テレビに久々に出た「車中泊の旅」

先週はラグビーワールドカップから台風の被害まで、様々な事が起こって何をこのブログで書くべきかということを考える中で、昨日ちょうどラグビーワールドカップをエコパスタジアムに見に行っていた時間にBS-TBSで放送されていた「走る別荘!車中泊の旅~秋の信州と能登半島スペシャル~」(2019年10月11日21時から放送)を録画で見させていただきました。

何の因果かとも思いますが、番組で紹介されていたスポットが千曲川流域であったため、紹介されたお店も営業がままならないような所もあるようで、改めて放送時とタイムラグを持って見てしまうと違った感想が見えてきます。大雨になった場合の車中泊場所についても、キャンプ場だからといっても避難勧告が出たら早目に移動する必要というのも感じました。それでもやはり、現状で車中泊をテーマに番組を放送するというのはありがたいことですし、番組の内容からその感想について書いてみたいと思います。

基本的にタレントの方々が運転して車中泊をするという流れには違いないのですが、出演者は魔娑斗さんとロバートの馬場さんという、車中泊への向き合い方が違う人選でした。魔裟斗さんは奥さんとお子さんを連れて、特にお子さんに車中泊の旅で何を見せたいかというところがコンセプトで(実際は下見というスタンスの一人旅)、富山から石川県羽咋市にある「千里浜なぎさドライブウェイ」で夕日を見たいという最終目的地を決める中で、お子さんにも楽しめるイルカウォッチングや栗拾い、かき小屋での生牡蠣を食したり、まあ普通の車中泊旅という感じでした。

対する馬場さんのコンセプトは、さすが料理大好き芸人で売っているだけあって、一通りの調理器具を用意して軽井沢から出発し、新潟の小谷村まで、現在台風の被害を受けている千曲川を通りながら地元産の食材を調理しながら進むというものです。番組での時間の掛け方は、やはりというか馬場さんの方に重きが置かれたというのは仕方のないところでしょう。直売所や道の駅、地元のスーパーで食材を入手し、泊まる場所だけでなく車のハッチを開けて車外調理ができる場所を探しながら進みます。

車はどちらもキャンピングカーをレンタルしたもので、魔裟斗さんは普通車のシートアレンジでフルフラットになるもの、馬場さんは軽四輪の同じくキャンピングカーを使いましたが、どちらも電源が取れたりシンクはあるものの、基本はシートアレンジでフルフラットを作り、馬場さんは空気を入れて使う車中泊用マットをシートの上に敷いて使っていました。どちらも、そこまで車中泊用のキャンピングカーには見えない車でした。

そして、肝心の車中泊場所ですが、番組では道の駅やサービスエリアで駐車場の利用についてマナー違反のような行為が一部の人によって行なわれている状況を説明し、基本的には「車中泊のできるキャンプ場」や車中泊のために整備され電源も使える「RVパーク」の利用を推奨していました。ただ、このRVパークについてもちろん空いていればその日の宿に使えるわけですが、事前予約が必要な場合があったり、基本的にはRVパークは電源が用意された車中泊施設ということだけなので、車の外での調理は禁止されています。もちろん、番組を作るなりゆきで管理者の許可があれば可能なところはあると思いますが、今回の番組を見て料理をしながら車中泊をしたいという場合は現状ではRVパークよりも「車中泊可能なキャンプ場」の利用をおすすめします。

ただ、そうは言っても普段あまり目にしない食材をおみやげにもって帰るだけでなく、現地で調理しながら車中泊の旅をするというのは面白いですね。馬場さんのキャンピングカーは車内ではなかなか本格的な調理が難しい軽四輪だったということもありますが、車内で完結する調理ならRVパークでも可能ですし、電源が取れれば電子レンジでの時短調理もできるでしょうし、今後の展開が楽しみにはなります。

こうした番組を見ていていつも思うのは、番組には台本があるので、車中泊場所を探してさまようことはないのですが、番組内で「好きな時に好きな所へ」という車中泊の魅力を言うなら、RVパークやキャンプ場を事前に予約して、さらに始めから行かなければならない目的地があるというのは十分にセットされた旅であり、勝手気ままではないわけです。個人的にはどうも、その辺がもどかしいという気がします。

ただ、今後の自動車の燃料がガソリンから電気へと変化していくなら、コンセント設備が完備した観光駐車場も出てくるのではないでしょうか。長時間車を駐車する場合には電気代プラスアルファの料金を取る代わりに、十分に走行できる分の充電ができる(車中での長期休憩や仮眠を行うことができる)駐場所一般的になれば、車で出掛ければ宿が全く取れないような時期でもそうした駐車場に車を停めながら車中泊をすることが普通になっていくのではないでしょうか。マナー云々の話はどんな時代にも出てくるとは思いますが、充電用の駐車場所は有料での利用が基本となると思いますので、そこまでひどい事をすることはないと思います。我が国の車社会の未来が、車中泊にも優しい状況になってくれることを期待したいですね。


カテゴリー: 車中泊・車関連コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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