旅行用のモバイル製品としての「液体ミルク」についてのお話

災害や旅行に持っていくと役に立つというのはこのブログでは主にスマホやタブレットのようなモバイル電子機器についての話をするのが主でしたが、人には様々な状況の変化があるもので、一人で動くのか家族単位で動くのか、その家族の中に小さなお子さんがいるかどうかで用意しておくものは当然変わってきます。

今回紹介したいグッズはこのブログではそこまで馴染みがなく、さらに男性の生活の中では全く思いも付かないものですが、生まれたばかりで授乳が必要になるお子さんがいるご家庭には絶対必要になる「ミルク」についての話です。

今までの日本で赤ちゃんの食事であるミルクを用意するには、お母さんの母乳を飲ませるか、粉ミルクを使うしかありませんでした。旅行先や災害時の授乳ということを考えると、母乳にしても粉ミルクにしてもあげるタイミングが問題になるでしょう。昔は人前でも母乳を与えていたお母さんはいましたが、今はさすがにそんな風には行きません。また粉ミルクの場合も高速道路のサービスエリアに行けばお湯が手に入ったりすることもありますが、そうでない場合は事前に保温のできるボトルでお湯を用意し、殺菌した哺乳瓶に粉ミルクとお湯を入れ、赤ちゃんが普通に飲めるように人肌の温度まで冷ます必要があり結構な手間がかかるとともに、荷物としても結構な量になります。

今の日本ではそうした準備をしっかりした上で赤ちゃんの授乳を外でもする必要があるので、小さい子を連れた旅は大変ですし、さらに災害が起こりお湯はおろか水さえ手に入りにくい状況になったら果たしてどうやって赤ちゃんにミルクを飲ませるのかということを考えると絶望的な状況になることも出てきます。

そんな中、この日本でも今年の8月8日から母乳・粉ミルクに加えて第三のミルクと言われる「液体ミルク」の製造と販売が認可されることになりました。まだ日本メーカーから製品の発売はされていませんが、もしこの液体ミルクが普通にどこでも買え、粉ミルクと同じように普及してくれば、特に旅先や災害時の授乳について大きく状況が変わる可能性があります。育児に手慣れたお母さんお父さんがいなくても、誰でも赤ちゃんに簡単にミルクを与えることができるようになるのがこの液体ミルクだということで、今後に注目が集まっています。

海外ではすでに利用されている液体ミルクは、高温で長時間殺菌が行なわれているため、普通の牛乳に比べて色が濃いのが特徴で、半年から一年くらいまでは未開封の状態で常温保存でも赤ちゃんに飲ませても大丈夫なくらいの安全性がクリアされています。この液体ミルクが画期的なのが、一本200mlくらいのボトルに直接吸口が付けられるようになっていて、すでに液体のミルクとして完成された品なので、改めて人肌まで暖めなくても(粉ミルクの場合は水では溶けにくいのでお湯が必要になるため)そのまま常温で赤ちゃんに与えることができるということです。

ボトルはプラスチックの他に紙容器もあるので、昨今のプラスチック規制についても問題はないでしょう。吸口は使い捨てになるのか洗って使えるものになるのかはわかりませんが、どちらにしても販売されるようになれば粉ミルクよりは割高になることは確かですが、一食分使い切りで飲み残しはそのままにしない(時間を置くことで雑菌が増える可能性があるため)という事と本体に刻印された賞味期限をを守って与えれば、赤ちゃんがお腹が空いたサインを出した時にすぐ与えられ、持ち出すのも液体ミルク本体と吸口だけを持って出ればいいので、事前の用意もかなり楽になります。もし全国のコンビニで販売されるようになれば、つい持ってくるのを忘れてしまったり、用意した本数が足りなくなっても何とかなるというのが心強いところです。

これが地震や大雨で長期間の断水が起きている中での事を考えると、粉ミルクよりも液体ミルクの方が災害時には有利です。賞味期限の関係もあるので一定数を揃えておいて粉ミルクと併用しながら一本消費したら一本買い足すというような備蓄の方法ができれば、旅行時にも災害時にも役に立つでしょう。

まだ日本のメーカーでは実際に商品を製造・販売するのかというところで考えるところがあるようですが、これだけ現在の日本政府が子育て応援の施策を進めていて、男性の育児参加についても推進すべき状況の中で、用意もなくすぐに与えられる液体ミルクが一般的になればお子さんが小さくても家族での外出がしやすくなります。すでに認可が出ているということもあるので、今後の日本国内での展開を期待したいところです。


カテゴリー: 防災グッズ | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

スポンサーリンク

コメントを残す