電話による詐欺対策を考える

 ラジオのニュースからの情報によると、今年2014年の電話による詐欺の被害件数は、今まで最大の2012年より早いペースで増えているとのこと。なぜこれだけ注意喚起されているのに被害が増えているのかというと、それは被害者が悪いのではなく、加害者側が様々な手を使ってだましにかかるからとのこと。かく言う私も絶対騙されないと断言することはできないくらい多くのパターンがあるらしいですね、ただ、やはり問題になるのは騙される人たちは日中、普通の勤め人がいない時間に一人で自宅にいることが多いということでしょう。最近の事例によると電話を掛ける前に住所をつかみ、見張り役を置いた状態で電話を掛けることもあるそうです。そこで家の中の様子を掴み、危険な兆候を見付けたらすぐ撤退する逃げ足の早さも詐欺被害が減らないことと関係があるかも知れません。

 そこで、現在もしこうした詐欺の電話が来ないか不安に思っている方や、両親や祖父母のことが不安になっている方は、そもそも自宅に電話がかかってこないように、自宅の電話回線を止めてしまうという選択肢も出てくると思います。そのかわり、携帯電話を持つようにするのがいいと思います。固定電話を狙って日中に電話を掛けることで、いわゆるカモとされる高齢者が1人で住んでいたり留守番していることを知られてしまいます。携帯電話は日中掛けたとしても、あらゆる年代の人が普通に出ることになるので、詐欺のための電話先としては固定電話よりもかかってくる可能性は少ないと思われますので。

 携帯電話の小ささには不安を覚えるような方でも、Y!モバイル(旧ウィルコム)の出しているイエデンワ2なら使い勝手を変えることなく電話を使うことができます(PHSのサービスエリアであることが条件)。そうでなくとも、登録してある人への発信方法や、かかってきた時の電話の取り方を理解することができれば、今では基本料込みで月額2,200円(税抜)でほとんどの番号へ定額通話できるプランもありますので、経済的な負担もそう多くはありません。もしSMSによるメールの出し方を覚えられれば、無料通話およびSIM送信料が一定額使える月額千円程度のプランも選べます。ただ、個人的には携帯電話の通話料金のことが良くわからない方の場合は、カケホーダイの契約にしてしまった方がいいと思います。

 携帯電話に変更するメリットとして、最安のプランでも標準で端末にかかって来た人の電話番号が表示されますので、知らない番号や番号非通知、公衆電話からの電話については最初から出ないよう示し合わせることができるでしょう。それでも、詐欺の電話がかかって来た際、つい出てしまってうまく丸め込まれそうなことになる場合もあるかも知れません。しかし、携帯電話はその名の通りどこへでも持ち運んで使えるものなので、自宅に篭ったまま電話しなければならないということもありません。おかしいと思ったら電話を持って交番や知り合いの所に駆け込むことも可能です。番号が変わったと言ってそれを一時は信じてしまったとしても、すでに携帯電話の電話帳に子供や親戚の番号が登録されていれば、間髪入れずすぐに確認の電話が掛けられます。この点でも通話定額の契約をしておくことで、色々なところに相談しやすくなる環境を作れます。

 逆に両親や祖父母ともし詐欺まがいの電話にあった際の事を打ち合わせしておく中で、まずは元から知らせてある携帯電話の電話帳に登録された番号に電話してもらうようにし、たとえ確認のために掛けた電話が留守電だったとしてもメッセージは残しておいてもらうようにするべきでしょう。そうして留守電を聞いた側は、すぐコールバックすることを徹底しておけば、もし騙しの手口にはまっていたとしてもお金を下ろして人に渡す前に対応はできると思います。

 固定電話を止めてしまうとそれまで知らせていた人に連絡先を再度伝えなければならず、またファクシミリも使えなくなるというディメリットが出てきますが、ある程度の電話代は払える余裕があるなら、携帯電話を増やし固定電話はそのままにするものの、呼出音声を無音にして固定電話に掛かってきたどんな電話にも出ず、電話機の留守番電話に吹き込んだ内容を聞いて知り合いからだった場合に限り、携帯電話からかけ直すようにする方法もあります。そこで、息子や孫を騙って新しい携帯番号を吹きこむような電話が入ったら(通常は証拠を残すようなメッセージ吹き込みはしないと思いますが)、留守番に吹きこまれている番号ではなく、まずは携帯電話の電話帳に登録してある番号にかけてみるよう徹底させることで被害の減少も図れるのではないかと思います。さらにこの方法は、しつこい勧誘電話の撃退効果もあります(アンケートや懸賞などの申し込みに書く電話番号を固定電話にすることが必要)。

 そういう意味でも、いつでもどこに掛けても通話料は定額だというプランは、電話代についての心配を無くすことができる分、自分で判断する前に多くの人や場所に相談できることにもつながり、詐欺まがいの電話に対する対抗措置として有効であるように思います。家族や親戚の番号だけでなく、警察などの相談窓口の番号も携帯電話の電話帳に登録しておけば、通話定額契約なら時間を気にしないで相談できるのでおすすめです。今後も詐欺の方法については様々なパターンが出てくるとは思いますが、基本になるのが掛けたのが本当に本人なのか確認するまでは動かないことに尽きます。そうした助けに携帯電話がなるのなら、十分に活用すべきだろうと思います。

スポンサーリンク

電話による詐欺対策を考える」への2件のフィードバック

  1. 匿名 投稿作成者

    有効な対策は
    ・非通知発信を交換器でブロックする
    ・局舎において通話内容を1ケ月音声記録保存して事件からみは開示する

  2. てら 投稿作成者

    コメントおよび、対策についての書き込みありがとうございます。
    私もくどくど書かせていただきましたが、この手の詐欺はどうしても人対人のやり取りになってしまうため、心の隙間に入り込まれるとどうしようもない部分があります。そうした問題を解決するために物理的にシャットアウトしたり通信内容の開示を促すような取り組みもありかとは思いますが、飛ばし携帯を使って堂々と番号通知を行なったり、次々と新しい方法を開発するような組織を相手にする場合は難しいところも出てくるでしょう。
    個人的には、電話会社は高齢者の家庭の電話については、ナンバーディスプレイをオプションにせずに基本料金のみで使えるようにすればそれなりに効果がある対策の一つになるのではないかと思いますね。

コメントを残す