波照間島のお酒「泡波」は自分達で飲もう!

波照間島の名物と言えば、一部の酒飲みの方としては今回紹介する泡盛「泡波」を外すことはできないでしょう。知らない方もこの「泡波」というキーワードでネットショップを検索していただければおわかりになると思いますが、古酒でもない普通に波照間島で作られた泡盛がいわゆるプレミアム価格で取り引きされているのがわかります。

これは、ごく少ない島民のためにわずかな量のお酒しか作らない島内にある酒造場による手作りのお酒であるということと、やはりネットの発達とともに多くが島内で消費されるこのお酒の過大評価がされる中で値段だけが上がって行ったということが考えられます。

波照間島の港にある売店でも「泡波はありません」という表示がまず目に入りますし、島内に数々ある島民のための売店でも泡波のミニボトル(100ml)は置いてあるものの、それ以外のものについては一切置いてありません。ただ、宿泊する宿や居酒屋さんにはちゃんと置いてあり、食事をしながら気軽にいただける値段です(私のいただいたお店では2合瓶が2,000円でした)。

ただ、普通に晩酌をしたいという島民の方もいるわけで、島外からやってくる観光客にハゲタカのように買い占められてしまわないように、現在は対策を講じているようです。私達が島内を回る中で、どの売店にもミニボトル以外の泡波は置いてありませんでしたが、そのうちの一つの売店には、泡波が欲しい方は直接酒造場に行っても買えないということと、唯一の島の酒屋さんとして酒造場が経営しているところがあるという旨が掲示してあるところがありました。そこで、その地図を頼りにそのお店に行ってきたのでした。

このお店は日曜がお休みで、月曜から土曜の午前午後の限られた時間にしか営業されていません。私達はたまたま午後のお店が開いたタイミングで入ることができました。お店では泡波自体だけではなく、ロゴの入ったTシャツやポロシャツ、トートバッグや巾着袋、ストラップなど「泡波」のロゴの付いたマスコット、さらにお店の先代が演奏する波照間島の民謡の入ったCDも置いてありました。

お酒については泡波の他、オリオンビールも多く置いてあり、棚には島の売店より安い価格で売っている旨が書かれています。もし幸運にも開いていたら泡波だけでなくビールを買い込んで宿舎でいただく用に買って宴会に使うというのも十分に有りでしょう。泡波のサイズは「ミニ」「二合瓶」「三合瓶」「一升瓶」「二升五合」の大きさがあります。ただ、私が行った時には一番泡盛としてはポピュラーな三合瓶は買えず、二合便なら一人2本限定で購入することができました。

水割りで飲むくらいがちょうどいいので(アルコール度数は30度あるので)、二合瓶一本あれば今回ご一緒した3人くらいでいただくにはいい量です。結局、一本は島内で消費し、翌日に消費した分の1本を買い足したので二合瓶2本を持ち帰ってきましたが、そこまでありがたがるものではないものの、やはり島内で飲んだ時の味というのは絶品で持ち帰りたくなる気もわかります(そのため、最初は買って帰る気はなかったものの2本持って帰ってきたわけです)。

帰宅してから改めてネットを見てみると、島で400円ちょっとで買えた2合瓶はネットショップで3,000円くらいしましたが、オークションではほとんど値が上がっていなくてその半分くらいの価格で落札されているケースが多かったように私が見た限りでは確認できました。つまり、持って帰ってくる手間を考えても買う本数が限定されている泡波をネットオークションに出したとしても、利益は一本あたり千円くらいにしかならず、泡波を買ってくることを旅の目的にしたら完全に赤字になるという感じです。

それならあくまで自分で楽しんだり後日大切な人と飲む機会があったら島での思い出などを話しながら一緒にいただくというのがいいのではないでしょうか。今回ご一緒した方はこの島に来たのが20数年振りなのだそうで、その時には民宿に泊まって酒店でない普通の売店でも普通に泡波が置かれていたので、本数限定なく買ってしこたま飲んだ記憶があるそうです。それにしても改めてプレミアム感が世間で共有されるということは直接島に行ったとしても自由には買って飲めなくなるものだという認識を新たにせざるを得ませんでした。

ただ、お土産としては島内の売店でミニボトルは買えますので、それを持ち帰りつつ、島内の居酒屋さんでじっくりとその味を楽しむことは今でもできます。それは、直接波照間島までやってきた人の特権でしょう。ただこの状況もこれからやってくる観光客の状況によっては変化が訪れるのかも知れません。そんなことも考えながら、島内唯一の泡盛の味を楽しみたいものです。


カテゴリー: 旅日記 | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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