大型サービスエリアはどんな利用のされ方をしているか

NHK総合テレビで毎週放送されている「ドキュメント72時間」という番組があります。ある場所にカメラクルーが常駐し、取材開始から72時間の中で起こったドキュメントを放送するというもので、2018年11月30日の放送は名神高速の草津パーキングエリアでの取材でした。大阪~名古屋~東京へと続く西日本最大のパーキングエリアで、当然のごとく24時間営業です。一体どんな人たちに取材したのかと気になって先日録画したものを見てみました。

このパーキングエリアは観光バスや夜行バスの休憩スポットにもなっており、自家用車を運転してこなくても利用ができるので、単身赴任の地から家族の待つ家に帰るのに新幹線を使わずに夜行バスに振り替えることでその差額で家族にお土産を買って帰るんだという男性がいて、その方は関西全域のお土産を入手できる大きなパーキングエリアであるため、かなり時間を掛けてお土産を選んでいたのを取材されていました。

私も東京から夜行バスで静岡まで帰る時に、そういったサービスエリアの使い方というものをすることがあります。東京~静岡路線の場合は足柄サービスエリアで休憩になるので、おみやげの購入とともに、中日本高速道路株式会社の直営するうどんや「足柄麺宿」でぶっかけうどんを食べるのが定番になっています(^^;)。元々は同じ東名高速道路の中井パーキングエリアで営業する「中井麺宿」を立ち上げる際に社員を四国まで修行に行かせて、四国の腰のあるうどんを提供するお店の姉妹店としてできたお店だと把握していますが、うどん好きということもあって、車で通る時だけでなく高速バスの休憩の時間を利用して深夜のうどんをいただくのが定番になってしまいました。

番組で紹介された草津には京都まで車で観光に行く際には通るのですが、高速道路を降りる大津のインターがサービスエリアを併設しているので、どちらかというと草津は素通りすることの方が多いのですが、今回取材を受けていた方を見て思い出したことがありました。

というのも、大津在住の友人宅に電車利用で泊まりに行った時、朝ごはんの用意がなく、近くにはそれほどおすすめの場所がないということで友人の車で連れて行かれたのがどこあろう草津のパーキングエリアだったのです。このパーキングエリアには一般道から入場できる入口と駐車場があり、さらに早朝から走るドライバーのための朝食メニューが安くて量も多く、確かその時には豚汁の定食を食べたと思いましたが、ある意味朝食らしい朝食をいただくことができました。

その時の私と同じような利用方法をしている人が番組に出てきまして、その方は深夜3時過ぎにかなりのハイテンションで現われたところを取材されていました。その方は近くにあるスナックのママさんとその常連さんの一団でしたが、全員お酒を飲んでいたら当然車を運転できませんので、お店終わりを待っていつも集まるメンバーの中に代行運転のドライバーを入れて(時間からして恐らく代行運転の営業が終わった頃だろうと思われます)、その人に運転させることでお店終わりに軽食をいただきながらまったりしているという、取材クルーからしたらちょっと変わったサービスエリアの使い方をしていると思われたようでした。

実のところ、このブログでもちょくちょく紹介していますが、一般道から高速道路のサービスエリア・パーキングエリアを利用するというのは結構ニーズがあって高速道路会社の売上に貢献しているところがあるということです。例えば、私の地元である東海道沿線には東名高速と新東名が並行して走っているのですが、特に新東名の沿線というのは山の中を走っていて、大きな国道も通っていないので、周辺で遅い夕食を食べたいと思った場合、地元にある食堂などが軒並み閉まっていると、かなり車を走らせて市の中心部に出なければならないというのが新東名ができるまでのことでした。一般道からのサービスエリアの利用というのは週末の日中にはかなり駐車場から車が入ってきますが、夜間から深夜にかけてならそこまでの利用者はいないと思います。加えて一部の飲食スポットやサービスエリア内のコンビニは24時間利用できますので、もし街の中で24時間営業しているお店に行くより高速道路のサービスエリアの方が近くにあるのだったら、無難に食事をしたいと思った場合にはサービスエリアに一般道から入る方が便利だということになります。

番組では、その他のサービスとして草津パーキングエリアで設置されているコインシャワーを利用するトラックの運転手の方にも取材していましたが、お風呂でなくコインシャワーであるということがパーキングエリアらしく、時間が限られた中で汗を流すのに利便性という点では十分です。地方を車で走りながら車中泊の旅を続ける場合、常に利用できるお風呂がない場合には事前にサービスエリアの施設内容を調べた上でコインシャワーのあるところを利用できれば、リフレッシュもできますし、そこそこ長い距離を連続して走ることができるようにもなるので、積極的な利用もありだと思います。

最後に、番組ではこのパーキングエリアからヒッチハイクを試みる若年層の方々にも取材していましたが、単なる交通費の節約でヒッチハイクをするのではなく、ネットに自分がヒッチハイクをしている姿を同時中継しながら登録ユーザーに見てもらうためにヒッチハイクをしているような感じのユーチューバーの人もいて、時代も変わったものだとしみじみ思いました。そのユーチューバーの方はまさかの同じユーチューバーの集団と知り合い、その車に乗せてもらえましたが、番組でハンドルネームとは言え身分とだいたいの経歴を晒してしまったというのは、今後ネットでの同時中継を中心に活動するというのは、どんな人が見ているかわかりませんし、放送後の活動を考えてもかなりリスクの伴う行為だと私は思います。そこまで頑張ってどのくらいの収入があるのだろうと思いつつ、せめてその体験が彼の後の人生に何らかの役に立つように願うしかありません。


カテゴリー: 車中泊・車関連コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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