楽天モバイルの基地局設備は電力会社が担う

まだ申請の状態で新たな携帯キャリアとしての「楽天モバイル」ができるかどうかはわかりませんが、政府から正式に4G用の周波数を利用できるようになったら、どのような形で設備投資をして自局エリアを作っていくのかという疑問に応えるようなニュースが入ってきました。

サービス開始からはしばらく、設備投資が追い付かないエリアについてはNTTdocomoの回線を借りるという現在の「楽天モバイル」と同じ形でサービスを提供することが発表されていましたが、自社網の設置について、このほど東京電力と話がまとまり、東京電力の持つ送電鉄塔、配電柱、通信鉄塔、建物屋上などに基地局を設置していくようになるということです。

これにより、楽天は設備投資をするにも既存の施設の上に設置する分、安価に基地局を設置でき、東京電力も一定の収入を確保できるということです。私が東京電力というと、PHSのアステルを運営していたのも電力会社系の会社だったとを思い出しますが、今回はあえて東京電力は通信事業にタッチしないで設備だけ貸すという形で協力することは楽天にも東京電力にとってもいい判断だったのではないかと思います。

ただ、当然新たな楽天モバイルに興味を持つユーザーは東京電力のエリアだけにいるわけではないので、今後は、全国各地にある他の電力会社との協力も検討しながら、2018年3月末までの周波数割当の認定に向けた準備を進めるそうです。このようにかなり具体的に新たなキャリアとして十分やっていけるという方向性を出した以上、今回申請した周波数について楽天に使わせないような事がもし起これば、それはそれで大きなニュースになりそうな気がします。

元々総務省が、大手3キャリアで通信事業が独占のような形になっているため料金が横並びになってしまっていることにずっと懸念を述べてきたわけで、政府の方で楽天を締め出すような事はしないのではないと個人的には楽観的に考えているのですが、こればかりは最終的に白黒はっきりするまでは楽天を含めた通信事業者の方々は落ち着かないことでしょう。

ともかく、今回のように具体的なエリア整備の青写真が出てきたことで、もし楽天モバイルが第4のキャリアになるとしたら、私の住む静岡県ではエリアが富士川をはさんで別になることだけは決定したということになります。ちなみに、私の住んでいるところは富士川の西側なので、楽天が周波数を使えることになったとしてもサービス開始直後には楽天独自のエリアを使うには富士川東まで遠征しなければいけないということになりそうです。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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