私の住む地域は、例えば京都のように日常の足として使っている「市バス」に乗れないほどの国内・国外からの観光客が来るというような事はないのですが、一年に一度、それに似た状況が起こるイベントが行なわれます。それが「静岡ホビーショー」です。
静岡市は昔から模型の街で、現在のプラモデル以前から木製の模型飛行機を作っていた(現在の青島文化教材社)ところが始まりと言われています。その後、多くのプラモデルを製造販売するメーカーができ、主に県内メーカーのプラモデルを展示し、海外を含むバイヤーとの商談を行なうイベントとしてホビーショーが行なわれています。その一般公開日が週末の土曜日曜になるので、この二日間は全国から多くの人たちが訪れるわけです。
最近のホビーショーの人気は凄まじく、少し前までは開場に入るための予約などは必要なかったのです。熊本地震の直後に行なわれたホビーショーの時には、主に木製の城を中心にした模型の製品を出しているメーカーが、熊本地震支援のため、熊本城の鯱(しゃちほこ)の模型を販売し、その売上を災害援助に使うということをニュースで見たので、思い立って会場を訪れ、心ばかりの寄付をしてミニ鯱をその記念としたことを思い出します。
ただ、現在は事前に入場予約をしないと会場に入ることができないくらい人が来るので、いくら地元にいても、全く何もしないでいきなり行っても入場できないようになっています(すでに一般公開日の入場予約は定員に達したため終了していて、早めの予約が必要です)。
ちなみに、一般公開日の前日の金曜日には、小・中・高生限定で入場可能ということになっているようです。ただ、その場合にも団体・個人を問わず事前申し込みが必要だということです。それでも、地元にいるのであれば、小・中・高生であればそこまで混み合うことなく展示内容を見ることができているので、地場産業の後継者になってもらうためにも良い取り組みだと思っています。
昨日と今日は、自宅から一番近いバス停を走っているバスがホビーショーの会場を通っているということもあり、もしホビーショー方面に気付かず乗ってしまった場合、帰りのバス(静岡駅行き)に乗れない可能性はかなり高いです。全国から来ているらしい人たちの中には、シャトルバスに乗ることを諦めて、会場から駅までたくさんの紙袋を持って歩いていく人たちの姿を見ることも多いです。
幸いなことに、静岡市内の交通事情は自転車で移動する人が多いので、自分で自転車を持っている方であれば、買い物やお出掛けなど問題ないと思いますが、現在静岡市内ではシェアサイクルの提供を行なっているのですが、普段から結構使われているのですが、この二日間はホビーショーとは関係なく観光に来た方や、普段の足替わりにシェアサイクルを使っている地元の方は注意しないと、いつも置かれているはずのシェアサイクルが全くないというような状況が起きやすいのではないかと思います。
というわけで、特に観光で静岡市内を訪れる方は、「静岡ホビーショー」の一般公開日は避けた方が無難でしょう。ここ数年、静岡市では「プラモデルの街」ということを内外に訴えるため、プラモデルを模したオブジェを静岡市の何箇所かに設置しています。ホビーショー参加者にとってもそうしたオブジェは格好の撮影場所となるため、繁華街にも足を伸ばしてウロウロされる方も増えると思います。そのため、どうしても街中が混雑することになります。お祭りとは違ってホビーショーの日程をノーマークにして来てしまう方もいるかも知れませんが、ホビーショーを主目的に来るのでなければ、日程を変える方が無難ではないかと地元民としては思います。