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ガソリン携行缶はどのサイズを用意すべきか

 近い将来には起こりそうな話ですが、電気自動車で旅をしていて、充電スタンドが見付からないというのは悲劇以外の何ものでもありません。電気を充電するよりはるかに手軽に早く燃料を補充できるガソリン車であっても、旅先でのガス欠というのも恐ろしいものです。そうならないためにも、普通にガソリン車やハイブリッド車を利用されている方は、ガソリン携行缶を持って旅に出たいという方もいるかも知れません。その際に、どんな携行缶を持って行くのがいいのか、悩みだしたらきりがありませんが、私のケースについて紹介させていただこうかと思います。私は今回あえて小容量のものを購入しました。

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 写真では大きさが伝わらないかも知れませんが、容量2.5リットルのものを約2千円で購入しました。ショップではもっと容量が大きいものでも価値が変わらないので、あえて小さいものを買うのはもったいないという気もしなくもありませんが、これにはこれで私なりの合理的な理由があったりします(^^)。

 私の場合は車だけでなく、原付に入れる場合も想定しておきたいということで、兼用できる大きさが2.5リットルだったということもありますし、今の私の車の中にはすでに空きスペースが限られてきているので、15リットル20リットルクラスの大きなものは旅に持って行くには物理的に無理な感じもします。

 実際に旅にガソリン携行缶を持って行ってどのように使うかというと、事前にガソリンを入れていくのは原付でスタンドがなさそうな長距離を走る時ぐらいで、車で出る場合は空の状態で持って行くことになると思います。というのも、今乗っているガソリン車のホンダ・フィットなら1回ガソリンを満タンにすれば500kmから600kmくらい走りますので、400kmくらい走ったところでスタンドで給油するようにすればまずガソリンがすっからかんになるまで走ることは考えられませんし、車中泊用に様々な準備をしていることで、アイドリングをしてガソリンを浪費する事もあまり考えなくていいということもあります。

 ただメーターの故障のような原因で、もし万が一ガソリンが切れているのが急にわかった場合、全くスタンドが見当たらなければ加入しているJAFや自動車保険のロードサービスで実施されているガソリン給油のサービスを利用するという選択肢があります。どこにあるかわからないスタンドを探してウロウロするよりも、相当の時間待たされたとしても現地を動かず救援を待つ方が利口な気がします。携行缶が活躍するのは、スタンドが割と近くにあるのに車が動かない場合でしょう。普通のスタンドでは直接訪問しても専用の携行缶がないとガソリンを売ってくれません。そのため、とりあえずそのガソリンスタンドまで動けるだけのガソリンを入手できれば十分と考えました。小さいということはガソリンを入れても重くならないということで、特に携行缶を持って歩くことを考えると、このくらい小さい方が持ったままの移動も楽にできます。

 また、ガソリン携行缶を災害用として用意する場合、可能ならば20リットルクラスの携行缶と、この2.5リットルのものを両方用意しておくと便利です。大きいもの一つだけだと、限られたガソリンを並んで入手したとしても、それを複数の車やバイクに分けることはなかなか難しいものです。しかし、もし20リットルの携行缶に満タンに入れた状態で手動式のポンプなどでガソリンを移せば、自分の車だけでなく近所の人の車をどうしても使いたい場合に気軽におすそ分けができます。いったん車にガソリンを入れてしまうとそこからガソリンを移すことは大変ですし危険も伴います。携行缶から携行缶への移し替えも危険なことには変わりありませんが、いざという時に周辺に気を付けながら行なうことは災害時には必要に迫られて行なわなければならないこともあるでしょう。そういう時に役立つものとして、普段はガソリンを入れていなくても用意しておくと何かの際には役に立つものではないかと思います。

 ただ、あまりにも長期間利用しないと、パッキンや給油ノズルが劣化して漏れを起こす場合があります。ネット経由で安いものを購入するのも有りですが、その場合でも近くのお店で交換用の部品が入手できるメーカーのものを購入することをおすすめします。


