高速道路でのトラブルにどう対処するか

 前の話題に引き続いてまた車の事故に関する話になってしまって申し訳ありませんが、2013年7月26日早朝に愛知県飛鳥村の伊勢湾岸道で起こった事故は、結構私が利用する道路なので人ごとではないような気がしてここで紹介させていただきたいと思います。

 現場は大きな橋の上で、名古屋港が一望できる場所です。その橋の上で3車線あるうちの真ん中で乗用車が止まっていて大型トラックが避けきれずに追突してしまったということだそうです。早朝で車の数は少なかったと思われますが、本来なら止まっているはずのない場所で自分の行く手をさえぎるような形で車が止まっていたらそれはびっくりするでしょう。報道によると急に車が止まったので車内で運転を変わろうとしていたところ後ろから来た大型トラックに追突され、同乗していた子供を含む3名が命を落としたということで、本当に残念なことです。報道では車はレンタカーで、アクセルを踏んでも進まなくなり、エンジンが急に止まったとのこと。事故後に確認したところ右前輪がパンクしていたということですが、最悪の結果を回避することはできなかったのか、いろいろな可能性を含めて考えていきたいと思います。

 アクセルを踏んでも車が走らなくなるというのは、何らかのトラブルが車に起こったかガス欠であるかということが考えられます。右前輪がパンクしていたというのは事故の前からなのか後からなのかということも重要です。普段車を運転しない人の場合、もし車のタイヤがパンクしていても多少の違和感があるもののそんなものかと思いながら運転を続けてしまう可能性もあり、そのため十分にあった燃料が早く消費され(推進力が落ちるとスピードを維持するためにより多くエンジンを回さなければならないため)、気づかないうちにガス欠してしまったということもあり得ます。ただ、こうした不具合や警告灯によるさまざまな注意喚起を運転者が感じていなかったということであれば、車自体の構造的な欠陥で事前の警告なしに突然アクセルを踏んでも車が加速しなくなったという可能性も0というわけではありません。

 しかしどのような原因で減速してきたにしても、ハザードランプを点灯させながらギアをニュートラルにして左車線から路肩に移動して止まることはできなかったのでしょうか。かくいう私もパニック状態になれば呆然としたまま走行車線でストップしてしまったかも知れませんが、もしそのような形で止まってしまったら、すぐに車を降りてその場から逃げるしかないでしょう。そうなれば後続の車に生命の危険を与えてしまうことになるので、車に異変を感じたら今回のような最悪の状態を避けるためにも、事故の危険性があってもとにかく車を左に寄せるよう心がけたいと思います。

 ただ、そうして安全に路肩に停車したとしても、高速道路に止まっているというのはそれだけで危険を伴います。車外に出る場合も細心の注意を払わないと、いつ走行している車に接触してもおかしくありません。本来なら停止表示板や発炎筒などで後方の車に危険を知らせた後、ガードレールの外に逃げてから救援を呼ぶのがいいのでしょうが、そうした作業をしている最中にぶつけられる可能性もあります。さらに今回の事故の場合は橋の上でのトラブルなので、どこへ逃げるのが安心なのか、これは私がこうした状況に遭遇しても迷ってしまうでしょう。事故現場の様子をテレビで見ましたが、路肩の外に出たら海に落ちる危険性もある怖い場所です。それでも非常電話は1キロおきに設置されているので、高速道路上の車の流れから目を切らさずに移動すれば、どちらの方向に非常電話があるかわからないようなところでもも5~6分で非常電話のある場所まで行くことができるでしょう(分速80メートルが徒歩で移動できる距離だと仮定して)。できれば橋を渡リ切ってしまいたいところですが、自分で判断せずに連絡を入れた先で進む方がいいか留まる方がいいのか判断を仰いだ方が安心です。ここまで読んできて不安を感じるような方は、高速道路に乗っても左車線をキープしながら制限速度内でゆっくりと走るようにすれば、たとえパニックになって車線にかかる状態で車が止まってしまったとしても、車を押して路肩まで移動させることができるかも知れません。ただし、車を押して動かす時にはギアをニュートラル(オートマでの「N」レンジ)にしないと動きませんので、そうしたことも覚えておきましょう。


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