昨日あたりの高速道路の渋滞状況を見ると、むしろ例年以上かもしれないほど観光のために出掛けている人たちは多いような感じがします。かくいう私も、半分無謀と思いつつ1日かけて大きなイベントを目指して出掛けてきました。
というのも、昨年九州の有田で毎年開催されている陶器市へ行ってその面白さにはまってしまったので、同じように5月の連休に開催される岐阜県土岐市の「土岐美濃焼まつり」へ行ってきたのでした。今回は大きめの湯飲みやご飯茶碗などをリーズナブルに買えれば嬉しいと思って行ったのですが、通常なら高速道路で2時間あれば着くところが、普段はまだ渋滞が起きないところで事故が起きて渋滞にはまったのがけちの付けはじめで、途中全く動かなくなるようなひどい渋滞に遭遇し、午前6時に自宅を出たのですが、会場に着いた時には午後1時を回ってしまっていました(^^;)。
しかし、こうした渋滞についてはある程度折り込み済みで、ふと思い立って出発してしまったこちらに非があります。事前から計画を練るとしたら、前日の夜に出発し適当なところで車中泊をしておけば済んだはずです。会場のすぐそばには道の駅もありますので、早朝ぐらいに道の駅にたどり着けば、これから書くような事に遭遇することはなかったでしょう。しかし、そうはならなかったことで今回の話が書けるわけで、ある意味貴重な体験をしたとも言えるわけです。
まつり会場周辺はことごとく車での入場ができず、民間に委託されたような警備員の方々に誘導されて、無料の大駐車場へ案内されました。相当の人が出ていたこともあり、こういったシステムになるということは十分に理解していたので誘導されるまま会場からはとても歩いて行けないほど離れた駐車場に入りました。そこで無料のシャトルバスに乗り会場へ向かうわけですが、そこでちょっと様子がおかしい事に気付きました。
私が入った駐車場は山の中腹のようなところにあり、見上げるとさらに上の方にも駐車場があります。シャトルバスはまず山頂まで行き、上に停めた車の人たちを乗せてから中腹の駐車場前にやってくるとのこと。すでに50メートルくらいの順番待ちの列ができていて、これではいつになったらバスに乗れるのかにわかにはわかりませんでした。それでは車で上の駐車場に行こうとしたら上の駐車場は満車なのでこちらを使って下さいとのこと。しかも、驚いたことに駐車場にいた警備員さんの話では、無料駐車場と会場を繋いでいるシャトルバスは2台しかなく、会場までの交通規制も実施されていないので駐車場から出て帰宅する車との渋滞に巻き込まれてしまい、バスに乗ってもすぐには会場までたどり着けなさそうということまでわかってしまいました。
後になって会場でもらったチラシにはシャトルバスの最終便は17時と書かれていました。私が駐車場に入ったのは午後1時過ぎでしたが、そのまま駐車場で待ち続けていたとしたら、何も会場を見ずに帰らなければいけなかったでしょう。その後、会場の判断で最後の1人まで責任を持ってシャトルバスで送るとの放送が流れてきましたが、普通に帰ろうとしてシャトルバスの列に並んでも午後3時過ぎあたりで帰りのバスに乗るためには待ち時間が2時間以上かかるという放送もあり、莫迦正直に臨時大駐車場からシャトルバスに乗って会場へ向かった人たちは大いにストレスを溜め込んだことでありましょう。
仕方がないのでこちらは早々に臨時駐車場を出て会場周辺をウロウロすることで、買い物を終えた人たちの車が出るところを見計らってそこに停めてしまおうといういわゆるハイエナ作戦に出て、何とか歩いて会場へ向かえる場所に駐車することができました。会場内は実に活気があって、テントで出ている工房の作品はそれなりのお値段がするものの、安いところはかなり安くいろんなものが出ていて、陶器市の内容には満足しています。だからこれだけ人が集まるということなのでしょうが、もう少しうまく人をさばいて欲しかったです。
この土岐美濃焼まつりは第三十五回を数えるそうで、日本三大陶器祭りと自称するほどそれなりに歴史があるものだと思いますが、昨年の有田陶器市と比べるとその運営は相当劣ると言わざるを得ません。有田の駐車場は有料ですが、シャトルバスはそれなりの本数があり、開催時間にはバスの運行経路には一部の道路では交通規制を行なっています。シャトルバス待合所ではきちんと人数を確認して待てるようになっており、次のバスが来たらどこのラインまで乗れるかわかるので、確実に乗れないのがわかる場合は買い物をしながら時間をつぶしたりできて便利でした。
私自身あえてまた来年行くかどうかはわかりませんが、こうした状況になることを十分わかった上で行った方がいいとしか言えませんね(^^;)。もしかしたら、こうした事例は全国の大きなイベントのあちらこちらで起こっている事かも知れませんが、黙っていても人は来るという感じで改善が行なわれないとしたら、個人的には再び行くかどうか考えてしまうでしょう。しっかりとした計画の下、スムーズな運営というのはうまく行っている時には何も感じることはないかも知れませんが、一度うまくいかなくなったらとたんに多くの人たちのストレスの元になってしまいます。運営される方は実に大変かとは思いますが、主催する側もそれを楽しむ側も、楽しんで帰ることのできるイベントの運営こそリピーターを増やす近道ではないかという思いが今回の事で強くなった次第です。