飛行機に乗るなら考えたい荷物のこと

この夏、飛行機を利用して国内・海外への旅行を計画している方も多いと思います。現代の旅事情において、遠くへ安く行くということになると、格安航空会社を使ってバーゲンセールのチケットをゲットするということも当り前に行なわれているので、旅の費用が心もとなければ、あえてそうした格安チケットを狙った飛行機移動の旅を利用する方もいるのではないでしょうか。

私自身も先日、飛行機を利用しての旅をしてきましたが、車や列車の旅とは違って安全管理が徹底されているので、様々な飛行機に乗るためのルールが存在します。手荷物の検査やシートベルトの着用など、安全な運行のためには乗客として気を付けなくてはいけない事項が数々存在するのが飛行機なのですが、普段の旅をする身ではあまり気にすることはないと思いますが、もしも飛行機に搭乗中に何かトラブルが起こった際のルールについても確認しておくことが必要だと思います。

というのも、先日の事ですが2016年に羽田空港で起こった大韓航空機がエンジントラブルで炎上した事故についての報告書についてニュースになっていて、そこでの客室乗務員や消防団員の証言が気になりました。

というのも、飛行機から乗客乗員が避難する際に、空気で膨らむスライダーが使われたのですが、乗客の中には客室乗務員の注意を無視してトランクを持ってスライダーから降りる人がいたり、スライダーから降りた直後にその場から離れず、スマホで写真を撮ったりその場から電話していた人も結構いたとのこと。どちらも航空会社が乗客の安全を確保するためにお願いしているルールを守らずにいる乗客がいるということを問題視しているかのようです。これは海外の航空会社だから起きたことではなく、過去の日本の航空会社の飛行機で起きた事故でも同じような事が起こっているようです。

もしかしたら機内の燃料に引火して大爆発が起きるかも知れない状況で、いつまでも飛行機の傍にとどまっているというのは危機意識が無さすぎで呆れるばかりです。この件については多くの人がその場に留まった乗客の心得として、良くないことだという事はおわかりかと思います。ただ、今回の報告書で同じように指摘されている荷物を持ったまま逃げる行為については、もし自分が同じような状況になったらつい何かの荷物を持って逃げてしまうかも知れないと考えてしまうところもあります。

なぜ荷物を持って逃げてはいけないかということを考えてみると、まず考えられるのは荷物を出したり選別している間に逃げるのが遅れると、少しの時間の差で助かるはずの命が助からないということがあるでしょう。また慌てて身の回り品をバラけさせてしまっては、そうした物に逃げる他の人がつまずく恐れもあります。さらにトランクをそのまま持って行くということになると大きなトランクは他の人が逃げるのに行く手を塞いだり転倒する危険を生じさせるだけでなく、もう一つ大きな問題を引き起こす可能性があります。

これは私も思い至らなかったのですが、飛行機から外に出るためのスライダーは空気で膨らむため、部品に金属が使われているトランクが何かの拍子でスライダーの表面をこするような事になってしまうとスライダー自体が破れる可能性があります。まだ全員が避難していない状態でスライダーが破れてしまったら残った乗客乗員はどうすればいいのでしょうか。救命胴衣はあるものの、客船のように脱出用のボートがあるわけでもなく、最悪の場合も考えられます。また、女性の場合はスライダーの破損防止のためにハイヒールを脱ぐことを強制されることがありますが、安全に避難することが第一なのでこうした指示にも従うべきでしょう。

飛行機が事故を起こすというのは相当な状況であることが考えられますので、その中でなぜ自分の命よりも自分の荷物を守りたいのかという風にも思えます。基本的にはもし自分の命が守られた場合、事故を起こした責任のある航空会社から荷物についても賠償を得ることができるわけですから、お金では賠償できない物を飛行機を使った旅行には持って行かないということを徹底し、着の身着のままで逃げることを基本にしておく方がいいと思います。それとは別に飛行機に乗る場合には海外・国内を問わず旅行保険で損害を賠償してもらうことも考えて保険料を旅行費用の中に予定しておくことも必要でしょう。

航空会社の方も、そこまで安全を考えるなら座席の上にある荷物収納スペースについて、出発時にロックして、到着時にもシートベルト着用サインが消えるまでロックを保つような事も必要ではないでしょうか。ただそれでも座席の下に荷物を置いている人やセカンドバックを持ち込んでいる人はそうした身の回りのものを持って逃げようとするでしょう。

確かに財布・パスポートや携帯電話、女性の方がハイヒールを脱いだ後に必要な携帯用のシューズやスリッパなど全く何もない状態でいるのが不安になると、何かしら持って行きたいものはあると思いますが、少なくとも服のポケットに入れられるようなものでないと、客室乗務員からは持って逃げることを静止されます。先に説明したようにバッグの中のものが散乱して他の人の迷惑にならないようにという明確な理由があるためです。

もしどうしても大事なものを持って逃げたいという場合にはそのためのコストを掛けましょう。旅行グッズの中には服の内側に収納することで常に体に身に付け、貴重品を収納できるバッグも販売されているので、どうしても非常の際に持ち出したいものがあるような場合にはこうした専用のバッグに入れて身に付けることも考えておくといいでしょう。


カテゴリー: 旅コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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