ASUSのTransbook T90ChiがOSをLinux Mintに入れ替えて現役として復帰することになったことで、当然ながら使う周辺機器にも違いが出てきます。今売られているモバイルパソコンはUSBの、しかもType-Cの端子が一個でも本体に内蔵されていれば、USBハブやドッグをつなげれば周辺機器の接続についてはまず問題ありません。しかし、前回も書きましたが、T90Chiのインターフェースは、カメラ、MicroSDカードスロットとイヤホンジッックの他、主に電源を取るためのMicro-BのUSBが一つだけしかありません。
念の為、電源共給のできるMicro-B端子のUSBハブは荷物の中に入れていて、もしものための有線マウスと一緒に持ってはいますが、スマートに使うなら周辺機器はワイヤレスで使えるものにしておきたいと思います。そして、詳細は後日にしますが、通常使うのはBluetoothマウスを主に使うことにしました。
あと、外で使う場合のポイントとしてはインターネットをどうするかという事もあります。現在最大1.5Mbpsで通信できる(au回線のmineo)AndroidタブレットとBluetoothのペアリングをして、AndroidタブレットとのBluetoothテザリングは一応できたものの、なぜかはわかりませんがそんなにスピードが出ないので(タブレットで1Mbps出ていても200kbpsくらい)、別の方法も併用することにしました。
現在私の持っているパソコンの中ではレッツノートSV7が本体にIIJmioのSIMカードを入れて単体でネット接続できるようになっていましたが(ドコモ回線)、その便利さはあるものの、今回T90Chiを使うことになったことで、今は使っていなかったNECのモバイルルーターを復活させることにしました。このモバイルルーターはかつてIIJmioで回線の契約をしないで安く購入したもので、購入時に何と予備のバッテリーパックが付いてきました。とりあえず、レッツノートに入っていたSIMカードをモバイルルーターに入れ替え、スマホやタブレットからのテザリングとは別にパソコンの通信用として使えるようにしました。こちらのモバイルルーターの端子もT90Chiと同じMicro-Bなので、充電用のケーブルもMicro-Bのものを増やしました。
あと、特筆すべきは本体の充電をする場合、5V1A以上、5V2.4Aで充電可能になるので、普通のモバイルバッテリーで充電ができます。今使っているPD対応(Type-C)のノートパソコンよりも条件がゆるく、ケーブルとの相性はあるようですが、今のところは私が使っているバッテリーでは問題なく充電が可能で、古くて安いものが「まとも」に使えます。これについては、あえて荷物を増やすことなく、さらにノートパソコンと外付キーボードをT90Chi一台に替えることができたので、かなりすっきりと持ち運びをすることができます。
Linux MintはWindowsOSとは違いますが、基本的にはWindows10でできていたことがほとんどできてしまい、Chromebookのように常にネットにつながっていなくても作業ができるので、かなり汎用性は高そうです。今まで色々なモバイルマシンを使ってきましたが、キーボード付き端末というのは特に使っていて、NECのモバイルギアやNTTドコモのシグマリオンシリーズ、さらに文章入力用にキングジムのポメラなどがT90Chiに近いですが、あくまでもモバイル用に限定されたOSおよび組み込みOS(ポメラの場合)なので、できる事に制限がありました。日本語入力の方法が私の場合は特殊なので、そうした入力方法をセットすることができるのは、WindowsとMacの「Google日本語入力」で(AndroidやChromeOSのGoogle日本語入力では不可)、Linuxは「Mozc」に限定されてしまうので、T90ChiにはどうしてもLinux Mintをインストールして使いたかったので、ようやくここまで来たかとしみじみ思います。
ただ、長く使っていて電池も多少弱まっているので、それなりに使っていかないといざ使おうと思った時に本体の電池が少なくなってしまっていたりすると思うので、自宅でも取り出してそれなりに使いながらアップデートをこまめに行ない、ウィルス対策ソフトのデータも常に最新のものにするような事は続けていきたいと思っています。恐らく、一通り設定できてしまえばVaioPタイプよりもLinux Mintは使えるのではないか? とも思えます。しかし、最近のモバイルノートの中にこうした個性的な製品がないというのは寂しいです。今後、こうした形状の2in1のマシンが出ることを期待しながら、まだまだ現役としてT90Chiを使い続けようと今は思っています。