手ぶらで逃げられるためにもクラウドを活用しよう

 現在のパソコンやスマートフォンを使っている人の中で、全くクラウドを使っていない方というのはあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。IDとパスワードによってさまざまな情報を管理するため、第三者からクラウドに入れた情報を見られたり盗まれたりする危険性は常につきまとうのですが、本当に人に知られたら困る情報については別に考えるとして、ここでは災害時にないと困る情報の管理について考えてみることにします。

 大きな災害により避難生活が長期に及ぶことになったら、水や食料、トイレの問題は外からの支援物資で何とかなりますが、必要なものが個人の状況で違ってくる場合、やみくもに頂いても困る場合があります。持病や高血圧で定期的な薬の摂取が欠かせない場合、いつもかかりつけの薬局からいただいている薬の種類は何で、その分量はどれくらいかという情報はいざという時にはないと困るものの一つです。

 薬の情報というのは薬局でもらえる「おくすり手帳」に書いてあったり、薬をもらう時に添付されている書類に記載されていたりします。常におくすり手帳を持っている人ならいいのですが、着の身着のままで逃げてきたものの、服用している薬そのものやおくすり手帳を取りに帰って被害に遭ってしまう可能性もあります。そうならないために、たまたま先日聞いたラジオの防災コーナーの中では、家族のおくすり手帳の当該ページをガラケーやスマホのカメラで撮影して保管しておくといいという話が紹介されていましたが、個人的にはそれだけでは不十分だと思います。

 常に持っているものでもガラケーやスマホが水没や破損で中のデータを見られなくなってしまう可能性は残ります。端末本体に残すこと自体はいいことですが、同時に、何らかのクラウドサービスにそのデータをアップしておけば、仮に全ての端末を失ったとしても、極端な話ですが人の端末を借りてクラウド上の情報を入手することが可能になります。

 こうしたことの応用として、家族の中では大切な情報でも他人には全く価値のない情報であるなら、クラウド上に安心して保管しておけるでしょう。写真立てにおさまっている家族の写真も、改めてデジカメで撮影したデータをクラウドに保管しておけば、全てが失われても、クラウド上にあるデータから再び印刷することによって蘇ります。同様に子供さんの書いた作文や絵もデジカメで撮影したデータで保存できますし、家族の様子を撮影した動画なども、機会があればクラウド上に置いておけば、いざという時の家族の思い出は守られます。公的なデータはあえて用意しなくても普段の生活が送れるくらいの復旧は行なわれるのではないかと思いますが、プライベートなもので大切にしておきたいが、常に持ってはいられないものについて、改めて何が大事かをリストアップして自分でクラウド上に保存しておくことは、その後の生活にも必要なことではないかと思います。すでにデジカメやスマホで家族の写真を撮りためている方は、Flickrのようなサービスを使って自動的にアーカイブを作っておけば改めてアップし直す手間も軽減されます。非常用の持ち出し袋の中味を吟味するのも大事ですが、クラウド上に置いておけばいいものについてはあえて持って逃げようとしないよう家族で意思を統一し、できるだけ身軽に逃げられる状態を作っておくことも大事かも知れません。


防災拠点としてのSA・PA

 ローカルニュースでの情報ですが、静岡県と中日本高速道路が、東名や新東名などのすべてのSA・PAを大きな災害の際に防災拠点として開放することを決めたということです。先日とある新東名のSAで行なわれた避難訓練では、ある程度の人が集まっても数日間は補充なしで過ごせる一次避難地としての利用や、ヘリポートの利用も考えられているとのこと。

 防災拠点といってもなかなかピンと来ないかも知れませんが、一次避難地として使えるので、あれば、高速道路を走っていて災害に出くわした場合、すみやかにSA・PAに避難すればいいので、まずは高速道路走行中の避難先として心得ておいた方がいいでしょう。

 さらに、最近はSA・PAを高速道路上からだけでなく一般道から利用できるようにする方向で作られているところがあります。これは、災害時にも全国から集まった物資を仮置きし、それを周辺の避難所に分けるターミナルとしての利用形態も考えられていいのではないかと思います。もしそういう形で高速道路のSA・PAが使われるなら、一般道からSA・PAに避難する場合は物流を滞らせないように一般道から入るための駐車場を占拠しないような形で利用の制限を受けるかも知れません。

