新生銀行のATM手数料有料化はもはや自然な流れか

昨日付の新生銀行の発表で、「新生ステップアッププログラム」の改定が告知されました。今までは「プラチナ」「ゴールド」「スタンダード」の全てのステージで対応するコンビニATMでの入出金の手数料が24時間無料だったのが、2018年10月7日より、「スタンダード」ステージの口座については全ての入出金(24時間)の手数料が108円(税込)に改定されることになったそうです。税込価格ということからおわかりの通り、消費税と連動することになりますので10%に消費税が上がれば一回の手数料が110円になることも予想されます。

もちろん、ゴールドやプラチナのステージで保持している方は今までと同じように使える場合も多いと思いますが、個人的にはいよいよこの時が来たかという感じが強くなりました。車中泊での旅を含め日本国内に移動してどうしても現金が欲しいというような場合、たとえそれが夜中でもセブン銀行のATMがあれば、新生銀行の口座をいざという時のお財布代わりにして現金を持たずに旅ができたのですが、10月からはそういった事はできなくなるわけですから、今後ゴールドやプラチナにステージを上げようとは思わない方については、代替の銀行口座の調達が不回避になるでしょう。

もちろん、全日100円+税という手数料は日曜祝日や深夜に現金を出さざるを得ない場合にはまだ安い手数料であるので、そのまま使うというパターンもありかなとは思います。個人的に今回の新生銀行の判断について考えてみると、やはりゼロ金利政策によってかなり手数料の負担が厳しい状況にあったと思われます。今後、土日祝日や深夜に手数料を払いたくない場合は、全くの手数料が無料のところを探すというよりも、新生銀行に限らず一定の条件をクリアして月に何回か入出金および他行振込が無料で行なえるプログラムの中で、自分のライフスタイルに合って無理をしなくても手数料無料になるような銀行を選ぶか、週末や深夜には現金を出さない生活(まだ都市銀行・地方銀行では平日昼間の手数料は無料なので)に変えていくかを考えてみることをおすすめします。

具体的には銀行の口座から直接引き落とすことができるデビットカードや、後払いのクレジットカード、さらに最近ではおサイフケータイでなくてもスマホから使えるQRコードをかざすことで使える電子マネーも出てきていますので、旅行先で深夜の買い物をする場合は電子マネーの使える店舗で買い物をするというような旅行先での対応策も考えられますが、こうしたキャッシュレス決済ができるのは、いわゆる大手のチェーンやコンビニ・スーパーということになってしまうため、今後の事を考えると個人商店のレベルであっても会計の手段として電子マネーが使えるかということが今まで以上に大切になってくると思われます。

過去の事を考えると、全国津々浦々を旅行する中で現金をどんな地方都市や田舎でも引き出すためには郵便局のキャッシュカードを持って出ることで、都市銀行のように大きな町でも支店があるとは限らないキャッシュカードを持ち歩くよりも便利に使えたことを思い出しますが、今後このゆうちょ銀行もかなりATM関係の手数料の負担は厳しいと思いますので、日々のお金の出し入れに使う銀行とは別に、電子マネーも使えないような緊急時に備えるという点では月に2回とか3回のATM取引手数料無料の条件でも、それなりにまさかの時には役に立つものになると思いますので、個人的には電子マネーとネット銀行のセットで用意しておくことをおすすめしたいと思います。

そして、私の場合は各種のサービスの現金の受け取り先として新生銀行を指定しているケースがあるので、早いうちに銀行の変更を行ない、手数料が無料のうちにきっちり1,000円以上になるように新生銀行にお金を振り込んで、ATM手数料が有料になる前にきっちりと残高を0円にしようと思っています。こうした事はつい後回しにしていると忘れてしまいかねず、うっかりしているうちに一気に10月がやってきてしまいますので、新生銀行をネット銀行のメインに使っている方で常に現金引出手数料がかかるのを良しとしない場合には、早めの移行計画を実行しましょう。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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新生銀行のATM手数料有料化はもはや自然な流れか」への2件のフィードバック

  1. ケータイオタク

    新生銀行は思い切った事を決めましたね。自行ATMを撤去して自店内ATMもセブン銀行に置き換えたと言う事でも大胆な発想の出来る銀行だとは思っていましたが。
    新生銀行が自行ATMを廃止出来たのは通帳を発行していなかった事が大きいようですね。
    次はどこの都市銀行が追随するか。
    その前に口座維持手数料の導入でしょうか。あるいは紙の通帳の廃止。
    ただ口座維持手数料は反発が強いでしょうから、紙の通帳の廃止の可能性が高いと思います。どこが先陣を切るか?
    紙の通帳を廃止し、入出金記録は自分でパソコンでアウトプットする。出来ない人は有料で毎月の記録を郵送してもらうと言う形が一般的になるのでは。
    紙の通帳の廃止すれば自前のATMの必要性は低下します。紙の通帳を廃止して、自前のATMの削減はコスト的には大きいでしょう。その代わり預金残高など取引に応じてコンビニATMから無料で引き出せる回数が設定される。
    水面下ではかなり準備が進んでいるのでは。流れが顕在化した時にはあっという間に状況が変化すると思います。
    面白い時代になりましたね。どういう動きが起こるか。考えるだけで楽しくなってきます。

  2. てら 投稿作成者

    ケータイオタク さん コメントありがとうございます。

    新生銀行の発表には個人的にはちょっと堪えましたが、週末や深夜早朝に現金を引き出すことはイレギュラーなことであり、別の銀行で制限有りのATM手数料免除の方法を確保していればなんとかなりそうなので、現在対策を考慮中です。

    今後、新生銀行のように口座から現金を引き出す場合に例外なく手数料がかかるような状況になった場合には、口座から現金のデータをかんたんに移す事ができる仕組みを多くの人が利用できるようになってくれると思いますが。それこそ、地方の無人販売所でも用意されたQRコードをスマホのカメラで読み取り、購入した分の料金を生産者に直接送れるようなシステムがあれば、小銭がなくても新鮮な野菜が旅先でいただけるようになります。農家の方の小遣い稼ぎという観点でいくと、収入がつまびらかになってしまうということもあるのですが、売上を盗まれる心配からは解放されますし、将来的にはスマホだけで地方の個人商店でも決済ができるような環境が整ってほしいですね。

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