SONY PRS-T1で始める電子ブック その3 手軽に自分だけのデータを作ろう

 前回の内容である程度書かせていただきましたが、市販されている電子ブック一般にできることの中に、自分で作ったり持ってきた資料をまとめて手元に置いておけるというメリットがあります。自分の書いたものの内容をストックしておくということでもいいでしょうし、本屋さんへ行くと簡単にできる電子書籍作りなどという内容のガイド本も置いてあることが多いですが、ここで紹介することはそうしたことではありません。

 どの電子ブックを使っている方でも、それなりの数の作品の中から読みたい本や雑誌を選べるわけですからそれはいいのですが、今の日本では「ちょっと昔のもの」がとたんに手に入らなくなってしまうという現状があります。発想の転換をし、決して紙の媒体ではまとめて読めないものを自分で作ってしまうことをおすすめしたいと思うのです。

 例えば自分で気に入って追いかけている作家さんなり有名人の方がいたとします。そうした方の多くはネット上で何らかの文章を書いているはずです。全ての内容を追いかける必要はないと思いますが、自分が気に入った内容についてウェブページをコピーペーストし、書かれた日付なども一緒に記録したテキストファイルを作成します。いったんこうしてテキストファイルを作成してしまえば、PDFファイルなど電子ブックで読むのに適したものに簡単に変換できますので、そうして溜め込んで楽しむのもいいでしょう。

 また、雑誌や新聞の小さなコラムなどについても、すぐに本や電子書籍になることは考えづらいので、自分で見付けたものからテキストファイル化し、自分なりのスクラップブックとして電子ブックを使うというのもありでしょう。切抜きの場合は画像ファイルとして読み込むのもいいでしょうが、ここでも文字を読み取るOCRソフトを使うなどして文章だけのテキストファイルにしておくことで、あとでどうにでも加工できるようになるので面倒でもそうした労力は使ってテキストデータ化をしておくことをおすすめします。

 つらつら考えるに、ちょっと昔のもの中でもまだ音楽というのは有料ダウンロードサイトならある程度長い期間流通するでしょうし、いざとなればネットオークションという手段もあります。しかし、単行本化された文学作品ならまだしも、ちょっとしたコラムの類というのは見付けたらすぐに集めてまとめておかないと、再び出会える可能性というのは少ないはずです。かくいう私もそうした思いからかなり多くの雑誌を購入してとっておいてあるのですが、膨大な量をこれからスキャンするにしても結構大変なので(^^;)、ある意味途方にくれてしまっています。これから集めようと思っている方は本当にいい時代になったとしみじみ思います。決して私のように途方にくれないように、資料を収集したら紙の資料をどうするかということはまず置いておくにしても、すぐにデジタルデータに加工して電子ブックの中に集積しておくクセをつけると、他人には決して読めない多くの貴重な資料が詰まった電子ブックを日々成長させていくことができますので、個人的にお勧めさせていただきたいと思います。私もかなり時間はかかるかと思いますが、これまで溜め込んだものの中で読みたいもので決して出版されなそうなものを徐々にではありますがデジタルデータ化していこうかなと思っています。


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