ついに出た通話定額の付いた格安SIM 「楽天モバイル」と「楽天でんわ」の合わせ技

私が今利用している携帯電話の契約は24時間制限なしの通話定額のみの契約で、月額は2,200円かかっています。この契約はまだ2年縛りの途中なので継続しますが、更新月が来たらどうするかということはまだいろんな流れがあるだろうと思っているので決めていませんが、ついにMVNOの中でも通話定額のプランを出してきたところも出てきていて、今後の展開が楽しみです。

まず、表題の「楽天モバイル」ですが、通話定額といっても1回の通話で5分以内ならばという条件が付きます。これは、携帯大手三社の出している基本料1,700円のプランを実現しているものですが、料金は090番号を持つための700円(以降全て税別の料金です)に850円のオプション料金を加えて月額1,550円と料金も安くおさえています。さらに、1GBでもMVNOより相当高い料金設定にしている携帯大手三社と比べ、「楽天モバイル」では高速クーポン無しのベーシックプランにも付けられるので、低速のみでメール、簡単なウェブ接続のみでデータ通信でいいなら、毎月の料金は2,100円で済んでしまいます。

さらに、このベーシックプランというのは、低速で繋いでいる限りにおいてそれ以上の制限はかからないのがポイントです。無制限といっても動画を見たりするのは難しく、大きなファイルのダウンロードや重いウェブサイトを見るのに待たされたりすることはありますが、対応機種を使えばモバイルSuicaを含むおサイフケータイも使え、200kbps程度の速度でも楽しめるインターネットラジオや音楽のストリーミングサービスが使える可能性があり、割り切ってしまえばこれでも十分だと言えるのではないでしょうか。

そう考えると、同じ通話1回5分以内定額に1GBまでの高速クーポンしか付かなくて、料金は約5千円かかり更に契約には2年縛りがある携帯大手三社のプランと比べた場合、この「楽天モバイル」のプランの優位性は明らかです。

さらに、このプランでは1回の通話が5分以上の通話になった場合でも追加される通話料は30秒10円と通常の通話料の半額になっています。ここで気付く方は気付かれると思いますが、この通話定額を実現しているのは、通話を行なう前提がNTTから借りたNTT網ではなく、独自に通話のために確保しているインターネット網を使って行なう「楽天でんわ」網があるからだと言えます。

この「楽天でんわ」はインターネットの専用線を使っているため、ネットトラブルで止まる可能性はありますが、090番号をそのまま使えるので番号通知も行なえ、専用アプリから発信することで面倒なプレフィックス番号を入れる手間を無くすことができます。ですから、専用アプリから発信しない場合はNTT網の料金30秒20円が適用されてしまうので、くれぐれも楽天モバイルが提供しているアプリから発信することを忘れないようにする必要があります。

通話定額の試みとしてもう一つの流れは、IP電話は利用していても「楽天でんわ」の使っているような専用線を使ったものではなく、データ通信で使うネット網を利用して通話する一般的には050から始まる番号のIP電話を通話定額にするアプローチです。この場合は通話しているとデータ通信用に用意された高速クーポンの量も消費されてしまいますが、ニフティの提供しているNifMoにおいて、音声プランの契約がないと付けられないのだそうです。さらに電話番号の通知もできないという情報からすると、発信のみIP電話で行なうだけのサービスではないかと思われます。

このサービスのオプション料金が1,300円なので、これに音声プランの700円と、3GBまで高速クーポンのあるデータ通信プラン900円を加えて、2,900円で24時間制限なしの通話定額プランを提供するとのことです。

番号通知がされない問題については、SMSで着信通知を送る機能はあるものの、こちらは定額ではなく1通3円かかりますので、あたかも090から始まる電話番号から掛けたように装い、コールバックを090番号にさせることを目論んでいるのだと思えます。さらに050番号のIP電話では利用することができない110 119 0120などの番号に掛けられないということもアナウンスされているので、電話としてはこのようなめんどくさいことをせず、最初から050番号のIP電話が定額とやった方が評価が高かったのではないでしょうか。

こうした通話定額プランについて個人的に気になるのが、一応SIMフリーである固定電話のような電話機ホムテル3Gで通話定額が使えるのかどうかということです。まず、NifMoの定額はデータ通信を使ったIP電話なので、それ自身にIP電話機能がないホムテル3Gでは利用できません。「楽天モバイル」の方は、SIMが入っている電話から電話番号の前にプレフィックス番号を手動ダイヤルして「楽天でんわ」からの発信ができるようなら、そのまま使える可能性があります。ちなみに、ホムテル3Gには自動的にプレフィックス番号を電話番号の前に付けてくれる機能がありますので、「楽天モバイル」の方法で24時間無制限の通話定額を実現してくれるところが出てきたら、音声通話においても真剣に携帯大手三社との契約変更を考えるかも知れません。


カテゴリー: モバイル活用ガイド | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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