車中泊徒然草+

全ての人がスマートフォンと相性がいいわけではない

 昨日はいよいよソフトバンクとauから同時にiPhone4Sが新たに販売されるというニュースがありましたが、テレビ朝日系の「報道ステーション」がトップでこの話題を放送しているのにちょっと違和感を覚えました。はっきり言ってこれはApple社と携帯電話会社の宣伝に限りなく近いものでありますし、70代だという人たちがパソコン教室にあるスマートフォンの講座で操作方法を習っている風景が流れていることにも情報操作的なものを感じてしまった次第です。

 スマートフォンは確かに便利ではありますが、ウィルス侵入の危険性がありますし、通信料も電話とメールしか使っていない人と比べると、毎月の支払いがかなり高くなります。昨日の報道ステーションを見て、新たにiPhoneを持ってみようかと何の予備知識もないまま思ってしまった人が周りにいましたら、果たして2年間の支払い総額がどれくらいになるのか、また現在支払っている携帯電話の支払額の差が毎月どのくらいになるのかをお店で計算してもらうことをお勧めします。番組内ではパソコン教室の講義の中で、スマートフォンでカメラを使う操作をしていることを紹介し、操作がタッチパネルでできるので、デジカメより簡単だと年配の女性がテレビカメラに向かっておっしゃっていました。

 しかし冷静に考えてみると、スマートフォンのような小さな画面でインターネットを見たり、カメラを含む多くの機能の設定をやるという事になると、下手をしたら新聞より小さな字を判別しなければなりません。年配の方の中にはつらいと思われる方もいらっしゃるでしょう。それならば携帯電話はそのままにして、無線LAN経由でインターネットにつなぐことができるタブレット式の端末にすれば、パソコンと同じように家電量販店で品物だけ購入することができます。値段も型落ち品ならかなりディスカウントされますし、万が一使いこなせないことがわかったとしても、損害はタブレット端末だけで済みます。アンドロイド陣営もApple陣営もタブレットの扱いはスマートフォンとほぼ同じですから、もう少し小さく、無料で使える公衆無線LANスポットが少ないため、いつでもインターネットにつながる状況で使いたいと思ったら、改めて今の携帯電話をスマートフォンに機種変更する事を考えればいいのです。携帯電話会社がスマートフォンを売りたがるのは、本体の価格が高いということもありますが、今まで通話しか料金を使っていなかったような人にも高額なデータ通信料を請求でき、身入りが増えるためででしょう。またテレビ局がこれだけスマートフォン人気を煽るのは、携帯電話会社がスポンサーである事と無関係ではないでしょう。今後もスマートフォン導入を煽るような報道がさまざまなところでされると思いますが、マスコミの方々にはいくら経済のためとは言っても、使いこなせないことがはっきりとわかる方にまで勧めるような形での報道はぜひとも止めていただきたいと思うのですが。

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