DTI 「ServersMan SIM LTE」 のサービス内容を再評価する

 ここのところほとんどノーマークとはいえ、税抜き価格で月467円という1枚単位では最安と思われる価格でSIMカードによるデータ通信を使えるDTIの内容に動きが出てきました。今までもその安さでそれなりにニーズはあったと思うのですが。私は以前契約していたものの、通常時のスピードが遅いため、安定して200kbpsが出るものに変えてしまいましたが、今回の発表では2014年4月21日より最大250Kbpsに増速されるそうです。

 ただ、この値はあくまでも「最大」であって、ユーザーのアクセスが集中する時間帯にどのくらいの最低速度が出るかという方が私には気になります。せめて常時100kbpsを超える速度でつながるなら、この価格なら十分だと思います。すでに他の所で契約している方は、DTIが表示してくれる回線のレポートを確認しながら乗り換えを検討するのもいいでしょう。そして、iPhoneでも使えるnanoSIMの提供も開始されるということなので、とにかく安くiPhoneを使いたいという方の選択肢の中にも入るでしょう。

 また、DTIではIP電話のServersMan 050を月額300円と有料化する代わりに先に述べたデータ通信用の回線以外に、IP電話用の専用回線を用意することで通話品質の向上を図るのだそうです。例えば白ロムやドコモで解約したiPhoneにこのSIMを入れてデータ通信とIP電話で運用する場合、税抜き価格で月767円で維持できるのが売りなのだそうです。050で始まる番号にはなりますが、待ち受け中心ならこれ一枚でという方もおられるかも知れませんね。

 これは、ドコモが通話定額プランを出してきた中で、全体的に月額の利用料金が下がったとはいうものの、通話をせずに待ち受けのみをする層にアピールできるのかも知れません。スマートフォンで通話定額の場合の基本料が2,700円で、最低維持金額はむしろ上がってしまったように思います。消費税アップに伴って、月980円のデータ通信サービスがあったとしても、8%、10%と上がっていけばもう千円そこそこという感じにはならないわけですが、DTIのIP電話プランなら消費税が10%になっても千円以下をキープ出来ます。個人がこれ一枚で全てに使うというよりも子供用にあてがったり、余ったスマートフォンを有効に活用するためにとりあえずこのSIMを入れておいても面白いのではないかと思います。

 あとは、こちらの方も通話品質がどうかということになってはきますが、発表の通りなら期待が持てます。今後携帯電話会社がこぞって通話定額プランを出してきた場合、家族で一台は通話定額プランを契約し、残りを全てこのDTIのIP電話セットプランでまとめ、通話定額の方から掛けるようにすれば、これでも家族間の通話定額が実現してしまいます(^^;)。DTI同士なら料金はかかりませんし、ドコモ定額のスマートフォンに掛ける場合は(逆は当然定額の範囲内です)、DTIの方からはワン切りかメールでコールバックを要求すればいいので、家族の中で一番外に向かって通話する可能性が高い人に通話定額の端末を持たせるのがいいでしょう。何やかんや言って通話もデータ通信もとにかく安くというニーズには十分応えられると思います。

 DTIの脅威となる可能性があるのは、他社が月500円という料金より安く他のプランを出してきた場合だと思いますが、例えば月300円で最大100kbpsというプランが出て、SMSオプション込みで月500円くらいのものが出てこないとインパクトはないでしょう。多くの業者は料金は維持しつつサービスの追加という形で展開していますので、安さを求める方はまずこのDTIと比較してみるのがいいと思います。


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