NTTの固定電話網IP化へのカウントダウン

 世の中の移り変わりというのはどうしてもやってくるわけで、ライフラインである固定電話でも例外ではありません。今さら新たにメタル回線を引き直すということが現実的ではなくなってきている中、電話がIP電話化されてくるのは仕方のない面があります。

 NTTの打ち出してきた資料によると、2025年頃に中継/信号交換機が寿命を迎えることを考えて、固定電話を順次IP電話へ移行させる計画を本格化するとのこと。ただし、現在のメタル回線契約者を強引にひかり電話へ変えさせるのではなく、工事は不要で線自体は今のメタル回線を使うことで今の機材はそのままに回線だけをIP電話化するということらしいです。

 ただし、IP電話化することにより距離に応じた電話料金というのはなくなり、全国一律のような形になることが考えられます。また、固定料金についてもできる限り変えずに利用者側に手間は掛けない方向で行くようです。

 ただし、通話品質の点については今までの高品質は維持できなくなり、携帯電話並みの品質に落ち着くような形になるのだとか。まあ、これも仕方のないことなのでしょうが、だったら今までメタル回線がなくなるというセールストークで電話をひかり電話に変えさせられたもののインターネットもやらないで電話だけ使っているような人にとっては騙されたという気分になるのではないでしょうか。

 こうした将来の展望を見て行く中で、ますます家に固定電話を引かない方がいいという流れにもなるかも知れません。ファクシミリを実用的に使っている場合には全ての機能を携帯電話でまかなうわけには行きませんが、通話だけをするためなら近々発売が噂されている3G通信を使ったイエデンワ(固定電話風の電話機)に携帯電話のSIMカードを入れて運用すれば、だいたい月2千円程度で固定にも携帯にも掛け放題の固定電話もどきが使えますし、受けることが中心なら毎月の料金も千円以内で済む可能性も出てきます。

 現状で発表されている新しいイエデンワの機能にはLTE対応がされていないのでちょっと残念ですが、通常はコンセントから動かしておいて、停電や災害時には内蔵電池や単三電池も使えるという3G用のイエデンワは確保しておいた方がと思うようになりました。


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