旅行中に使えるという観点での銀行選び

先日のニュースで鳥取県の地方銀行・鳥取銀行が鳥取県日南町にある支店を閉鎖することを発表したことで、地元の日南町が鳥取銀行に預金していたお金を全て解約し、職員についても町からのお願いという事で給与振込の銀行を鳥取銀行にしている人は変更をお願いするという、町と地銀との仁義なき戦いが今起こっていることを知りました。

地銀が平日に休みの日を設けたり、支店そのものを撤退するほどのピンチに陥っていることは過去にこのブログでも紹介してきましたが、私の地元の地銀であるスルガ銀行の不祥事につながった貸付にまつわる事件を見ていても、今日本の銀行はそこまで追いつめられているのかという感じがしています。

そんな中、あえて旅行中に使えるという意味でお金の問題を考えてみたいのですが、車で移動する範囲であれば、ガソリンなどの燃料はどのスタンドでもクレジットカードで給油ができますし、コンビニを始めとしてクレジットカードだけでなく各種電子マネーでの支払いに対応したお店があれば現金は必要ありませんので、これから紹介する銀行口座を持たなくてもほぼ問題がないと言えるでしょう。クレジットカードによる後払いがいやだというなら、デビッドカードを利用したり、スマホからネット決済で直接電子マネーにチャージして使うことも今はできます。

ただ問題は、個人商店しか傍になく、そこではクレジットカードも電子マネーも使えないというようなケースです。今の日本にそんな所があるのか? といぶかしがる方もいるかも知れませんが、実際そんな状況を今年に入って体験しましたので、改めて銀行選びをと思っている方は参考にしてみて下さい。

まず、当り前のことですが今使っている銀行がある場合にはわざわざその口座を解約したりする必要はありません。ここで紹介するのはあくまで旅行の際に現金が必要になっても困らないようにということだけなので、いざという時にお互いの口座に入金や振込ができるように口座を増やしておけばいいというわけです。ただ、事前に入金しておいたお金では足りなくなった場合、状況によってお金をストックしてある銀行から銀行へ振り込むことで現地で出金できるようにする必要も出てきます。その時に手数料がかかってしまうのがいやなら、振込手数料を払わなくてもいいように工夫する必要はあります。

他行への振込手数料を払いたくない場合、スマホから使いやすいネット利用のできるネット銀行の利用がおすすめです。ただし、銀行も企業であるため、普通の銀行から振り込む場合にかかる手数料が無料になるというのは、ある程度の条件が付く場合が多いということです。しかし、数は限られますが他行口座への振込が無料になるところはあります。旅行のためだけに使うような場合は月一回でもいいので、「コンビニでのATM利用料無料」「他銀行への振込手数料無料」「口座維持手数料無料」の取引が可能な銀行を選ぶのがいいでしょう。

このような条件は、預金残高だったり口座引き落としなど様々なサービスを利用することで一部実現される場合もありますので、何もしないとATM利用だけでも手数料を取られてしまう場合もありますが、どの銀行がいいかはその人の利用状況によっても変わってきます。ただ先ほどの旅行の時だけ最低限の利用ということで考えると、住信SBIネット銀行では無条件で他銀行への振込が1回無料ででき、コンビニATMの利用(現金引き出し)も月に2回までなら無料で2018年9月現在ではできるようになっています。ですから、いざという時に事前に住信SBIネット銀行に一定のお金を入れておき、使わなければ戻すような事を考えておけば、いざという時に旅先での現金が調達しやすくなるというわけです。

さらに、住信SBIネット銀行ではコンビニだけでなく郵便局のATMが制限回数まで無料で使える(現金引き出し)というのもポイントが大きいです。郵便局と言えばゆうちょ銀行のキャッシュカードを住信SBIネット銀行に加えて持っていると、状況に応じて使い分けられ、何かと便利のように思います。

というのも、ゆうちょ銀行は他行への振込手数料は普通にかかるものの、全国の郵便局のATMだけでなく一部コンビニのATMでは無料での利用ができるようになっています。もし何らかの事情で住信SBIネット銀行のカードを使ってATM利用を月に2回した後に現金を出したい場合、まだ他行への振込手数料の無料回数が残っていれば、ゆうちょ銀行にネットから振込をしてからゆうちょ銀行のカードでATMを使うようにすれば、それこそコンビニも他の金融機関のない離島でも回数制限なく現金が引き出せることにもなります。

ただ、そう考えるとゆうちょ銀行の口座だけを持っていればネットバンキングも使えるし十分だと思われる方もいると思います。入出金も全国の郵便局で無料ででき、手数料もかからないのですから、それこそキャッシュカードのない昔から旅にはゆうちょと言われていた利便性を確保しているゆうちょ銀行の使い勝手はいいと思うのですが、ただ全てのコンビニでのATM利用料が無料ではないとか、他行への振込手数料の問題もありますので、「他行振込無料」と「コンビニ・郵便局での出金可能」な2つの口座をうまく使っていざという時に備えた方がいいのかなと思うわけです。

ただ、今後の事を考えると政治的な問題もありますが、ゆうちょ銀行が現在のように全国どこでも使え、手数料もかからないような事を続けていられるのか? という疑問はどうしても起こってきます。しかし、先程ちょっと書きましたが私が今年訪れた沖縄の波照間島でもちゃんと郵便局だけはあり、ちゃんとそこにATMがありました。もし手近な金融機関が郵便局しかない地域において郵便局を閉めるということになれば、その時には日本のお店どこでも電子マネーが使えるようになっているか、その集落(島も含む)が消滅してしまうかどちらかになるでしょう。少なくとも電子マネーが現金にとって代わるまでは、郵便局でのお金の出し入れには手数料がかからないというのはよほど政府が大鉈を振るわない限り、今後もしばらくは続くのではないかと思えますので、様々な決済方法が利用できる過渡期の中で、一応は現金も電子マネーもクレジットカードも使えるようにしておくことが旅の際中のもしもに備える事にもなるでしょう。


カテゴリー: 旅コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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