 私がその昔、とあるボランティア団体の支援物資を運びに神戸まで出掛けた時には、直接頼まれたボランティア団体の現地事務局が置かれた被災地の中まで物資を運んだのですが、やはり辿り着くまでが大変でした。今後高速道路のSA・PAだけでなく一般道上の道の駅に防災拠点が置かれるようになったとしたら、大きな車で乗り付ける場所は避難所に直接ではなく、支援団体の拠点地としての役割や、物流センターの機能を持たせられるならSA・PAや道の駅まで持って行き、現地で仕分けして必要な分を避難所に届ける方が効率的です。さらに、被害の大きい場所へやみくもに入らなくても済むわけで、特に震災直後の支援に関して高速道路のSA・PAの役割は大いに期待されるものがあります。

 ただし、問題は当り前のことですが、防災拠点を統括する人たちがどう防災拠点を運営するかというところにあります。今回のニュースは高速道路のSA・PAを防災拠点として活用するための第一歩だと思うので、今後どういう形でSA・PAが活用されていくのかということによって、近くに住んでいる私たちの行動にも影響を及ぼすことになるでしょう。皆さんのところの近くにあるSA・PAでも同様な防災拠点としての活用がはかられるかと思いますので、いざ災害が起こったらどのようにして使われるのかということを把握しておくことが大事になってくるように思われます。こちらのスタンスとしましても、具体的にどこにどんな施設があり、災害時にはどうなるのかといったことは知っておいた方がいいのではないかという気がします。


「統合端子ガラケー」用の充電しながらイヤホンが使えるアダプター購入

 私が使っているガラケーはどれも外部端子が充電用のもの一つだけという統合端子になっています。防水を考える場合にできるだけ端子の数は少ない方がいいということはあるのですが、これだと充電しながらイヤホンや外付スピーカーを使うことができません。そのため、各種Bluetoothスピーカーを物色していたのですが、ガラケーの中にはBluetoothを搭載していないものもあるので、安い予算で何とかならないかと思って、Bluetoothスピーカーを購入する以外の選択肢として、充電とイヤホンの機能を分配できるアダプターがないものか探していました。

 さすがにこういうものは100円ショップでは見付かりませんでしたが、ネットで調べていたところ、RASTA BANANAというところから出ている「ドコモ統合端子用 ステレオ変換アダプタ 充電機能付き RB8VC02」というものを見付け、取り寄せてみました。

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 パッケージの説明を見てくれればどんなものかおわかりかと思いますが、ドコモとソフトバンクに共通の一般的な充電用端子のみしか搭載していないガラケーにこのアダプタを差すと、充電器を繋いだままステレオミニプラグと携帯用平型プラグの二股でステレオ出力することができるようになっています。

 ちなみに、私の持っていて現在使っているガラケーのどちらも統合端子しかないものなので、このアダプタが使えるようです。パッケージの裏面を見たら、まさに私の使っているドコモSH-06Cおよび、ソフトバンク202SHの両方が適合機種になっていました。

 このアダプタが入手できたことで、とりあえずBluetoothスピーカーを焦って購入する必要はなくなりました。手持ちのさまざまな有線で出力できるアクティブスピーカーおよびラジオがこれで使えますし、ワイヤレスで出力させたい時には、単四電池一本で使えるFMトランスミッターを持っているので、そちらと併用することでさらにメリットが出ます。災害にあってしまった時にはスピーカーを持ち歩かなくてもFMラジオが聞けるものがあれば、そこからワンセグの音声を出力させることが可能になります。これはむしろ災害対策的に言えば手持ちの荷物を少なくしてその場にあるものを利用できます。

 私の場合、こうしたアダプターが購入可能な時期に気が付いてラッキーでしたが、この製品のいいところは、古くからあるガラケーで使われている端子を網羅しているということです。三種類の携帯用イヤホンマイクのどれかがあればどれでも使えるというのは実に心強いので、ちゃんと手持ちのガラケー用のアクセサリを用意している方でもお守り代わりに買っておいていいものだと思います。


一合炊きのできる万能ミニマムクッカー? ロータス アルミポット

 ちょっと前のブログ投稿で小物入れと兼用のトランギア・メスティンで一合のお米を炊いてみましたが、今はケーブル類などの小物入れになっており、取り出しと片付けの手間を考えると、本当にいざという時にしか使いたくない状況になってしまっています。

