鉄道と道路での立ち往生に備えて用意したいもの

先日の北陸や中国・九州での大雪の被害によって鉄道(新潟県三条市の信越線)が止まり、約15時間の間動かなかったそうなのですが、車両は4両編成でした。その中に乗客は430も乗っていて(帰宅時間と重なったこともあります)、次の駅まで300メートルということろで止まったまま、立ちっぱなしという方もいたようです。

また、北陸自動車道の石川・富山県境付近で(森本IC~小矢部IC間)で大型トラックが立ち往生したところで動かなくなってしまい車が最大で400台、この文章を書いている時でも一時100台も立ち往生したままになってしまったということでした。

どちらの立ち往生現場でも水や食料が配布され、列車内には暖房とトイレが有り、北陸自動車動では簡易トイレも配られたそうです。その後の対策ということで考えるとJRの方がテレビニュースで批判を浴びているようですが、夜中に雪の中を歩かせるというのは相当危ないですし、バスやタクシーを現場によこすのも大変、そしてそもそもこんなに雪が降るとは思っていなかったという事情もあるかと思います。立ち客が多かったという点についても、できるだけ少ない車両で多くの人を運ぶということが、鉄道をビジネスと考えた場合にはセオリーになってきているので、ある意味混んでいる時には立つ人もいるというのは仕方ない部分もあります。JRではダンボールを配って寝られる人はフロアで横になったということですが、なかなか人がいるところで横になれない人もいるでしょう。

そうした点を考えると、車自体が個室であり、いざという時の準備をきちんと行なっていれば、車のエンジンを掛けなくても毛布やライト、ラジオなどで車を停めたまま復旧を待つこともできたと思うのですが、その反面、何の支度もなくさらにガソリンも少ない中で立ち往生に巻き込まれた場合には困る方もいるでしょう。車の中が個室になることはメリットになりますが、場合によっては同じ状況で困っている人と話しながら待つことのできる列車の方が、いろんな事を考えて悲観的にならずに済む分いいのではないかと思う方もいるかも知れません。

まず思うのは、トイレ設備を付けないで運行する車両で今回のような長時間の立ち往生した場合はかなりきついことになると思えます。雪が原因だけで立ち往生する事もないと思うので、今後はトイレ無し車両のみで編成している鉄道会社は十分何かあった時の対応を考えて欲しいですね。

また、限られた車両内で長時間待つ場合にはできれば横になれる場所が欲しくなるわけですが、さすがに車内でハンモックを釣っても立ち客の出る状況では全ての乗客を休ませることはできないと思いますので、補助椅子のようなものを用意して横になれなくても一応座れるという状況を提供することが必要になってくるのではないかと思います。そんなこともあって、旅行で出掛ける場合にはデッキで使うことを前提に折りたたみの椅子や、折りたたみの座布団を持っていくということが、こんな長時間のトラブルに巻き込まれた場合に自分だけでなく他の人のためにも役に立つということで、今後は持ち出すことを考えるべきだろうと思います。

今回のニュースを見ていると、信越線の車内では時間の経過とともにスマホの電池が切れて状況を全く把握することができなくなったというような話もあります。車での場合はエンジンさえかかればカーラジオもありますし、スマホの充電も可能な分、発信したり情報を集める場合には車の方がいいと言えそうです。ただ今回の場合は15時間という時間経過の中で動いたり状況に変化があったようですので、大きめのモバイルバッテリーがあれば何とか大丈夫なレベルかも知れません。

また、情報をスマホに集中させるのでなく、通勤に電車を使っているなら安易にラジオもスマホでという風にはせず、ポケットラジオを使うようにしたり、小型の災害対策用の手回し発電ラジオを持っていると、かなり現場での対応が変わってくるように思います。スピーカーからラジオをかけることによって気が紛れることもあるでしょうし(ただし、ラジオを好む人ばかりではないと思うので使う前に確認を取ったり、イヤホンの用意もあるといいでしょう)、定時のニュースの時だけ付けて状況確認に使うということもできるでしょう。

今回のような立ち往生のニュースがあると、何が必要だったのかということがだんだんわかってきます。私などは電車通勤ではないので、電車に乗る場合はそのほとんどが旅行による移動になるので、以下のようなものを荷物にプラスして持っていくように今は考えています。

・普段使いの小さなバッテリーとは別の大き目のモバイルバッテリー
・防寒具の代わりやトイレ用の目かくし代わりにもなる色の付いたポンチョ
・床に敷いて休むための折りたたみ座布団
・ネット以外の情報収集のための災害用手回しラジオ(ライト付き)
・意外と暇つぶしには有効かもしれないトランプ

まだまだ探せば必要なものは出てくるかと思いますが、この程度ならそんなにいつも持って行く荷物にちょっと足すだけで、車内での立ち往生でなくても駅から出られない状況になったとしても時間をつぶしたり休んだりできるものであろうと思います。

それと、このブログは車中泊のブログなので特にこの冬には何回も書きますが、車の中の空きスペースには立ち往生になっても自分で何とかできるようにするためのお泊まりセットくらいは一通り入れておく方がいいと思います。というのも、今回の雪で富山県射水市で犠牲者が出てしまったのですが、エンジンを付けヒーターをかけたまま寝てしまい、降り積もった雪がマフラーを塞いだことで排ガス中毒になってしまったことが想像されます。つまり、車の中でヒーターを付けたままうっかり寝入ってしまった後に大雪が降り積もってしまったら即、命の危険があるということになるのです。

ですから、毛布や寝袋、さらにそれでも寒い場合には衣服の上からも着られる雨具なども用意しておけば、もし翌朝車が埋まるほどの大雪が降ったとしても携帯電話で救援を呼ぶなどすれば何とかなります。雪の降らない土地というのはなかなかありませんし、ちょっと車で出た後で大雪ということもあるかも知れませんので、この他に使いすてカイロや毛糸の帽子などヒーターを付けなくても凍えずに一晩明かせるものを常に車の中に入れておくことが大切になってくるでしょう。また、先日紹介した軽くてかさばらない登山用のスコップは自分のためだけでなく、立ち往生の原因となっている車の救出にも役に立つかも知れません。まだ大雪の峠は越えていない地方もあると思いますので、ちょっとした事で出掛ける際も万が一の用意は忘れずにしてから出掛けましょう。


カテゴリー: 旅行・交通関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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