新たなテレビ放送規格である4Kについて、民放各局が撤退をするのではないか? という報道が先日出ました。テレビを見る側からすると、民放の4K放送というのは、4Kの画質については違いはあることはわかっていても、放送されるプログラムがBS放送とほぼ同じということで、あえて4Kを見られるようなハードを用意しなくても良いと思う方も少なくないでしょう。
私はと言えば、以前メルカリで外付けの4Kチューナーを安く入手したので、主にNHKBS4Kの番組を見る機会があります。昨日行なわれたMLBのワールドシリーズについても、地上波と4Kで同時放送されたのですが、4Kの方はニュースによる中断がないので地上波より見易いということはありました。また、毎日夕方にはBSの方で放送していない海外のミステリードラマを放送してくれているので、結構見ています。また、大河ドラマをお昼から本放送してくれるので、夕方や夜に見られそうもないような場合には、あえて4Kの方で見るような事を普通に行なっています。
そういう意味においては、NHKの衛星受信料を払っているなら4Kが見られる装備を追加することの意味はありますが、今後民放各局が4Kから撤退して、NHKだけのチャンネルになった場合、どうなってしまうのかという感じはあります。
ただ、そもそも民放はBS局においても24時間通販番組を流す「ショップチャンネル」や「QVC」の内容をそのまま流す番組を放送していたり、コンテンツの整備が追い付かない状況です。こんな状況の中では4Kにお金を使うくらいなら、BSの番組についてもう少しお金を回してくれた方が良いのではないかと思えます。
また、BS放送のネットとの同時配信が実現されれば、そうした新たな番組もネット環境を持っていさえすれば見られるということになります。果たしてNHKの地上波のみの契約をしている人に民放のBS番組を見せて良いのかという話は出てくるかと思いますが、民放TVの見逃し配信を行なっているTVerではBSの主な番組についても見逃し配信を行なっていますので、そうしてBSアンテナのないところにもBS番組を同時配信できれば、また状況は変わってくるような気もします。
ネット配信については、私が今使っているAmazon TV Stickに4K対応の製品を使っていますが、テレビが4K対応なのでその実力を発揮できないでいます。話を外付けの4Kチューナーに戻しますが、このチューナーにもハードディスクを接続すると番組の録画ができるのですが、地上波やBSと比べるとかなり容量を食うということがあり、あまり4Kの番組を録画して残そうという感じには現在なっていません。この辺も、「多少画質は悪くても多く残せる」というニーズはあります。録画媒体としてのブルーレイもなくなっていく中で、DVDだと長時間録画が厳しい4Kは、そういう意味でも利用していくのは厳しくなっていっています。
ネット配信についても、画質を落とすことであえて高速にこだわらず「中速」でもそれなりに制限なく見ることができるなら、あえて4Kにこだわることはないと個人的には思っています。BS4Kの免許は5年更新ということですが、このままだと多くの人が知ることなく終わっていくのかなという感じもしますね。もし残したいのだとしたら、やはり魅力的なコンテンツの提供、それに尽きるのではないでしょうか。