 今後、気楽にバイクや自転車で出掛け、外で調理して食事するという場合、お湯を沸かしてカップ麺かフリーズドライ食品というのが楽なことはわかっているのですが、お金をかけずに満足できる食事ということになると、やはり米の飯というのが食べられればいいのにと思います。

 バックパックの中に忍ばせているシェラカップでご飯を炊くのもいいのですが、炊ける量はせいぜい0.5合くらいということで、しかもチタンのものなら全体に熱が通りにくいという問題があります。お米を美味しく炊いたり、ちょっとした調理全般に使えるようにアルミ鍋とフライパンのセットであるトランギアミニセットでも追加しようかと思いましたが、色々ネットで調べていると、ミニセットの鍋よりも小さくフタもあり、肉厚0.8mmのアルミで作られた小型のアルミ鍋があることがわかり、今回紹介するロータス アルミポットを注文してしまいました。たまたま数年かけて貯めていたショッピングポイントの範囲内で購入できたのでラッキーでした。

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 サイズ的にはカップヌードルリフィルがまるまる入るチタン深型シェラカップを収納でき、それほど大きくないさいずは普段持ちの食器兼クッカーとしてぴったりです。ハンドルはサイドではなく上から吊り下げられるようになっています。これは、焚き火台でも使えるということで、災害時にも臨機応変に使えるものではないかと思います。目盛りが3つありますが、200mlごとに付いているので、およそ600mlを計ることができます。これに一合のお米を入れて炊いてみようというのが今回のミッションです。

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 炊き方については室内でも使える青色の固形燃料を使いました。中がグツグツしてきたら重しとして湯飲みを置き、中の水分を飛ばすのですが、フタが内側に入ってはいるもののかなりぴったりのため盛大に外側に吹きこぼれてしましました(^^;)。

 しかし、やはりアルミ製だけのことはあり、一合炊きにしてはおいしいごはんがいただけました。一人用の調理器具としてはこれで十分ですし、今後さまざまな状況の中で活躍してくれるものになるように思います。災害用としてミニマムな調理セットを考えておられる方は、この鍋の中にエスビットの固形燃料と五徳を入れ、後は風防さえ何とかできれば一まとめにして入れておくだけで何かの時に役立ちます。マグカップやシェラカップで調理することに限界を感じておられる方は、マイナーな品ではありますがおすすめだと思います。


災害時に使えそうなBluetoothスピーカーを探す

 先日購入したビデオプロジェクター付きのガラケーは、外部出力端子は1つしかありません。本体の充電はモバイルバッテリーや、最悪単三電池を使ったバッテリーでも可能なので停電時に活躍できると思うのですが、問題なのは充電を使うと外部イヤホンやスピーカーに出力ができなくなることです。

 ガラケー本体の仕様が端子を一つにまとめてしまっているので、本体を充電しながら大きな音を出すためには(教室ぐらいの空間でビデオプロジェクターを使う場合)せめてテレビくらいのスピーカーは欲しいところです。

 そんなことを考えながら、無線接続で音を出せるBluetoothスピーカーで適当なものを探したところ、あまりの現状にびっくりしました。店頭には実にさまざまなスピーカーがありましたが、そのほとんどが内蔵の充電池で動くものでした。ガラケーやスマートフォンと同じで、外で使う場合モバイルバッテリーで充電すればいいという考えもありますが、災害時に使いたいと考えた時に欲しいのは、やはり乾電池(自己責任でエネループの使用も可)が使えるものではないかと思ってしまうのですが。

 色々調べてみたところ、アルカリ単三電池3本で15時間動く(カタログ値)、大きさがちょうど良さそうだったSONYのSRS-BTD70というスピーカーがすでに生産終了してしまっているらしいことがわかり、本当にがっかりしました。今、内蔵充電池仕様のBluetoothスピーカーを購入したとしても、鳴らし尽くしてしまえばそれまでです。モバイルバッテリーを用意していても、これはスマートフォン充電用に確保しておきたいですし、長期間の停電が起これば全く使えなくなるものになり下がってしまいます。

