自動運転車の保険は当分現行通りか

2025年をめどに自動車メーカーが高速道路での自動運転を実用化させるように目指しているということだそうで、それを受けた国土交通省では自動運転モードのある車の保険をどのように考えているのか、方針を決めるための会議が行なわれたことがニュースになっていました。

なぜ政府が自動車の保険にからんでくるかと言うと、現在車やバイクに乗る人が必ず加入しなければならない「強制保険」である自賠責保険は政府の事業であるからです。ただし、この保険は保険会社が扱う保険と違って交通事故に遭った人に対する保険で、物に対する保険や、自分の車自体に掛ける車両保険は対象外になっています。で、その自賠責保険については、自動運転車が普及しても事故になれば普通に払う現状は変わらないという風に話しでは出たということです。

ただし、事故自体が自動運転車の増加によって減れば保険料はその分安くなります。これは毎年見直されて保険料は安くなったり高くなったりしているので、その点は変わらないでしょう。ただ、今後大きな事故を自動運転車が起こした場合、運転者の責任ではなくメーカーに原因があるケースも考えられます。その場合は改めて保険会社がメーカーを訴えて支払った保険金を肩代わりさせるような仕組みを考えることも議題になっているようです。さらに自動運転車独自のリスクも出てきます。常に自動運転車はネットに接続してクラウドのAIから自動運転のためのノウハウを得て動く形のものも考えられるので、外部からハッキングされて自動運転のためのコンピューターを乗っ取られ、車を勝手に動かされてしまうような事が起こった場合の対応についても盛り込む予定なのだそうです。

ただ、まだ自動運転のできない車は残るわけですし、一般道でも自動運転する車というのはまだできないということもあります。さらに、いくら自動運転ができるといっても凍結した道路で滑って事故が起こることはいかに機械制御でもどうにもならないこともあるでしょう。今のところは自動車保険自体がすぐになくなるということは考えなくてもいいでしょうし、むしろ自動運転の仕組みを使って逆走の事故を防ぐなど今は後期高齢者にとっては自動車保険料も高くなっている中で、保険料を下げ安心して高齢者が車を使えるような形になるといいなと思います。

ただ、前回書いたようなカーシェアを行なっても自動運転でほとんど事故が起きないような状況ができてくると車自体の台数も減り、さらに保険料も下がるとなると現在多くある損害保険会社に淘汰が進むのではないかという気がしてきます。保険会社自体も今後は国内のユーザーだけではなく世界に出ていくようではないと会社として存続することが難しいかも知れません。しかし海外で事業を行なうこと自体にリスクはありますし、先日は銀行の今後を心配しましたが、今まで盤石と言われていた企業も今後は生き残りをかけて大変なことになるなという感じもしています。個人的にはまだまだ長い期間車を運転できる環境を作ってもらいたいので、今後の車の自動運転の流れには期待しています。


カテゴリー: 車関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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