断水時のトイレを災害用にするには

熊本での震度6弱の地震は、翌日になって最大震度を記録した和水町では神社の鳥居にヒビが入ったりといった被害はあったようです。ただ、停電や断水というライフラインに直結するところまでは被害が出なかったのが幸いでした。ただ、九州新幹線が6時間も停まり、長く列車内に缶詰にされた人々の中には、水が飲めなくて難儀をした人がいたようです。旅行の際には旅先で購入するペットボトルもいいですが、ステンレス断熱ボトルの中に水かお湯を入れて万が一のために持って出るのも旅先のトラブル対策には有効でしょう。

さて、今回の地震も一週間くらいは大きな余震の心配があるということで、万が一の事を考えてライフラインが遮断された場合に備えて対策を考えるべきでしょう。北海道での地震の時のように停電が長びくことでの影響もありますが、やはり水道が使えなくなったり水道自体は使えても集合住宅で停電するとポンプが使えなくなって水が出ないということもあるかも知れません。

様々なライフラインが存在する中で、やはり考えたいのが断水時にトイレをどうするかということです。人間の営みとして食べたら出さなければならず、それを我慢しすぎると体調を崩してしまいかねません。そこで、普通のご家庭で断水が起こった場合のトイレ対策について考えてみることにしました。

排泄物を水で流せない場合、その都度に袋などに入れて分けて処理するということになるでしょうが、その場合にはやはり、家庭内のトイレを使って簡易トイレを作った方が改めてポータブルトイレを他の場所に設置するよりも精神的に落ち着きますし、リラックスして用を足すことができるでしょう。その場合、まずは大きなビニール袋を便器全体に掛け、さらに念のため二重にして汚物が漏れてしまうことを防ぎます。実際に用を足す時はその上にさらにポリ袋を置いてその上にするような形になるでしょう。ただ、そのまま用を足すと処理が難しいですし、小の場合に漏れてしまう可能性もあります。

できれば、今利用しているトイレでの動作をそのままするような形で環境を作るべきだと思うので、大と小を分けるようなことはストレスの種になる可能性もあるので、できるだけしたくありません。水分を吸わせるために新聞紙を小さくちぎって敷き詰めるという方法を提唱している方もいますが、新聞紙だけでは全ての水分を吸収できませんし、匂いも残り、そのままゴミとして出すことにも抵抗が出てくるでしょう。そもそも、最近のご家庭では新聞を取っていないお宅もあるかも知れません。

そこで、登場するのが水分を含む排泄物を固める凝固剤であり、匂いや菌の繁殖を抑える殺菌剤になるのですが、それらをまとめて提供しているのが「非常用トイレ」として売っているものだと考えていいでしょう。それらの中にはダンボールを組んで作るトイレ本体と、専用のビニール袋および凝固剤をセットにして売っているものもありますが、家庭のトイレをそのまま使う場合にはそこまでお金を出して余分なものまで買うことはないと思います。そこで、おすすめしたいのが大小の排泄物をゼリー状に固め、匂いを包んで処理できる凝固剤だけが入ったパックです。

上記リンクでは、もしかしたらマーケットプレイスの業者の高い値付けのものの方が優先的に表示されるかも知れませんが(Amazonの価格は定価に近いものに2019年1月現在ではなっています)、私自身は近所のホームセンターで定価で購入したので、10袋入ってだいたい500円くらいで売っているので一個50円くらいと他のものと比べると格安です。水分のある状態でこの凝固剤を振りかけることでゼリー状に凝固し、処理も容易になります。これだけはさすがに非常時に入手することは難しいと思うので、専用ポリ袋とセットになった高いものよりも、このように凝固剤だけを買って用意し、日々の生活の中で大き目のゴミ袋や適度な大きさのポリ袋を集めてとっておく方がいいような気がします。

もちろん、この凝固剤はキャンプや車中泊の時に急に使いたくなった場合でも威力を発揮します。この凝固剤は固まった状態でも水を注げば改めてトイレに流すようなことも可能なので、ふた付きのバケツに大き目のビニール袋をかぶせるような形で簡易トイレを作るということもできます。

今回購入したこの凝固剤は、いざという時には汚物入れとしても使えるレジ袋とともに、車の中に入れておくことで、日常的にはドライブ先での緊急対応用として、さらに地震に限らず様々な自然災害によって断水が起こった時にすぐ出せるようになるでしょう。

改めて書かせていただきますが、災害時にどんな用意が必要なのかを考えた時に一番に考えなければならないものが「トイレ」であり、ポリ袋や新聞紙など、災害が起こってからでも用意できそうなものと違って今回紹介した「凝固剤」というのは持ってると持っていないとではかなり違いが出てくる防災グッズではないかと思います。現在の日本では排泄物をそのままにしたりはできませんし、この点だけは家にあるものを利用して何とかするのは、消臭スプレーくらいのものだと思いますので、災害時のトイレに不安を感じた方は、こうした用意をされることを強くおすすめします。


カテゴリー: 防災グッズ | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

スポンサーリンク

コメントを残す