 4年前の計画停電の時には、直接震災の影響を受けなかった私の近所でも店頭から単三電池がまたたく間に消えてしまいましたが、それだけ災害時における乾電池の需要は大きいと言えます。災害を経験し、乾電池と同じように使えるエネループのようなニッケル水素電池を購入し、備蓄しながらローテーションして使っている方も少なくないように思えます。エネループは満充電しておけば長期間放置しておいても容量をキープできる特性がありますし、懐中電灯やランタン、ラジオのような防災用品を乾電池が使えるもので揃えることで、いざという時にも安心だというところはあると思います。

 そうした思惑とは別に、Bluetoothスピーカーの電源に乾電池を採用する企業が消える傾向があるということは、災害に備えるということとは別の思惑で企業は考えて製品を出しているのではないかと思えてしまいます。個人的には、特に国内メーカーが災害の時の事を心配しているのかどうか疑問に思えます。

 そうはいっても何か使えそうなものはないかとさらに調べたところ、現状で使えそうな乾電池の使えるBluetoothスピーカーというのは、単三電池4本で25時間使えるという、Creativeの出しているSP-D100(ステレオ)か、単三電池6本で8時間というYAMAHAのPDX-B11(モノラル)にするかぐらいしか家電量販店の店頭で見つけることができませんでした。アウトドア用としてはYAMAHAの方がよさそうですが、災害用としては燃費が悪すぎ、SP-D100は室内や車内で据え置きに使うのにはよさそうなものの、それなりに大きい上にあまりいろんなものと一緒に持ち運ぶことを考えたものではなさそうなところがひっかかっています。でも消去法で行くと、充電ローテーションが作りやすく、車中泊の旅のお伴によさそうな単三4本使用のSP-D100一択かなと今の時点では思います。

 今の状況ではラジオを持たず、ネットラジオでラジオ放送を聞いている方もそこそこいると思うので、せめて乾電池式のラジオにBluetooth受信機能を付けてくれるとか、小型でも テレビの音程度の大きさが出る、災害時にも使えそうな乾電池の使えるワイヤレススピーカーの製品を手に入れられるような環境を作っておいて欲しいと切に願います。


もしもの場合の家族・親戚内の連絡方法を再考する

 昨日は東日本大震災から4年という日で、改めて自分のところで何か大きな災害が起こった場合の連絡方法について考えてみました。私自身はスマートフォンを使っている人に対してはGmailを使ってのやり取りで十分だと思っていたのですが、人によってはGmailを単にサービスを受けるためのIDおよびパスワードとしてしか認識していない場合もあります。というのも、今まで使っていたキャリアメールのアドレスをスマートフォンでも引き継げるので、あえて新しくGmailのアドレスを告知する必要がないということと、キャリアメールのアドレスを含む、複数のメールアドレスをGmailで一括管理することは可能なのですが、そこまで設定を自分でやることができないということもありますね。

 このキャリアメールというのがパソコンを使ったメールを使っている側にとってはいろいろ厄介で、キャリアメールを使っている方の設定によっては、パソコンからのメールやGmail経由で送ったメールを全て迷惑メールフィルターでカットしてしまい、寸前まで届いているのに相手に届かないという状況も生み出します。何回もキャリアメールのアドレスにメールを出しても届かないというのは、受け手側のメール受信用設定に問題がある場合があるのですが、これはガラケーの時代にパケット量で毎月の料金が上下するプランに入っている場合、パソコンから大きな写真が添付されたメールを受け取るだけで翌月の料金が上がる状況もあるので、迷惑メールフィルターを外してくれとお願いしても、簡単にはいきません。Gmail経由のメールではスパムメールも多いので、自分の特定のアドレスを例外にして登録してもらう必要があり、それをやってもらうのはちょっと難しい場合もあるでしょう。

 特別なことをしなくても届けられるメールサービスとしては、電話番号に直接短いメールを送るSMSのサービスがあります。緊急時であればこれが一番信頼でき、相手に届いたかもわかりますが、送信する際に一通3円+税という料金がパケット定額の契約をしていてもかかるのがネックです。せっかくのパケット定額なのに、定額の料金内でちょっとした連絡くらい何とかならないのかと思っていたのですが、最近になってようやく解決しました。

