地上波テレビの地域格差とオリンピック

昨日、連休の最終日はゆっくりとして自宅でオリンピックをテレビ観戦していたのですが、テレビ番組表を見ていておかしいなと思った事があります。悲願のオリンピックでの初勝利を目指し、国内でも注目されている女子アイスホッケーの日本対スイス戦が、地上波のNHKだけでなくテレビ朝日系列でも放送されていたのです。

地上波のNHKと違う種目を民放がやっていて、その民放でやっている映像をNHK BS1で中継しているのはわかるのですが、なぜ同じ試合を同じ地上波で放送しているのかちょっと理解に苦しみます。考えられるのは、地方のテレビ局の民放局が極端に少なく、テレビ朝日系列のネット局がない地域の場合、女子アイスホッケーの試合を見たいとその地域で思っても民放だけが中継している場合は見られないので、そうした状況を回避するためと考えられないこともありません。

しかし、そうした地域は限られているわけで、ダブった中継をしているならその分どちらかのチャンネルで同じ時間に生で競技が行なわれているものがあれば、日本選手が出ているかに関係なく中継した方がオリンピックの面白さに多くの人が触れられるわけで、あえてダブって中継することもないと思います。また、通常番組を楽しみにされている視聴者の方がいるということもあります。

さらに今回のオリンピックではNHKが一部テレビと同時にネットで生中継の実験を行なっていて、問題の女子アイスホッケーもNHKの平昌オリンピックのサイトで同じように見ることができています。さらにテレビでの中継がない競技についても積極的にネット配信しています。となると、地域によって民放の生中継が見られない場合にはこのNHKのサイトにアクセスさえできればいいわけで、ますます民放の地上波で同じ試合を中継する意味がなくなる気がします。

この状況というものに民放連はどのように考えているのかはわかりませんが、この問題をそのままにしておくと、2年後の東京オリンピックでも、地上波しか見られない世帯において、地域によっては楽しみにしていたマニアックな競技が見られない地域が出たり、同じ競技を地上波でダブって見させられるような状況が発生することは普通に起こる可能性があります。

今回のオリンピックについては、NHKのサイトのお陰でネット配信中心に車で旅行していて出先で中継を見たいという場合にも頼りになります(ただし同時中継される競技は限られます)。そもそも外へ出てまでテレビを見るのかという議論は置いておかせていただき(^^;)、こうした便利さに慣れてしまうと、オリンピック期間以外にも地上波およびBSの番組をネット配信で同時視聴したいと思う方はそれなりにいるのではないかと思います。

既に現在のメタル回線の固定電話についても、利用者側に影響がない形で途中の回線をIP電話化してサービスを行なうことがアナウンスされていますが、特にBS放送では、全国で同じ番組が見られるとうたい、地上波だけの契約の人より受信料も多く払っていながら、自分の住んでいる場所上空の雲が厚かったり大雨の時には見られないという根本的な問題があり、今だにその問題は解決されていません。

現在、車中泊用の車を作る中で車の中でBS放送を見るために多額の投資をしている方もいるかも知れませんが、今後ネットでの同時配信がBS波だけでも行なえるようになれば、大きなスポーツイベントも地上波と同時配信する環境が整えば、東京オリンピックを十分に楽しめるようになるかも知れません。こちらはただ書くだけなので厚かましいお願いだとは思いつつも、今回のような地上波での同時放送なんて状況にならないように関係各位の調整をお願いしたいところです。


カテゴリー: モバイル関連コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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