Google Nexus 7 その8 あえてNexus 7に辞書アプリを入れる意味とは

 今や学生の必需品とまで言われる電子辞書ですが、私はまだ紙の辞書の時代に学生時代を過ごしたため、電子辞書の専用品を買う事はせず、CD-ROMの形で出た電子版の国語辞典をパソコン上だけでなくWindows CEを使っていたPDAに導入し広辞苑や大辞林を使っていた時期があったものの、最近では辞書を使う前にインターネットで調べてしまうといった方向に行きがちでした。

 しかし、最近になってアンドロイドやiOS用のアプリの形で様々な辞書が出ているという事がわかり、さらに驚いたのはそれまでの電子辞書にはほとんど搭載されなかった「新明解国語辞典」「三省堂国語辞典」の両方がアプリとして売られていることを知り、速攻で両方を購入しました。

 すでに何らかの電子辞書を持っている方にとっては、改めて同じような国語辞典をまとめてNexus 7にインストールするのはおかしいと思われる方もいるかも知れません。しかし、お持ちの電子辞書に入っている国語辞典を確認していただきたいのですが、今回私の購入した二つの国語辞典は紙の辞書としては認知されていても、それが電子辞書の中に導入されているのはあの新明解国語辞典でさえも数えるほどしかありません。また、三省堂国語辞典となると、このアプリを導入するか紙の辞書を持ち歩くかという選択を迫られます。Nexus 7に電子辞書をインストールしておけば、ネット接続に使わなくても、日本語の表現に詰まった場合や暇つぶしとしても十分に実用になります。

 新明解国語辞典の主観的な語句説明については、ベストセラーの「新解さんの謎」に詳しいので、知っている方は多いと思いますが、三省堂国語辞典についても、積極的に新語を掲載し、場合によっては新明解国語辞典の説明は主観的すぎて馴染めない場合には簡潔で頼りになります。私自身は辞書の中に感情を持った人格がある新明解国語辞典よりも、あくまで言葉を社会の鏡ととらえ、用例とともに解説している三省堂国語辞典の方が好みです。しかし、互いの編集主幹が喧嘩別れをして同じ会社から出ている国語辞典なのにも関わらずかなり性格の違った辞書ができたというのは面白く、どちらかの辞書で言葉を調べると、必ずもう一つの方でもどうなっているか調べてみたいものです。そうした用途には、アプリの形で提供されているものをNexus 7に導入する意味が出てくるのです。

 今、電子辞書を使っている中学生や高校生がどんな基準で機種を選んでいるのか、それとも学校側に強制的に決められているのかはわかりませんが、学習の目的によって必要とする辞書というのは違ってくるように思います。電子辞書に入っている国語辞典に物足りなさを感じた場合、とりあえず「新明解国語辞典」を試してみることをおすすめしておきます。Nexus 7で使う場合には言葉のアクセントがわかる音声データも収録し、文字の大きさもタブレット用の特大というサイズを選択でき、価格もほとんど変わらないというのは魅力ですね。それだけ新明解国語辞典の人気が高いという事の裏返しなのかも知れません。

 また、タブレット端末でアプリを使うことで、インデックスをなぞるようにしてページを開き、紙の辞書をめくるように中を読めるというのもNexus 7だからできる電子辞書アプリの使い方です。単なる電子辞書のためにお金が出せるかという事も鍵になるかも知れませんが、個人的にはNexus 7を学習用国語辞書として使えるようになるというのはこの上ない魅力に映ります。個人的にはぜひ多くの人に体験していただきたいものだと思っています。


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