WIRELESS GATE Wi-Fi+LTE 480円プランとNexus5 その2 公衆Wi-Fiをテザリングで使う

 ワイヤレスゲートの格安SIMをスマートフォンやタブレットに挿入すると、入れた端末でのみ提供された公衆無線LANのアクセスポイントにアプリを使って接続することができますが、SIMカードをモバイルルーターに入れてもアプリの認証ができないので使うことができません。最安のもので月々480円と安いので、そこまで求めても仕方がないと思われる方も多いでしょう。もしブロードバンドルーターに入れて使いたい場合は、Wi-FiのサービスをSIMカードで管理するのではなく、IDとパスワードで管理することのできるBIC SIMなら使えるようになっていますので、そちらを使うのが無難ですが、使う機器は選ぶものの、Nexus5を使うと、テザリングさせて他の機器をインターネットに繋ぐことができるようになります。

 テザリングというと、Wi-Fiを使ったテザリングが一般的で、対応する機器もパソコンやスマートフォン、タブレット端末だけでなく、一部の携帯電話の一部や携帯ゲーム機でもインターネットを使うことができるようになります。しかし、Wi-Fiを使ってネット接続をしている状態で、さらにWi-Fiを使ってテザリングをすることはできません。LTEでのネット通信を使ってWi-Fiのテザリングを行なうことはできますが、それならこの低速SIMでは他の通信サービスを使ってやった方がいいというレベルです。ただテザリングの方法というのは実はWi-Fiだけではありません。Nexus5はWi-Fiだけでなく、bluetoothやUSBを使ったテザリングもサポートしていますので、公衆無線LANに接続した状態でWi-Fi以外のテザリングを行なえば、対応する機器を持っている場合はNexus5をモバイルルーターかモデムのようにして公衆無線LAN網を使ってインターネット接続ができてしまうというわけです。とりあえず、10インチのタブレットdtabとiPod touch、Windows8.1を搭載したMii8 2でのBluetoothテザリングによる動作と、手持ちのWindows7を含むノートパソコンとMii8 2でのUSBテザリングによる動作を確認しました。

 USBテザリングの場合は、ケーブルでNexus5とパソコンをつなぐ必要がありますので、外出時に手軽に使うにはBluetoothテザリングの方が利用しやすいでしょう。実際の利用の手順は、Nexus5と対応する機器とのペアリングを行なった後で、Nexus5の設定にあるテザリングの項目からBluetoothテザリングのチェックを入れます。そして利用したい機器のBluetooth設定を選び、接続をすればそれで繋がります。Bluetoothテザリングによる接続については、各々の機種別にネット上で詳しいやり方を示してくれているサイトが多くありますので、そちらを参考にしていただければと思います。ともあれ、LTEを使ったテザリングではなく、公衆無線LANをそのまま使ってテザリングができるということになると、さまざまな可能性が考えられます。

 大きな災害が起こった場合、アクセス集中によって携帯電話はつながりにくくなることはよくあることですが、携帯電話網を使ったインターネット接続についても集中すればするほど繋がりにくくなることが予想されます。東日本大震災の際、東京近郊で帰宅困難者が続出したことは記憶に新しいですが、そんな時に期待されるのが公衆無線LANです。食事のできるチェーン店やコンビニから接続することができれば、家族や職場に自分の居場所を知らせるメールを送ったり、道路状況を確かめることができるでしょう。もちろん、スマートフォンで完結する内容であればそれでいいのですが、大きな文字で見たい場合や、自分だけでなく周辺の人にも見せたいような場合は大画面のタブレットやパソコンを使いたいものです。このやり方を知っていれば、普段はNexus5単体でネット接続を行なっていても、いざという時にパソコンで使いたい場合も簡単に対応できます。

Nexus5

 では、具体的にどの程度のスピードでネット利用できるのか紹介していきましょう。マクドナルドのアクセスポイントを使って複数の機器でのテザリングをしてみました(これから紹介する数字は全て下りのものです)。まず、SIMカードの入っているNexus5内でのスピードですが、BNRのスピードテストで最大値が10.73Mbps、平均値で8.25Mbpsと自宅でのADSL並といったところでしょうか。

Dtab

 次に、Bluetoothのテザリングを使ってAndroidタブレットのdtabで試したところ、最大値が2.99Mbps、平均値で1.75Mbpsとスピードは落ちました。これは、今使っているモバイルルーターでもBluetoothテザリングの場合は3Mbps以下に落ちるということですから、頑張っているほうだと私には思えます。

Win7

 最後に、Bluetooth機能の付いていないWindows7搭載のノートパソコンをUSBケーブルで接続し、Nexus5をモデムのようにしてUSBテザリングを行なった結果です。推定転送速度が16.62Mbpsとなっていますが、ほぼNexus5で受信したスピードを維持していると考えていいでしょう。さすがに480円でここまでできれば文句も出ないでしょう(^^;)。

Dsc_0009

 もしノートパソコンを高速通信で使いたい場合は写真のようなUSBテザリングがおすすめだと思います。ただ、Mii2 8のように接続端子が一つしかないWindowsタブレットで使いたい場合は、USB接続だとNexus5と双方の端子を使うことになりますので、使いながら充電をすることができませんのでその点はご注意下さい。

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 最後に、ここで調べたスピードだと何ができるかということの例として、Bluetoothテザリングで接続したAndroidタブレットでYoutubeを見た写真を紹介します。有名なゲームをやっている動画ですが(^^;)、だいたい9分弱のものでも、途中で止まることもなく最後まで十分楽しむことができました。ここまでのことができてしまうNexus5の利用範囲の広さには改めて感激するところですが、海外製のSIMフリースマートフォンでも、テザリング機能が開放されているものなら同じように使えると思いますので、最安のSIMと最安のスマートフォンでどこまでできるか挑戦してみるのもいいかも知れませんね。


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