SONY ICZ-R250TV は新たなホームラジオのスタンダードになるか

 会社として赤字になったことがニュースになり、今後不採算部門の業務縮小が予想されるソニーですが、伝統のラジオ事業はどうなるのか、私はある意味固唾を呑んでその動向を見ていました。そこへ登場してきたのが、録音機能付きのラジオとして評価の高いICZ-R51からさらに進化したような感じを受けるICZ-R250TVの登場です。

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 その型番からわかるように、テレビのワンセグ放送の音声を受信し、録音することができるようになったというのが一番目立つ特徴ではないかと思われます。そして、以前何度もここで触れてきました、FMワイドバンド対応がついに実現されました。FMの受信周波数が76.0 MHz – 108.0 MHzとなったのですが、現状の放送局を聞くなら90.0 MHzまででも問題はありませんが、今後首都圏でサービスしているAM局の一部が90.0 MHz – 108.0 MHzの現在使われていない周波数に引っ越してくる可能性があります。とりあえず今このラジオを買っても、将来の放送局再編にも備えられるということで、今後安くなるであろうICZ-R51よりも、ICZ-R250TVを購入するべきだと確実にお薦めできます。

 録音中心に使う場合はAC電源で使うのが基本ですが、災害時などいざという時には内蔵されているリチウムイオン電池でも動作します。これは、予約録音を確実に行なうためには大変心強いものですが、さらに単三電池4本でも動くので、エネループなどの充電池を用意しておけばいざという時には役に立ちます。災害時の情報は地震の時だけではなく台風の時もNHK総合テレビで継続的に伝えられますが、停電でテレビが見られなくなった場合には、テレビに繋がっているアンテナをこのラジオに繋いで使えば、内蔵のホイップアンテナだけだとうまく聞こえないような場合でも、確実にワンセグテレビの情報を入手することができるでしょう。

 現在、テレビ番組を録画して再利用する場合には、コピー回数に制限が入ったりして使い勝手は良くありませんが、音声を録音して使う分には特別の制限は設けられていません。このラジオで録音したドラマの音声は、録音時の設定で副音声に切り替えれておけば、目の不自由な人向けの状況説明のナレーション付きの状態で録音できますので(ドラマの副音声が目の不自由な人の聴取に対応する場合に限られますのでご注意を。なお、主音声と副音声をこのラジオでまとめて録音することは不可です)改めて車内で楽しむこともできますので、単に音楽だけを楽しむのではない車内オーディオの新しい可能性が開けるような感じがします。さらに言うと、テレビドラマを録音したものを視覚障害のある人がリアルタイムだけでなく、放送された後の好きな時に楽しめる環境が今までよりも簡単に実現できるようにもできるでしょう。ただし、好意で録音したものを他人に渡す場合には著作権の問題をクリアにしなければならないため、このラジオは録音した内容を楽しまれる方が所有することにした方がいいと思いますが。

 今回このラジオの販売情報を知り、その内容を知るにつけ、とりあえずこれから新しく出てくるソニーのラジオにはFMワイドバンドが乗るのではないかという気がしてきたのでさらなる製品展開をどうするのかというところにも期待が高まります。ソニーには、せっかくこのような素晴らしいラジオを出してきたのですから、多くの人に単体のラジオを持つ重要性を説くような広報活動を行なってほしいですね。


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SONY ICZ-R250TV は新たなホームラジオのスタンダードになるか」への2件のフィードバック

  1. on air 投稿作成者

    SONYさん、次回は放送中もイコライザーが使える様お願いします。

  2. てら 投稿作成者

    on air さん コメントありがとうございました。
    ホームラジオという観点でみていくと、理想は自分で自分好みの音をコントロールできることが望ましいですね。現在販売中のソニーのラジオでは、FMワイドバンドの設定にシフトしているような感じもありますし、扱いやすく聞きやすいものも製品化して欲しいものであります。

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