SONY お手軽ラジオ ICF-P21とICF-9

 以前のエントリー「災害用ラジオの条件」において、これからの地震や停電に備えることのできるラジオについて書きましたが、具体的な機種名は書くことができませんでした。本当におすすめしたい機種はすでに販売終了になってしまっているということもあったのですが、今回紹介するような単三電池2本使用のアナログチューニングラジオの入手がほぼできないような状況の中で、機種名を出してもあまり意味がなく、むしろ店頭での買占めやネットオークションなどにおけるプレミア価格を生み出すことになることを危惧したためです。しかしながら、ようやく大手家電店の店頭やメーカー直販のネットショッピングサイトでも在庫があって注文がかけられるような状況になってきました。そこで、現在比較的入手しやすいであろうと思われるソニーのお手軽ラジオ二機種について、その内容を紹介しようと思います。

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 写真のラジオは横型のICF-9ですが、同様の単三2本で長時間動く縦型のICF-P21も同じ値段で割と安く入手できます。全く家にラジオがない状況ではとりあえずこれら2種類の中からどちらかを選んでおけばまず間違いがないだろうと思います。ちなみに、ICF-9は通勤に使っているバイクの中に放り込み、いざという時のために今回新たに用意しました。何故こちらのタイプにしたのかというと、縦型のラジオの方はだいぶ前に同じようなソニーのラジオを購入済だったからで、深い意味はありません。しかし、操作性は若干違うのでその違いで選ばれればいいかと思います。

 ICF-9の方は本体のスイッチとAM・FMのバントスイッチが一緒になっています。OFFの位置から1つ上げるとAMに、さらに上にスライドさせるとFMになります。選局ツマミと音量ツマミは独立していますので、スイッチを入れる際には特に音量ツマミの位置に注意しないと思わぬ大きな音が出てびっくりするかも知れません。

 ICF-P21はメインスイッチとボリュームが一体化しています。バンドスイッチの方が独立しているので人がいる中で小さめの音を出力したい場合はこちらの方がいいかも知れません。ただ、今持っているこのタイプのラジオはボリューム部分の調子が悪くなっていて、小さい音が出ないでかなりボリュームを上げないと音が出てこなくなってしまっているので、そういう点に不安はのぞきます。ただ、こうした不具合から逃れるためにはもう少し予算を出していいものを購入した方がいいような気がしますが。

 ラジオ自体の感度については、本体の小ささゆえ抜群の高感度を誇るというものではありませんが、居住地をサービスエリアにしている放送局はしっかりと受信することができるでしょう。ただし鉄筋の家やビルの中、近くに大きな建物や山があるといった地理的条件は高性能のラジオでも対処は難しいので、実際にそうした条件で聞こえないからといって、このラジオだからだめということではないのです。もし聞こえにくい場合は本体を持って条件のいいところまで移動しましょう。災害用としてのメリットとして、単三のアルカリ電池2本で相当の長時間ラジオを鳴らし続けることができるということがあります。カタログ値ですが、AMで115時間というのはかなりの長時間です。

 最後にこのラジオを災害用として備えておきたいと思われている方への注意として、本体の中に電池を入れたままにしておかないことが大事です。ちょっとした不注意で電池が液漏れを起こすと、ラジオ自体が使えなくなるトラブルに見舞われる可能性があります。日常的に使われる場合はそれほど心配ないと思いますが、あまりぞんざいに扱うと安いラジオですので具合が悪くなるかも知れません(^^;)。ひところと比べるとそうではないにしろ、今でもそれほど店頭で入手しやすいというものでもないと思いますので、購入された場合はぞんざいな扱いをせずに気を配りながら使っていただきたいなと思います。


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