車中泊徒然草+

軽乗用車でもコットで寝床作り

2001

 車の買い替えを画策しながら家にある普通の軽自動車を使っているのですが、せっかくなので、今乗っている車で車中泊のための環境を作る事ができるのか試してみようと思います。ちなみに、その車は写真のSUZUKI keiで、ターボ仕様になっているので市内走行でも以前のワゴンRよりきびきび走るように思います。5ナンバーではあるものの、3ドアなので後部に荷物を載せまくり、まるでパズルのようにコンテナを組み合わせて中の荷物が動きにくいようにしています。

 まず、基本的なフルフラットですが、助手席のヘッドレストを外して後部座席に付けるようにして倒すことで実現できますが、これだと後部座席の背もたれをフラットにすることはできません。大雨の中、外に出られないような状況で就寝場所を確保するような場合はこうしたシートアレンジも仕方ないかと思いますが、Keiの場合は後部座席を前に倒すことでかなり長い積載スペースを作ることができるのが特徴になっています。

 しかし、助手席と後部座席の部分を写真で見てもらえばおわかりの通り、かなりひどい段差が生じています。これは、元々車中泊のためにシートアレンジが考慮されていないということなのですが、この上にかなり厚手のマットをひいたとしても、これだけひどい段差だと体にはこたえますので、何とか別の対策を立てる必要が出てきます。

 そこで、用意したのがとりあえず助手席側のスペースを解消するためのコンテナボックスです。助手席の上にかぶせるようにして、だいたい後部座席の高さに合うようなものを手に入れました。ちなみに、サイズはタテ36センチ、ヨコ48センチ、高さ17センチのものが偶然手元にあったので、これを使いました。

 コンテナを置き、荷物を半ば強引に運転席側に移動させるとこのようになります。ここまで就寝スペースを作った後にどうするかというと、私の場合はベニヤ板のようなものは使わず、使わない時はしまっておけるキャンプ用のベッド「コット」です。写真手前に緑色の袋がありますが、これが畳んだ状態のコットです。私の持っているのは「ボイジャーコット」と言いますが、現在はOEM製品の「B24 cot」がかなり安価で手に入り、体重が重い方でも安心して使えます。このコットがなかったら今の車で車中泊をやろうとは思わなかったでしょう。

 作業するために後ろのドアと助手席側のドアを開けてまずコットを広げてみました。写真のようにうまく平らに置けていることがわかります。これをこのまま組み上げていていけば、簡単に寝床が完成するのです。

 これで大人一人が十分寝ることができるスペースが完成しました。荷室側に頭を置くようにすればそれほど天井の圧迫感は感じません。出入りは運転席から行なうようにするとスムーズにコットに乗ることができます。さすがにコットに座って作業をするのは人によっては難しいとは思いますが、この就寝環境は以前乗っていたワゴンRのシートアレンジではとても実現できないくらい快適で、コット導入のメリットを感じます。

 コットを車内で使うことのもう一つのメリットは、写真のようにコットの下の部分がまるまる空くので、収納スペースとして使えることでしょう。かさばらないものはコットの下に押し込むことで、運転席側の荷物をそこまで積み上げなくても良くなります。

 このようにワゴンタイプでない軽自動車でも、ちょっとした小道具とコットの組み合わせでここまで車中泊に適した車になってしまうというのは、実際にやってみなければわからないものですね。同じように後部座席が前に倒すことでフラットになり、助手席を後ろに倒して後部と連結できるタイプの車でしたら、マットを敷いて就寝スペースを作るよりも、寝る場合の快適度は高いと思います。コットを使った就寝環境構築は車中泊だけでなくキャンプや自宅でのお昼寝にも使えますし、コンパネとマットを先に考えていた方にもご一考いただければと思います。

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