ウィルコムの電話機割賦契約 24ヶ月から36ヶ月への影響

 携帯電話会社とのMNPに備えて新しい端末発売だけでなく、新しいサービスも次々に発表してきたウィルコムですが、プレスリリースには出さずにしれっと変わっていてびっくりしたのが電話機を分殺購入する場合の契約期間です。

 私は変更になる前にWX03SHという従来からある端末に機種変更をしたので、毎月の端末料金の負担は月額390円ですが、今ウィルコムネットショップで確認したところ、月々の負担は250円に下がっている代わりに、支払い回数が36回になっていました。実のところ私自身機種変更したとたんにすぐ魅力的な新機種の発表があったので相当へこんだのですが(^^;)、改めてこの状況を考えてみると、待たなくて良かったのか待つ方が良かったのか少々微妙ではあります。

 というのも、36ヶ月端末代を払い続けるかわりとして、ウィルコムの電話機の新しい保証サービス「あんしん保証サービス プラス」(月額525円)に入ると、1年に1回、ウィルコムが指定する新しい端末への「交換」が5,250円(恐らく、消費税率のアップによって実際に支払う場合の細かい数字は変わってくることが予想されます)の手数料のみでできるということになったのです。この発表があるまでは、36回払いで機種料金を払っていると3年間は機種変更できないという認識でしたが、この新しい保証プランに入れば、かなり頻繁に機種変更をしつつウィルコムを使い続ける覚悟さえすれば(^^;)、常に新しい機種を安い維持費で使い続けることができることになります。ウィルコム指定の端末に限定され、案内ページによると、「DIGNO DUAL 2」「AQUOS PHONE es」は対象外とのことなので今後も人気機種に機種変更できないこともあるかも知れませんが、スマートフォン以外の電話機ならそれなりに選択肢は十分ありそうです。

 これから新規契約(含むMNP)をする場合に保証サービスはこれしかないので選択の余地はありませんが、以前から契約している人は従来の保証サービスを継続できるとのこと。その場合は端末交換はできませんが、毎月の支払いは安くできます。まあ、電話とメール中心の使い方なら壊れるまで使い続けるという選択もいいでしょうから、端末を頻繁に変える予定のない既存契約の方はあえて今の保証サービスを継続してもいいでしょう。ただ、気にかかるのは、今まで2年単位で携帯電話会社を渡り歩いてきて、ウィルコムでもそうしようと思っていた人にとってはウィルコムにMNPすることはかなり躊躇するような感じになり、劇的にユーザーを呼び込むようなことにはならないだろうということです。スマートフォンばかりのラインナップになっている携帯電話会社に嫌気が差しているような人たちを「だれとでも定額」による通話定額化路線に引き込んでいこうという感じにも思えるウィルコムの方針ですが、注意も必要でしょう。docomoとsoftbankでは、端末を変更したいと思った場合、あえて機種変更の手続きをしなくても格安で白ロムを手に入れれば、SIMカードを入れ替えて手数料無料で簡単に機種を交換することができ、端末を使い分けることもできます。これからウィルコムに移ろうと思っておられる方は、そのメリットをウィルコムに移ることで放棄してしまうことになることも考えるべきでしょう。さらにウィルコムの場合、定額通話料のことで語られることも多いですが、特に旅行などで山間部に行くと圏外になることも多くありますので、その点がクリアになるかというところにも関わってくると思います。

 最後に、私のように密かにウィルコムの白ロムの市場が潤ってくれればいいなと思っている人たちにとっては、このサービスはかなり残念なものとなってしまいました。1年間使った端末を新しい端末に「機種変更」でなく「交換」とされているので、今まで使っていた端末を手元に残すことはできないだろうからです。もっとも、最初に書いたように36ヶ月の割賦販売で電話機を購入しているわけですから、新しい端末に変えれば既存のものの所有権がウィルコムに移らなければおかしい話になってしまいますしね(^^;)。でも、そうなると、下取りに出されたたかだか1年しか使われていない端末はどうなってしまうのかということも気になりますね。まさか中古端末としてウィルコムが売ることはないと思いますし、そのまま廃棄することになるのでしょうか。仕方がないこととはいえ、愛着を持って製品を作った人の心情はいかばかりかとつい想像してしまいます。


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