車中泊徒然草+

自動車メーカーが燃費の数字にこだわるわけ

 これを書いている2013年の2月中旬から下旬にかけて、かなりレギュラーガソリンの店頭価格が上昇しています。表示価格では1リットル160円に迫る勢いで、こうなってくると新しい車を選ぶ判断基準として、燃費の数値がいいものを選ぶようになるのは仕方のない感じもします。

 私は以前からメーカーが単に車重を軽くする努力をするだけならまだしも、応急用としてはないと困るのではないかと思われるスペアタイヤまでを省略して燃費のカタログ値にこだわるのは本末転倒ではないかと思っていました。しかし、先日のニュースでスズキの新しい「アルトエコ」のJC08モード走行燃費が33.0km/l(2WD車)と、ハイブリッド車のプリウスの数値32.6km/lを抜いたということがニュースになっていました。これは、車重を20キロ軽量化したことと、ワゴンRで搭載した新しい技術を投入したことで実現できたとのこと。テレビコマーシャルではミライースに遅れを取った感がありますが、燃費にこだわり安くというニーズにはアルトエコの方が現状では優れていると思わせるには十分で、企業も競争の中でとにかくカタログ値を超える努力をしていることはわかりました。

 グレード別では2WDのECO-Lで90万、ハイグレードのECO-Sでも100万と、3人ぐらいまでの街乗りでの使用なら(一応4人は乗れますが(^^;))プリウスより相当安く購入でき維持もできるでしょう。しかし、ここまで注目されるにはやはりカタログ上のデータでプリウスの上を行ってこそということはあるのですね。個人的にはハイブリッドカーよりも低燃費なガソリン車があるのなら、そちらの方を選びたいですし。

 スズキの低燃費技術はワゴンRと同じようにリチウムイオン電池を併用していますが、長く乗り続ける場合この電池の信頼性および交換費用が気になるものの、市街地走行で平均的に燃費が20km/lを超えてくれれば、一昔前の原付バイク並みに乗ることができるわけで、私にとっては相当インパクトがあります。

 普段はこうしたエコカーを使いながら旅行の際にはレンタカーでしのぐのも手でしょうし、今後こうした技術がメーカーの他の車でも採用されていく中で、同じくスズキのエブリィバンあたりにこうした技術が導入されて、CVTの設定で出てくるようなら、今まで軽ワンボックスのウィークポイントだった燃費の問題を解決してくれることになるかも知れないので、リッター30キロとは行かなくてもかなりの人気車種になりそうな気もするのですが。

 話をアルトエコに戻しますと、同時に用意されたフルタイム4WDでも30.4km/lの燃費を誇ります。冬の移動でもそこそこの動力性能が期待できる上に、一昔前のいわゆる「燃費のいい軽自動車」以上の経済性があるなら、あえて4WDを狙ってみるのもいいかも知れません。そして同時に、あえてこの車でどう車中泊をするのかということを考えてみるのも面白いかも知れませんね。

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