年賀状と家庭用プリンターの未来

今年も年賀状の季節になりましたが、昨年から今年にかけて年賀状の価格が52円から62円に上がり、さらに消費税の引き上げが行なわれることによって翌年の値上がりも現実のものになってきました。一枚二枚ならそれほど変わらないと思いますが、仕事などで多くの年賀状を出さなければならないところは年末に来てかなりのコストアップになります。

年賀状なんかもういらないという話をする人もいますが、はがきという形で連絡を取り合う年賀状の風習というのは言われているほど悪いものではないと思います。SNSが普及しているとは言っても、ネットだけではその行方を追っていけない知り合いもいたりしますし、毎年一回の交流であっても近況を知ることのできる伝達手段としての年賀状というのは、決して0になるものではないと思っています。

ただ、そうは言っても宛名書きだけでも書くのは大変なもので、今までの状況ではプリンターを使って印刷して出すということが一般的でした。しかし、今の世の中は年賀状を出すことに対しての逆風もそれなりに強いのではと思うところがあります。

まず、最近の「個人情報保護」の流れの中で、LINEのIDは知っていても住所や電話番号は知らない知り合いが多くいた場合です。もちろん、郵便局でもそうした人に対する対策として、LINEしか知らない友人宛に印刷した年賀状を出せるサービスを一枚140円で行なっています。この方法はスマホだけあればパソコンもプリンターもいらないという意味で、かなり作業としては楽になります。以下のリンクは郵便局のサイトになりますが、リンク先の最後の方にパソコンやスマホから年賀状をデザインして送ることのできるサービスも紹介されていますので、来年の年賀状をどうしようと思っている方は参考にしてみるのもいいでしょう。

https://line.yubin-nenga.jp/pc/

ただ、そうなると今までパソコンとセットで購入され、年賀状の季節にはインクを買ってきて年末から年始にかけてガンガン動かしていたプリンターはどうなるのか? というところではあります。上記のサイトは年明けの15日までは開いている予定ということなので、年明けで来た年賀状の返信に使ってもいいのですが、やはり注文してから発送されて相手に届くまでには時間がかかります。そういう意味ではプリンターで年賀状を印刷するというニーズは無くならないでしょうが、プリンタの世界にもちょっとした動きがあります。それが「大容量タンク」採用によるカートリッジ交換が少なくて済む新しいプリンターが日本でも当り前に出てきたことです。

日本のプリンタメーカーのビジネスモデルというのは、それこそ1万円を切るプリンターに、インクはごく少量しか入っていないのに相当高くなってしまっているインクカートリッジを組み合わせ、メーカーはインクの売り上げで儲けるというものがありました。これは年賀状シーズンになるとインクカートリッジが売れたり、今では100円ショップでも売っている社外品の詰替えインクの普及をも生むことになりました。特にこの詰替えインクというのがなかなか大変で、私自身も手がインクまみれになりながら詰め替えたものの、うまく印刷されなくて困ったような体験をしたことがあります。

それもこれも、消耗品が高くて印刷の際のコストが高いというところに由来してしまっているので、年賀状の時期にわざわざカートリッジを交換しなくても十分本体にインクが残っている大容量タンク採用のプリンターが出たことで、プリンタ自体の価格は上がったものの印刷コストを下げることができる仕組みが選択できるようになったことは、一つの進歩ではないかと思います。

しかしながら、家庭用のプリンターが出てきた頃とは状況も変わり、紙の書類を出力しなくなったり写真もスマホやタブレットの中だけで見るようになったりと、家庭でのプリンターの活躍する機会が年賀状を印刷する時ぐらいという風に変わってきたのも事実です。私が現在使っているのはブラザーの複合機ですが、現在では年賀状印刷と確定申告の資料を出すだけに用途が限定されるようになってしまいました。

ただ、それでも全く家庭で紙に出力することの必要がなくなったわけではないという点もあります。数枚だけの出力ならコンビニのマルチコピー機を使うというのも一つの方法ですが、もう一つの方法として長期間使わないことによるインク詰まりが心配なインクジェットプリンターでなく、コピーと同じ方式のカラーレーザープリンターに変えるという手もあります。家庭用に使う場合、トナーやドラムといった消耗品の交換が出て、そのトナーが高いのですが、詰替えの安いトナーもあります(ただしインクと同じでメーカー推奨のものではないので使用には自己責任が伴う点にはご注意下さい)。しかし、年賀状やたまの印刷にしか使わないなら、かえってレーザープリンターの方がいいという場合もあるでしょう。

結論めいたものとして、年賀状をかなり早目からとりかかれるようなら上記リンクや一般業者の印刷サービスの活用の方がいいと思いますが、ギリギリまで年賀状をやらないという方や送られてきた年賀状に返事を出すだけというような場合には、臨機応変に印刷できるプリンターの選定を考えるというような使い分けが大切でしょう。常日頃印刷をする事があるならインクジェットプリンターの方が印刷コストは安く使っている分目詰まりも起こしにくいのでおすすめですが、年賀状しか使わない場合は早目にどこかに印刷を頼むか、レーザープリンターの導入も考えてみられてはいかがでしょうか。


カテゴリー: その他のハード | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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