スマホカーナビに災害避難機能は付かないか?

福岡県朝倉市や大分県日田市における大雨による被害の情報が時間を置いて具体的に出てくるようになり、何とかして安全に危険な地域から逃げ出すことはできないのかと多くの方は思うに違いありません。その事について、テレビのニュースでは参考となるネット上の情報を紹介していました。

http://www.jma.go.jp/jma/index.html

上の気象庁のホームベージのホームにアクセスした後、「危険度分布」をクリックすると「土砂災害警戒判定メッシュ情報」として日本の地図が出てきます。その中で色の付いているところを拡大していくと、危険度が高い方から「濃紫」→「紫」→「赤」→「黄」→「白」というように色分けされていますので、現在の自分がいる場所はどうなっているのかを10分ごとの変化を見ることができます。自分の住む地域が赤になったらまずは逃げるという判断をした方がいいように思いましたが、ここで一つの疑問にたどり着きます。

目の前を増水した川の流れがあり、ものすごい勢いで雨が降り続く中ですぐに気象庁のホームページを開き、冷静に地図を出してスムーズに状況の把握を多くの人ができるのかという問題がまずは考えられます。そして、土砂災害の危険がある場合にどこへ避難したらいいのかという点についても気象庁のホームページでは示されていません。

たとえ、近くの避難所に逃げ込んだとしても、その避難所自体も大量の流木や増水によって被害を受けるかも知れません。できれば気象庁の土砂水害警戒で警報レベルが低い地域の避難所まで車で逃げることができれば、安心できると思うのですが、何か方法はないのでしょうか。

今すぐできることは、上記のリンクをスマホに登録しておいて、だいたいの方向をと場所を決め、いまだ警戒レベルが少ない場所まで車で逃げることを繰り返すことです。しかし、時間によって逃げた先がさらに警戒レベルが上がってしまう可能性があるので、日頃から車で安全に逃げられるルートを把握しながら、数パターンの逃げ道を考えておくことが大切だと思います。

ただ、日々使っている地元の道ならまだしも、車での旅行中にそうした警報にあった場合、同じく気象庁のホームページを見た上で、どこへ逃げたらいいか地元の人に聞いて避難地に辿り着ける安全な道もレクチャーしてもらわないと、状況によっては大変なことになってしまうかも知れません。

というのも、以前大雨にも関わらずカーナビの案内するままに山奥の峠に入り込み、脱出ができなくなってしまった車の事があったりしましたし、現状のカーナビをそのまま信じる事は危険な点もあります。ただ、災害時のことを考えた機能を持つカーナビアプリもあります。

トヨタがiPhoneやAndroidスマホのために無料で提供する「TCスマホナビ」の機能の中には、災害時に「通れた道マップ」としてトヨタ独自のリアルタイム交通情報・通行実績情報を地図上に表示し、被災地付近を安全に走行するための参考情報として利用できます(スクリーンショットは、今回の九州の豪雨で通行止になっている地域の「通れた道マップ」です。この状態でのナビはできません)。ネットと連動したスマホナビであるからこその機能ですが、できればこうした機能に上記の気象情報も加えて、雨が強まっている地域に向かって間違っても進んでしまわないような機能があればなおいいのではないかと思います。

普段はスマホのカーナビアプリを使っていないような人でも、事前に特定のアプリを入れておいて、「緊急」のようなボタンを押すと現状の交通情報と気象情報にアクセスし、警報レベルが低い地域の避難所までのルートを出してくれるようなアプリが出るのが理想ですが、現状でもとりあえずは「気象庁ホームページ」と「TCスマホナビ」の組み合わせでいざという時に備えてみるのはいかがでしょうか。


カテゴリー: 防災コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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