Apple Storeで公式に購入できるSIMフリーのiPhone 5が与える影響

 人間、あせって行動を起こすとろくなことはないということがありますが、これだけ次から次へと新しいスマートフォンや通信サービスが出てくると、一体いつ買えばいいのかと思っている方は多いでしょう。ドコモでiPhoneが販売になった時に、今までMVNOの安い契約ではドコモのiPhoneは通信方法にSPモードしか選べないためがったりした方も多かったのではないかと思いますが、実はパソコン上のiPhone構成ユーティリティを使って作った接続設定をiPhoneに転送すれば、LTEは使えず3Gでテザリング無しにはなりますが、IIJmioなどの格安SIMカードでドコモのiPhoneが使えるようになっているとのこと。このように、当初の残念なニュースが設定の方法だったり、新たな製品の販売などで一気に状況が変わることは少なくありません。

 iPhoneを携帯電話3社に供給し、日本の携帯電話会社間に拮抗状態を作ったアップルという会社は、まさかこうした状況を崩すような展開をすることはないと勝手に思っていたのですが、やはり仁義なきチャレンジをするということでは日本の企業と違います(^^;)。昨日の新聞にも掲載されていましたのでご存知の方も多いかとは思いますが、アップル社のネット直販サイトでSIMフリーのiPhone 5s iPhone 5cの販売を開始しました。さすがに値段のほうはそんなに安くはありませんが、近所で見掛けたドコモのiPhone 5s(容量不明)が中古でお店側のみの保証しかないものが72,000円の値段が付いていたのと比べると、十分に購入意欲が起こる価格設定なのではないかと思います。Apple Storeでの販売価格は以下の通り(2013年11月23日現在)となっています。

iPhone 5s 71,800円(16G) 81,800円(32G)
iPhone 5c 60,800円(16G) 71,800円(32G)

 購入したiPhoneは携帯電話会社に持ち込んで登録しても、MVNOで手に入れたnanoSIMを入れて使っても良く、飽きたらいつでも売れ、しかも高値が維持できる可能性があるので、よほど携帯各社のメールアドレスや独自サービスを使いたいということがなければ、MVNOでの運用がおすすめでしょう。こうした流れを予想したかのように昨日付で出てきている日本通信の「スマホ電話SIM フリーData」を使えば、パッケージ料金3,000円で購入すれば、月々1,560円の支払いで30秒20円での通話(無料通話なし)と、最大200kbpsでのデータ通信をiPhoneで使うことができるようになります。動画など大きいファイルは自宅や公衆無線LAN経由でダウンロードするものと割り切れば、私などはこれで十分ですね。なお、この種の製品は現状で日本通信からしか出ていませんが、今後はもしかしたら他社でも同じような製品が出てくるかも知れません。データ通信の速度や安定性などは会社によって違ってくる場合が多いので、すぐにiPhone購入のメドが立たない方は今後の各社の動向をみて、それなりにサービスが出揃った状況で選ぶことも安く利用するためには必要になるとは思います。

 少なくとも今回のアップルストアでのiPhone販売により、ドコモiPhoneの中古相場は確実に下がるでしょうし、他のスマートフォンを持っている人がiPhoneに移る流れがあるかも知れません。アップルストアはたまに整備済みの新古品を安い価格でバーゲンすることがありますので、アップルがさらに空気を読まずに(^^;)、そうしたバーゲンの中に在庫がだぶついたiPhoneを投入したとしたら、さらにiPhoeが欲しい人にとっては有利に購入できるかも知れません。また、時間が経過すれば、SIMフリーiPhone自体が白ロム市場に出てくることも十分考えられます。いつかはiPhoneを使ってみたいと思っている方には、ある程度の時間をおいてから考えるというのもいいような気がします。

 今まではSIMフリーと言っても、一般の人の認識ではスマートフォン=iPhoneという感じだと思うので、いくらイーモバイルからSIMフリーのNexus 5が出たといってもそんなには盛り上がらないだろうと思っていました。しかし、iPhoneが2年間の継続使用せずに買い切りで購入でき、毎月の維持費はデータ通信だけなら月千円以下でできるなんて話が広まったら大変なことになりそうな予感がします(^^)。果たして一連の状況をマスコミはどう携帯電話会社と折り合いを付けながら報道するのかということにも注目していきたいですね。


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