 といってもここを読んでいる方にはすでにおなじみで、私が改めて書くまでもなく方法もご存知だと思うのですが、LINEによるメッセージのやり取りです。アプリを使ってのメッセージのやり取りはパケット通信の範囲内ですので、いくらやっても料金はかからず、どのキャリアのスマートフォンであっても、LINEアプリを入れてさえいれば問題なくメッセージのやり取りができます。

 既にアプリを使っている人にとって、友人とのメッセージのやり取りが基本だと思いますが、もし家族や親戚でガラケーからスマートフォンに変えた人がいたら、機会を見付けてLINEのアプリをインストールさせ、友だちとして追加しておけば、いざという時の連絡方法の一つとして十分活用できるようになると思います。

 家族だけなら問題なく安否確認をLINEできると思いますが、親戚あたりまで入れたグループを事前に作っておけば、うまく操作できない人でメッセージがあったら表示してくれる設定にしておけば安否が簡単にわかりますので安心でしょう。メッセージを送った側も、だれがそのメッセージを読んだかわかるのは心強いと思います。また、自分から発信したいのにやり方がわからないような場合でも、アプリが使える人に頼んでメッセージを送信してもらうという方法があります。

 LINEというとメッセージのやり取りにしばられたりして大きな事件に繋がるというような暗い面もありますが、災害時に活用できれば通話やキャリアメールが集中して繋がりにくい場合にはむしろ有利に働くこともあります。年度末にかけてもし親戚が一堂に会する場があったら、興味はあるけど導入する機会なかった人はこの時とばかりにLINEを使っている親戚に頼んでアプリのインストールおよび友だち登録をしてもらうなり、逆にガラケーからスマートフォンに変えた親戚を見付けたら、アプリをダウンロードさせて登録まで本人の了承の上でやってあげるなどしてあげるのもいいかも知れません。ある程度防災についての意識のあるうちにいざという時のネットワークを作っておくことはしておいた方がいいと私は思いますね。


ユニフレーム ツアラープラス 小鍋のフタを探す

 今回の記事を書くにあたり、検証に使ったキャンプ用のクッカーは表題の「ツアラープラス」となっていますが、現在はこのセットは販売されていません。ユニフレームはこの製品をマイナーチェンジし、「ごはんクッカープラス」として販売しています。フライパンのコーティングがなくなり、ざるも付属しなくなりました。その他、若干鍋のサイズに変更があったとの話もありますが、サイトで「ごはんクッカープラス」と「ツアラープラス」を比べるとほとんど違いがないようなので、もしかしたらこれから「ごはんクッカープラス」を買おうと思っている人の参考になるかも知れません。ただし、個別の製品による寸法の差もあるかも知れないので、これから紹介する事が「ごはんクッカープラス」でも問題なくできるとは言い切れないので、その点にはご注意下さい。

 今回紹介するユニフレームのクッカーセットはお米を炊くことに特化した製品で、特に大鍋は飯盒より簡単に炊けると評価の高い、「ライスクッカーミニ」と同じ寸法で作られていて、3つのクッカー共通のフタも、大鍋の内部にうまくおさまって吹きこぼれを防止するようになっています。さらに、大鍋には3合までのお米と水のラインが刻まれているので、電気炊飯器のように鍋だけで米と水の計量ができるようになっています(ただし、吹きこぼれを防ぐためには2合までの炊飯が現実的です)。

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 さらに、小鍋の内部についても1合分のお米と水のラインが刻まれています。コンパクトに1合だけ炊きたいと思うならむしろ小鍋のみを持ち出して使うということも考えられますが、何せ付属のフタは1つしかないので、同時には使えません。さらにこのフタは大鍋用に作られているので、小鍋に付属のフタをのせると当然ながら鍋からはみ出てしまい、吹きこぼれが心配になります。

 そんなわけで、この小鍋の内部にうまく収まるフタさえ見付ければ、計量カップいらずの1合炊きクッカーとして実用になるわけで、以前から何かないかと探していました。小鍋の口径は14センチなので、内部に収まるためには14センチより若干小さいサイズが必要になるのです。100円ショップで見付かればいいと思っていたのですが、普通の14センチのフタではうまくはまらず、半ば諦めていたのですが、逆転の発想をすることによって一応の解決策が見えてきました。

