3-3 ニッケル水素電池をまとめて外付バッテリーとして使う

 外付けバッテリーとして小さくて取り扱いがしやすく高容量ということになると、前回紹介したリチウムイオン電池を搭載したバッテリーが多くの場合でおすすめということになり、これ以上の言及は不要だと思われるかも知れません。しかし、多少とり回しが悪くなったり、荷物がかさばったりするものの、直接機器を動かすことのできる乾電池型の電池を外付けバッテリーとして使用する方法もあります。それが単三型のニッケル水素電池を使った外付けバッテリーです。

 普通、こうした充電池は単三型の電池を使う機器にのみ使うというのが普通かも知れません。かくいう私もラジオや各種ライト、ICレコーダーやワープロのポメラなど、さまざまな機器でニッケル水素電池を使い、充電して電池を使い捨てることなく利用できています。また、常時携行はしていませんが、髭剃りやテレビのリモコン、家庭用ゲーム機のwiiリモコンなどにも使っているので、私自身の利用頻度はかなり高くなっています。そのようにして単三単四の電池のストックが常にしてあるので、その一部を使ってモバイル機器の充電用の電源としてしまおうというわけです。

 基本的に単三2本を使用するタイプでは携帯電話を、単三4本を使用するタイプではスマートフォンの充電が普通に可能です。ただし、前回にも書きましたが、外付バッテリーの出力の数値に注意して下さい。単三を4本使うタイプの外付けバッテリーでも、5V1Aで出力できないと(それ以下の出力のものも結構あります)安定してスマートフォンの充電ができない場合があります。

 また、外付けバッテリーに入れる電池にもこだわりましょう。少し前のニッケル水素電池では時間の経過により使っていなくても自己放電してしまうものも多く、充電後しばらくして使おうと思ったら電圧不足で全く使いものにならないということはよくありました。しかしそれも三洋電機の出したエネループから改善が図られています。選び方としては高容量と充電回数のバランスからすると、松下のエネループとエボルタと同様の性能を持つものから選ぶようにすればまず大丈夫です。そしてこの種の電池は店頭に並んでいるものでも買ってすぐ使えるだけのクオリティがあるようですので、単三電池を入れるタイプの外付けバッテリーを持っていれば、手持ちの電池を全で使ってしまったとしても、専用のリチウムイオン電池より安いこうした充電済みのニッケル水素電池を現地で購入し、さし当たってのモバイル端末に使用するという方法が使えます。このタイプのモバイルバッテリーは充電式の電池ではなく、アルカリ電池やオキシライド電池などの使い切り電池でも使えるのですが、購入金額は多少高くても、帰宅後に改めて充電して使えるので、購入が可能なら充電池中心で使って行った方が後々の事を考えるといいような気がします。

 私の場合は充電もいざという時には自力でできるように、太陽光パネルで単三や単四のニッケル水素電池を充電できるバッテリーチャージャーをセットで持ち歩いています。急速充電はできませんが、旅行中に常に太陽に当てるようにしながら使ったり、車で移動中の場合はダッシュボードに置きっぱなしにしたり、車のシガレットアダプターから利用できる充電器も用意していますので、1本単位ならかなり短時間で充電ができます。リチウムイオンの高容量のバッテリーの場合、使用時間は長いですが、その分充電時間も長いですから、少なくとも携帯電話の充電だけ何とかできればいいと思われる方は、単三2本タイプの外付バッテリーと充電器を用意しておけばそちらの方が手軽だということも言えるでしょう。

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 ちなみに、私が常時携行している充電セットは写真の3点です。三洋のエネループスティックブースターは単三2本使用の外付けバッテリー、バイオレッタソーラーギアは太陽光充電器で予備の単三電池を2本入れてあります。そして単三と単四の両方をUSB経由で充電可能な三洋のNC-MDU01は、車のシガレットソケットに付けるUSBアダプタを介して充電が可能な優れものです。これにモバイル端末をUSB経由で充電できるケーブルとACコンセントやシガーソケットに接続してUSB出力のある充電用アダプターを用意すればちょっとしたお出掛けなら何とか対応可能かと思います。ただこのセットではスマートフォンの充電は十分に出来ません。あくまで同じ方法で充電する場合は単三4本タイプのバッテリーケースと予備の電池を増やすという事になりますので、ここは単純にリチウムイオン電池が入った外付けバッテリーを併用する方が荷物は減らすことができます。私のようにどんどん電池が増えていってしまって、多くの電池を持ち運ぷ事が苦でないという変わった嗜好の方でなければ、単純にリチウムイオン電池のバッテリーとの併用がいいと思います(^^;)。

 最後に、電池自体の寿命について書いておきます。どんな外付けバッテリーでも何回も充電と放電を繰り返していると電池そのものの性能が劣化します(○○○回充電可能とパッケージに書いてあると思います)が、単三や単四のニッケル水素電池の場合はモバイルバッテリーとしては使えなくなった電池でも、ライトやラジオ専用にすればそれなりに使えるので、つぶしが効く分最後まで使い倒すことができます。物を最後まで大切に使い切りたいと思っている方は、どちらかというとニッケル水素電池の方がいいかも知れませんね。


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