私たちが災害対策の一環として考えることの中に、いかにしてその地域の情報を得るのかということがあります。このブログでも、インターネットが使えない中で情報を得るための方法の一つとしてラジオの活用ということを紹介してきました。
現在、ラジオがAMからFMへと民放が移行する中、より身近な情報を得るためには「コミュニティFM局」を避難場所から聞けるように、ラジオを用意することの大切さは今も変わらないのですが、今回の令和8年熊本地震で大きな被害を受けた地域の一つである八代市において、地域情報の担い手として期待されていた「かっぱFM」についてのニュースが入ってきました。
Xにおける公式発表によると、今回の地震によって八代市役所内にスタジオを置いて放送していたかっぱFMは、八代市庁舎内に避難勧告が出たことによって中に入れず、放送できない状況になっているとのことです。テレビニュースでは、この市庁舎はそもそも10年前の熊本地震の後に建て替えられて、震度7の地震にも耐えられる免震構造になっていたはずでした。
計画では地下駐車場を有効活用するなど、防災拠点としての利用を考えた上での建て替えだったということですが、今回の八代市の震度は(最初の地震)震度6強と、想定ではこの揺れに耐え、地域の防災拠点として使えるはずでした。
現状では、イオンモール熊本での人的被害のように、いったん避難したり避難勧告が出た建物へもう一度入るというのは、もしその時にさらなる余震が起こった場合を考えると、放送用の機材を取りに入ることも難しいのではないかと思われます。ラジオ運営の方々も、まさか地域自慢の市庁舎が使えなくなることを想定していなかったのかも知れませんが、この肝心な時に電波を出すことができないというのは、本当に無念なのではないでしょうか。
もちろん、県内の他の放送局が情報発信をしてくれているので、そちらで代替することはできるのですが、今後、現在日本全国にあるコミニュティFM局が災害時でも中断することなく電波を出し、情報を流し続けられるような支援体制を考えるということも必要になるでしょう。
一つの可能性として、ラジオでの受信はできなくなりますが、電源とインターネット環境を確保した上で(Starlinkアンテナなど)、インターネット放送という形で放送設備が復旧するまではスマホから放送を聞けるようにできれば、それこそStarlinkアンテナとパソコン、マイクやミキサーや発電機など最低限の装備でも情報を出すことは可能になりそうな気もします。
今回の八代市のケースは、関係者の方々はまさか市庁舎が使えなくなるとはという感じではあると思います。その原因究明は大事だと思いますが、そうした予期せぬトラブルの中でも放送が継続できるような準備をすることの大切さもあると今回のニュースを聞いて感じるところです。