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 というのも、市販の14センチの鍋の中で、フタが内部に収まる形状になっているものを流用してしまえばいいということです。そしてそれは私が以前買って使わないまま放置しているクッカーの中にありました(^^)。それがキャンピングケットルクッカー14cm 1.3L(型番M-7296)でした。この製品はハンドルを付け替えることによってケトルにも鍋にも使えるというアイデア商品でした。しかしステンレスで重いということと、ケトル部分の出っ張りが収納には合わないということで使わないまま放置してきたものです。フタはケトルということで、内部に割としっかりとはまるようになっていますので、もしかして合うのではと思って試してみました。

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 すると、まさにあつらえたようにぴったりはまりました(^^)。フタのハンドルは折りたたみできるので、中にいろんなものを入れて運んでもかさばりません。ツアラープラスへのスタッキングについても、このフタを大鍋の底に入れれば問題なく残りの小鍋と付属のフタ、フライパンを収納できます。今までは付属のフタ一つで3つのクッカーのフタを兼ねる形になっていたので、使えるフタが増えたのは嬉しいですし、2つの鍋を同時に使ってフタも使えてというのはなかなか便利です。

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 実際に小鍋を使い一合の炊飯にもチャレンジしてみましたが、やはり内部に収まるフタであってもサイズに余裕が無いため、全く吹きこぼれずというわけにはいきません。テストの際にも一箇所から吹き出したものが鍋の外に吹きこぼれてしまい、対策が欠かせません。ある程度の吹きこぼれはフタの中に流れてはいきますが、鍋だけではなく火器も汚してしまう可能性があるので、その点はご注意下さい。それでも、大鍋の方で米を炊き、小鍋でフタをしながら別の調理ができ、2つのフタが問題なくスタッキングできるのは有難いです。

 とは言っても、今回紹介したフタも、吹きこぼれなくご飯を小鍋で炊けるものとは言えません。このセットの小鍋は1合のごはんを炊くには便利なことには変わりはないので、何とか吹きこぼれなくご飯が炊けるフタを今後も探していきたいと思います。


LEDライトの弱点を補完するために

 私たちは基本的に行政のやる事というのはそう間違えることはないだろうと思いがちですが、ある程度普通に考えれば想定できそうなことも想定外の出来事として雪の多い今の季節問題になっていることがあるそうです。

 全国的に信号のライトを従来の電球からLEDに交換していることがそれなのですが、長寿命で消費電力も少なく、切れたとしても多くの小さいLEDの中の一個なら、しばらくは交換の必要もないメンテナンスフリーとエコと言うことがあだになっています。

 というのも、大雪の降る地方では雪が信号機を隠すように降り積もった場合、信号が付いているのかどうかすら確認できなくなるのです。従来の電球の信号ではそのようなことはありませんでした。それはなぜかというと、電球はエネルギーロスのせいで熱を持ち、その熱で雪を溶かすことによってメンテナンスしなくても認識性は保たれていたのでした。

 もし技術的に可能ならば、車のリアガラスのように熱線入りのカバーを付けられるような構造の信号機を作るか、元の電球に戻すかということなのでしょうが、雪というのは自然現象であるため普段雪が降らない首都圏あたりの対策はどうするのかということも考えなければならないでしょう。しかし、すでに多くの信号機を発注し設置している中で起こった問題ですから、かなり全国の道路に設置するについての想定が甘いなというのが個人的な印象ではあります。

 ただ、昨年の青色LEDのノーベル賞受賞に関する報道に乗せられるような形で、私自身も非常用の明かりはLEDに特化してしまっていて(^^;)、反省するところではあります。ということで、車内および非常用持出袋の備品として、ロウソクを用意することにしました。ロウソクを地震の際の明かりとして使う場合には火災の心配があるので、以下のようのものも合わせて用意しました。

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 洗面器(ケロリン桶は耐久性が他の洗面器と比べてもずばぬけているので決してウケ狙いではありません(^^;))とロウソクの他、木製のサラダボウルを100円ショップで買ってきました。これらを使って安全に使える設置方法を試してみます。

