フリマアプリが普及する中個人売買で気を付けたいこと

最近のニュースの中で、「全国の消費生活センターにフリマアプリについての相談件数が昨年度に過去最多の4479件になった」というものがありました。そこで記事を詳しく読んでいくと、フリマアプリを介した物の販売をする場合、売れたら一定の手数料を払うようになっているにも関わらず、フリマ運営側が出品者と落札者とのトラブルに責任を負わずに個人間での解決が求められているということがあるので、運営側と通り越して消費生活センターにこれだけの数が行ってしまうということになるのだと思われます。

たまたま、先日のテレビで、まだ鹿島アントラーズを買収する前の「メルカリ」に取材し、特に物を持っていて生きているうちにそれらの物を処分したいと考えている高齢者にフリマアプリの使い方を教える講座をしていることが紹介されたり、ヤマト運輸と提携し、ヤマトのお掃除サービスに便乗して、今までネットを使ってフリマをした事がない人が、不要品をメルカリに出品する手助けをヤマトの職員に行なわせる取り組み(不要品買い取りではなくあくまでメルカリ出品支援)について紹介されたものを見たばかりだったので、とりあえず出品させことに力を入れて、その後のトラブルについてはそこまで力を入れていないのかと思ってしまう人も出てくるかも知れないので、少なくとも今後は、フリマ運営を行なう業者さんにはトラブルを回避できるようなところにも力を入れて欲しいものだと思います。

私自身は不要品を売るような場合、それほど急がなければ過去にはメルカリは使わずにヤフオクの方を主に使っていました。ヤフオクの方もそこまで完全に出品者と落札者とのトラブルが起きた場合、そこまで親身になって手続きをしてくれることはないとは思いますが(^^;)、それでも支払いとそこからの発送までの一連の手続きはメルカリより歴史がある分洗練されていますし、危なそうな出品者を見きわめるための評価などはしっかりしていますので、その辺は自己責任で使っていました。人によってはヤフオクは古いと思われている人も少なくないかも知れませんが、私がヤフオクを使ってフリマアプリを使わないのは、個人的にはギャンブル要素がないからというところも理由としては大きいかも知れません。

多くの場合、自分の出す不要品というのは過去に誰かが出品されていて、どのくらいで売れれば嬉しいかというのはだいたい計算することができます。しかし、中には全く予想できないものもあります。ずっと売れないような場合でもちょっと下げたからと言ってすぐに売れるわけではありません。逆に強気に(他に同じ物を出品している人がいない場合)再出品を繰り返していると、急に入札が入ったばかりか複数の入札者が現われて値が上がったりするのがオークションの面白さです。

逆に、多くの人が見ている注目のオークションであっても全く入札が入らず、入ってもとりあえずこの価値は余裕で超えるだろうと思って安く値を付けていた品に1人しか入札せず、格安価格で売らざるを得ないような状況も起こり得ます。しかしそうしたことも含めてワクワク感があるのもネットを使ったオークションの面白さの一つではないかと思います。

それに対してフリマアプリの場合は値付けをしたら、その価格以上で売れることはありません。ですから買う方は格安で買えそうな出品者を狙うことにして購入専門にする方法もあると思いますが、今回のようなトラブル増加のニュースを聞いてみると、出品価格からの値下げを要求するユーザーも多いと聞きます。そうなると、自分の思い描いていた価格よりどんどん値切られてしまうようなことも起こり、ひどいケースになると先に品物を送ってしまった後に連絡が付かなくなったトラブルもあるようです。

また、意図的な悪意ではないものの、フリマの仕組みを知らない人が出品をした場合に購入者がトラブルに巻き込まれるようなケースもあるといいます。ビギナー出品者の場合、品物のコンディションを詳しく説明しなかったり、明らかな傷があるのに、それを商品説明に載せないで程度のいい品物に付くような価格で出品していた場合、写真や説明と届いた物の状況が違うからと返品を申し出たところで逆切れされるような事もありそうで購入する側に立った場合に心配になってしまいます。

今回のトラブル増加の報道を受けて大手フリマアプリ業者がどのような改善策を出してくるか、その様子見というところもありますが、それも一気に変えてしまうと、商品説明の詳細化を手掛ける逆に今までのメリットだった手軽な出品という点ではそのメリットが薄くなります。そうなるとフリマの玄人同士がある程度価格がこなれた中で売り買いをすることにもつながりかねないので、今後利用するメリットも減少するかも知れません。

現在、良くも悪くも携帯電話会社がいわゆるガラケーを使っているシニア層にスマホへの機種変更を仕掛けている最中です。スマホに換えたシニア層は、老後の生活に不安があったり「断捨離」を行なうために家にある不要品をフリマアプリで売りながら処分したいという潜在的なニーズは今後ますます増えていくと思うので、新たなシニアビギナー層のメルカリ利用者が増えれば、トラブルも増えるというのはもう仕方がないところだと思います。

それでも、一点物のレアな古い物を買いたいと思えばフリマアプリを使わざるを得なくなりますが、人間対人間の売り買いになるのはネットの世界でも変わりませんので、売る場合は売れてお金が振り込まれた後でも返品申請があるかも知れませんし、買う場合は偽物や傷物を高いお金を払ったのに送られたり、品物自体が送られてこない(中にはそれらしい箱にゴミのような商品を入れて送られてくるような可能性も0ではありません)などのトラブルに遭う可能性もあります。そんなトラブルに巻き込まれないように、少なくとも出品や購入前には相手の情報を十分に確認してから利用するように心掛けたいものです。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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