2013年お盆の日帰り旅(3)

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 国立歴史民俗博物館から無料送迎バスを出していたのは、民間の美術館で「大日本インキ」を創業した一族が集めたコレクションを展示する「DIC川村記念美術館」でした。かなり広大な敷地の中にあり、庭園も美しいところでしたがさすがに真夏の時期に咲いている花は少なく、庭園を楽しみたい場合には春に行くのがいいですね。お客さんの方はこちらの方もそれほど多くなく、駐車場の入りもそこそこでした。今回の旅行のプランを考えた時、東京上野周辺の博物館や美術館を回ろうかとも思ったのですが、もし東京へ行っていたら、展示物を見るだけで疲れるほど多くの人が押し寄せる中行かなければらならなかったでしょう。その点では同じ関東地方とは言っても都心から時間がかかる佐倉を選んで正解でした。

 ここの美術館のコレクションは洋画はモネ・ルノワール・ピカソ・レンブラント・シャガールなど、日本画も長谷川等伯・橋本関雪・尾形光琳・鏑木清方らの有名どころをしっかりおさえていますが(時期によっては展示されていない場合もあります)、全体的にはむしろ現代美術のコレクションが充実しています。マーク・ロスコの壁画7点が飾られた部屋「ロスコ・ルーム」には学芸員の他に警備員が常駐し、多少重苦しい雰囲気ではありますが、作品の持つ力というものを十分感じる事ができたような気がします。お盆というのに訪れる人も少なく、しばらくロスコ・ルームを私一だけで鑑賞できたのにも理由があるのかも知れませんが、普段の生活の中ではなかなかできない体験をさせていただきました。

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 ゆっくりと見ていたものの、だいたい1時間弱で見終ったので、送迎バスの便にはちょうど間に合いました。美術館を出たのはだいたい午後3時前といった感じでしたが、そこで改めて駐車場の様子を見たところ、写真のようにかなり空いていました(^^;)。庭園を見たり併設のレストランを利用する場合には少々滞在時間を伸ばさなければいけませんが、こちらの方も送迎バスに乗れなければどうしようもないほどの田んぼの中にあるので、高速道路の混まない日と時間を狙って佐倉周辺を車中泊で回る中、ルートに入れるのも面白いでしょう。私が出掛けた真夏ではなく、紅葉や花がきれいな季節に行くのがよさそうですね。

 帰りは東京駅で時間が空いてしまったため、改札を出ないで「エキナカ」のお店で夕食用の弁当を買いましたが、とにかく人の波にあてられて疲れてしまいました(^^;)。それまでほとんどゆったりと過ごしてきたため、あえて美術館周辺を散策しながら時間を使った方が結果的には良かったようです。帰りの東海道線は東京発沼津行という長い区間を走る列車に乗ったので、本当にゆったりと移動できました。最後の沼津~静岡間だけは普通列車の普通席で移動しましたが、これが約1時間であわただしく移動したのはここだけという今回の日帰り旅でした。ちなみに、車を駅周辺に駐車しておいたので、自宅までも楽に帰ってくることができました。

 今回のプランは車ではどこへ行っても渋滞に巻き込まれるだろうという事で車は自宅から駅への往復にしか使いませんでしたが、もし渋滞が起こらない時間帯に走ることができるなら、現地で好きなように時間を過ごせる車の旅の魅力も捨て切れません。そういう意味では、車の旅の良さも悪さも感じる事のできた旅でした。この旅の経験を生かして次回の車中泊の旅にもつなげていこうかなと思っています。


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