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 と言っても、単に水を張った洗面器にサラダボウルを浮かべ、その中にロウソクを置きます。写真のロウソクはガラスケースに入った状態で使えるので、燃え尽きてもサラダボウルを燃やすことはありません。何かの拍子にこのセットを倒したとしても、周りの水があるので周辺に燃えやすいものを置かなければこの火が広がることはまずないでしょう。

 LEDライトよりロウソクの方が優れている点は、わずかではありますが周りの空気も温めることができるので、冷えきった夜間の明かりとしての利用が推奨されます。また、厳冬期においては、電池自体が使用不能になるほどの気温になることも考えられますので、やはりロウソクとマッチは非常用の品として用意しておくべきだと思いますね。現在では今回紹介した品を全て100円ショップで揃えることも可能ですので、LEDライトしか用意していない場合には検討の余地はあるのではないでしょうか。


持ち運びバッグに入れる水と水筒

 災害用の非常持出し袋を作ったり、日常的に災害用の品々を持ち運ぶことを考えた場合、やはり問題になるのは飲料水はどこまで用意したらいいかということでしょう。

 私の場合、日常生活の中での水分補給のため、500cc入るナルゲンボトルを持ち運び、飲んた分だけ極力補充するようにはしていますが、水の重さは1ccで1gとなるので、500ccでも500gとなります。私のバックパックの中には水だけを入れておくわけにもいかないので、常に持ち運ぶ水というのはこのくらいになるのですが、もしこの状況で水を得ることが難しくなれば、たちまち生命の維持にも影響が出ることも考えられるわけで、500ccではとても足りないわけです。

 理想的には2リットル以上は用意しておくのがいいのでしょうが、そのかわりとして容器だけを携帯することにしました。

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 この製品は主に登山用に開発されたプラティパス2という折りたためる水タンクです。耐久性についてはメーカーもそれなりにうたっていて、何回も使い続けることができたり、水を入れたまま凍らせても損傷しない品質を持っています。容量は2リットルあるので、この中に水を補給できれば何とかなるかなと思われます。

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 というわけで、この水筒を丸めてゴムで止め、バックパックの空いたスペースに入れて持ち運ぶことにしました。水を入れた状態で折れ曲がるということもあり、ある程度のスペースがあっても水を入れた状態でバックパックの中に収まると思いますので、例えば給水車や備蓄の水を分けてもらえることになった場合の容器として持っているだけでも違うだろうと思って常備しています。もちろん、水の供給を受けられなければこうした容器をいくら持っていてもしょうがないのですが、最初に書いた通り常に2リットル(重さは2kg)以上の水だけ運んで、使ったりしないのであれば体に負担を与えるだけにしかならないので、エクササイズ効果を狙っている方以外にはおすすめできないとも言えます(^^;)。さらに私の場合で言うと、このボトルに専用のチューブを接続すると、バックパックの中に入れた水を歩きながら補給できるシステムになるので(バックパックの機能として、背中にチューブ用の穴が開いています)、単なる水を運ぶ水筒以上の利用価値があると言えます。

 何もないところから水を作るために、周辺にある汚れた水を濾過して飲んだり、雨水を利用したり、はたまた日が照る中で土の中の水分を蒸留して集めるとかいろいろ方法はあるものの、過去の大きな地震の後でこのようにしてまでしないと生命に影響が出るケースがあり得るのか考えた上で、私はバックの中味をこのような形にしてみました。日々の生活の中で簡単にできやすい飲料水の確保策としては、ペットボトルの水を定期的に入れ替えたり、スーパーが提供するアルカリイオン水などおいしい水を毎日もらいに行ったりすることがあると思います。家の中で飲料水を準備する場合には備蓄の方向で問題ないと思いますが、常に持ち運ぶものとしては、夏場などどうしても水分補給をしたい場合でも1リットルくらいの水筒がせいぜいでしょう。私の場合、日常の水分補給用以外にどこで災害時に水をもらえるかを心得ておいて、災害が発生してから早いうちにプラティパス2に水を入れられるように災害時の行動を考えてみるようにしたいと思っています。