YAZAWA トラベルマルチクッカー TVR21BK

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 持ち運びしやすい海外でも使える鍋のセットというのは、これを書いている現在ではそれほど選択肢はありません。Panasonicに吸収される前のSANYOからも同様のトラベルクッカーは出ていましたが、100Vと240Vの切り替えは自動でやってくれる分、価格が高いという状況でした。今回紹介するヤザワのトラベルマルチクッカーは実売で4千円弱と、SANYOのトラベルクッカーと比べると半額程度に安くなっていますが、明確な違いは電圧の切り替えが手動だということです。

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 写真のようにヒーターの裏面にコインなどを使わないと切り替わらないスイッチがついています。海外で使うことを目的に作られたものなので、初期設定が220-240Vの方になってしまっていたので、国内で使うためにはまずこのスイッチを100-130Vの方に切り替える必要があります。違った電圧の国でそのままコンセントをつないでしまうと事故につながるほど危険なので、使い始める前にまずはここのスイッチを確認してください。

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 基本的な構造はヒーター部と、それにぴったりとはまるアルミの鍋のセットで、プラスチックの蓋と食器として使える丼、そしてスプーンとフォークが一本になっているものが入っています。容量は1.3リットルとなっていますが、ヒーターの出力は切り替えられないので吹き零れないようにするためには扱う量に注意が必要です。ご飯であれば1合、水なら1リットルが限度だと思いますが、私の持っているトラベルポットの容量は500mlなので、より多くのお湯を作りたい場合には重宝します。2人用のカップ麺を作るためのお湯を作るには最適でしょう。ヤカン替わりに使う場合は蓋をした方が早く沸かせます。さらにクッカーの形が四角なので、鍋の縁から安全に移すことができますので、調理に使う予定がなくても、湯沸しおよびレトルト食品の温めだけに使うというパターンもありかと思います。

 今回は自宅で試してみることができたので、インスタントラーメンを作ってみました。今回は短時間で茹で上がるようにマルタイの棒ラーメンを使ってみましたが、麺を投入する前にしっかり沸騰させておかないと麺投入によって水温が下がりますのでなかなか麺が茹で上がりません。500mlでだいたい15分弱くらい待ってから麺を入れ、好みの歯ごたえになるまで茹で上げれば簡単に出来上がります。このままでは鍋が熱くて食べられないので、一気に付属の丼に移して完成です(^^)。

 ただ、この一連の調理を調理台のない普通の車の中でやるにはかなりの危険がともないます。お湯を沸かしているだけだったらぶちまけたとしても乾くのを待てば何とかなるでしょうが、インスタントラーメンをそのままぶちまけたようなところを想像してしまうと、ちょっと車内で全て行なうのは躊躇してしまうというのが正直なところです。また、食べ終えた後の鍋と丼を洗うことなども考えると、装備のない車で扱う場合は湯沸しや湯煎でレトルトパックなどを温めるために使うというのが無難ですね(^^;)。

 あと、気になった点としてヒーターと鍋の部分が分かれて収納できる便利さと引き換えに、ヒーター部分が完全に冷めるまで結構時間がかかるということです。鏡面のようになったヒーターは熱い状態で手や体を触れると大変危険です。特にお子さんと一緒に旅をされるような場合は、絶対にお子さんに触れさせないような収納場所を確保することが必要です。しばらく放っておければいいのですが、限られた空間で早く仕舞いたいというような場合はヒーターはそのままにしてある程度冷ます必要がありますのでご注意ください。

 ただ、旅の道具としてこれ一つあればヤカン替わりの湯沸しや炊飯(鍋には炊飯用のスケールはなく、計量カップも付かないので別途用意して水加減も自分で計る必要あり)、湯煎から調理まで、さまざまな調理をこれ一台でできます。普通車の中で使う場合には決して走行中には使わず、停車中でも安定して置ける様な台の上で扱える環境づくりはしっかり用意して使うなら便利に使えるでしょう。そんなに大規模ではないサブバッテリーを使っている方で家庭用の機材では不安だという方、また車中泊だけでなくビジネスホテルへ宿泊する際の室内調理用としても有用ですので、使ってみる価値のある一品です。



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YAZAWA トラベルマルチクッカー TVR21BK」への2件のフィードバック

  1. acefeel 投稿作成者

    ふむふむ 持ってればいいけどね。海外旅行用グッツ 検索してみよっと。

  2. てら 投稿作成者

    実物のパッケージはこちらのLOFTにある旅行グッズのコーナーで見つけましたが。ほとんど定価販売なので、実売で千円は安いネットから購入しました。
    これからの季節は温かいものが恋しかったりしますので、バッテリーの容量と相談しながらいろいろと使いけなしていければいいなと思います。

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