AMラジオの在京3社が2015年中にFM同時放送へ

このブログではたびたび紹介させていただいていましたが、東京のAMラジオ局がいよいよFMによる同時放送へ具体的なスケジュールを発表しました。TBSラジオ・ニッポン放送・文化放送の3社が2015年の秋から冬にかけて、東京スカイツリーからのFM放送でのAMとの同時放送を実施する計画とのこと。報道の記事によると9月に試験放送を開始の予定なのだそうです。

 ただ問題は、FM送信する周波数にあります。TBSが90.5MHz、ニッポン放送93.0MHz、文化放送91.6MHzとなっていますが、いずれも90MHzより上の周波数です。現在売られているラジオの多くは76.0MHz~90.0MHzの間しか聞くことのできないものがほとんどで、車に備え付けのラジオでも同様でしょう。もしかしたら、今売られている新車でも純正のラジオでは90.0MHz以上の周波数が聞けないものが多くあるような気がするのですが。しかし後からこのことに気付いても、わざわざこのためにラジオをすぐに付け替えることまではしないと思いますので、ごく限られたマニアや(^^;)、受信障害の深刻な人が恩恵を受けるだけということにとりあえずはなりそうな気配です。

 私自身、今までたくさんのラジオを購入して使ってきましたが、アナログ選局のアナログテレビ音声の1~3チャンネルが聞けるタイプのもの(デジタル選曲のものはチャンネルの間の周波数が選局できないので聞けないと思います)なら大丈夫ですが、このタイプのラジオはテレビがデジタル化された影響で生産中止になったものが多く、これから新しいラジオを買う場合はFMの聞ける範囲が90.0Mz以上のところもカバーしているかどうか確認が必要になります。

 今後、AM局のFM同時放送がどのように推移していくかどうかはわかりませんが、一つわかっているのは、AM局の基地局が老朽化を迎えており、FMで代替が効くならば東京スカイツリーからの送信で関東のかなりのエリアをカバーできるわけですから、首都圏のAM局のほとんどがFM局に移行してしまう可能性だってあります。ここは車での旅を楽しむためのブログなので、今後新車の購入を考えている方に情報を提供させていただきますと、購入前に必ずラジオのスペックを確認し、購入時にオーディオレスの選択をするというパターンもあるのではないかと思います。

 どういうことかと言うと、もし今回試験放送を始めるTBS、文化放送、ニッポン放送がFM化する流れになり、FM放送の方で多くの人が聞くようになった場合、さすがにラジオをそのままにしておくことは難しいのではないかと思うのですね。恐らく、現行純正のカーオーディオではこれらの放送は聞けないものが多いと思われますから、どうしても聞きたくなった場合は純正オーディオを外して付けかえることになってくることが予想されるからです。すでにFM同時放送化に向けての日程は出ているわけですから、現行車のカーラジオが90MHz以上に対応していなかった場合、いつから90MHz以上の放送が聞けるラジオを搭載するのかディーラーの人に確認しておいた方がいいでしょう。ちなみに、現状ではカーオーディオ単体で販売している製品の中にも90MHz以上のFMが聞けないものが多いので、個人的にはこの辺の状況をメーカーが把握して、カーラジオのラインナップにおける仕様が変更されるまでは既存の車でも、新たにカーオーディオを買い換えようと思っている人も今後の様子を見た方がいいとは思うのですが。

 ラジオでなくネットを使った放送を受信すればラジオ自体が必要ないという議論もありますが、今後NHKがネットでの同時放送化に向け受信料の聴取について、ネット環境があれば徴収するということもあるのではないかという懸念が出てきています。そうなると、いわゆるワンセグの付かないスマートフォンを使っていたとしても、ネットによりラジオ放送を聞く人からも受信料の徴収を行なう可能性も0ではありませんので(現在のラジオ受信料というのはNHKは請求していません)、あまりネットラジオに頼るのも新たな負担を増やしてしまうかも知れないという観点からどうかとも思えます。私は現状ではネット経由のラジオも楽しんできますが、基本的にはラジオでの放送聴取にしばらくはこだわっていきたいと思っています。というわけで、この種のニュースは今後もしっかりと追い掛けてここでひき続いて紹介していく予定です。新しいニュースが入りましたらまた更新したいと思います。


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