鉄道の駅名や地名についての話は地元の人でなくても楽しめる 2022年秋に肥前山口駅が江北駅に?

感染症の広がりが懸念されるようになってから鉄道の旅もなかなかできないのですが、ニュースで駅の話題が出るとついいろんな事を考えてしまうところがあります。佐賀県の江北町にある肥前山口駅を町名である「江北」を付けた「江北駅」に名称変更することが決定したというニュースがありました。

肥前山口駅と言えば、「最長片道切符の旅」の旅の終点駅として、私はその旅をしたことはありませんが、テレビ番組で俳優の関口知宏さんが稚内駅をスタートする最長片道きっぷの旅にチャレンジして、そのゴール地点として肥前山口駅前にモニュメントが立っていると思うのですが、機会があればいつかはチャレンジしてみたいと思っていたのでした。

駅の歴史について調べていたら、地名の前に地域を表わす「肥前」のような名前が付くのは、全国の駅名の中に同じ名前の地域があるからですが、実は駅としての開業時期は佐賀の肥前山口駅の方が早く、山口県山口市の山口駅が後年に開業したことに合わせ、向こうは県庁所在地だということもあるのか、こちらの方が山口駅という名称を返上したような形で肥前山口駅が誕生したという経緯があるようです。

鉄道マニアにはおなじみの駅名であり、さらに地元の中でも町名と合わせた方がわかりやすいとする派と、昔からの駅名を残したいという派がいろいろあったことが想像されますが、今後、最長片道きっぷの経路表示は「稚内→江北」という風に変わってしまうと思うので、駆け込み的に最長片道きっぷの旅にチャレンジする人も出てくるのかも知れませんね。

この地名や駅名の変更にまつわる話というのは実に面白いもので、名称を争うように変えた事例が私の住む静岡県にもあります。いわゆる平成の大合併でそれまでの町や村が合併することが多くありましたが、かつて静岡県内に存在した庵原郡富士川町は富士市と合併して「富士川町」という名称が無くなってしまったことで、それなら町の名前をもらうと手を上げたのが、静岡県でなく山梨県の増穂町・鰍沢町でした(二つの町は合併して山梨県南巨摩郡富士川町となりました)。この辺は私が車で山梨県から長野県方面に行く時に通るので良く知っているのですが、富士川という名前はインパクト抜群で、個人的には平成の大合併の中では一番うまくやったパターンではないかと思っています。

ただ、「富士川駅」という名前や高速道路の富士川インター(隣接する道の駅富士川楽座も)は未だ元の静岡県の方の富士川町のあった場所に名前を変えずに存在しています。ただ道の駅富士川となると、こちらの方は山梨県の富士川町にあるという、知らないとかなり混乱するような事になっているのです。ちなみに、道の駅富士川は、隣りにある中部横断自動車道のインターは富士川ICという名称は使えないので旧町名の「増穂IC」でインターチェンジそばの下り増穂PA(これも同じく「富士川PA」という名称は使えない?)から行くことができるようになっています。

こうなると、東京方面から東名高速を使って「富士川SA」で一旦休憩し、隣接する「道の駅富士川楽座」で遊んだ後、清水ICから中部横断自動車道に入って増穂PAから「道の駅富士川」に立ち寄ったら、何が何やらわからなくなるのではないかとつい思ってしまいますね(^^;)。

このように、名前を変えるというのは大変なことで、肥前山口駅が江北駅に変わることでも今後色々な事が起こってくるのではないかと思います。ちなみに、「江北駅」は東京都交通局の駅として東京都足立区に存在しますが、JRの駅とは違うので「肥前江北駅」にはならないでしょう。どちらかというと地元の方が江北町の知名度を上げたいという事もあると思うので、駅前変更で地域がどう変わるのか、いつか新しい駅に行けることを期待しながら今後の状況を見て行きたいです。


カテゴリー: 旅行・交通関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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