかけ放題も含む)でも利用できるように携帯電話会社に働きかけるべきだと思います。

現在は固定電話より携帯電話のみを使っている人も多く、携帯電話の通話料金は全国一律なので(さらに言うと固定電話もIP化すれば全国一律料金にできると思います)、企業・役所への問い合わせに固定電話の番号を併記することでユーザーが無駄に通話料を追加で払うことを防ぐような取り組みもあっていいと思います。少なくとも携帯電話料金を下げるということは現政権の必ず達成すべき政策であることは確かなので、データ料金だけではなく通話料金についても過大な請求でトラブルに今後ならないよう、きっちりと大手キャリアを動かしていただきたいものですが。

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