金沢市のパーク・アンド・バスライドについて

 昨日の連休最終日はこちらでも一時かなりの天候の変化があり、じっくり観光するには不向きになってしまいました。今年のゴールデンウィークは最後まで天候にたたられたような感じがしますが、今年はその分、事前の天気予報をじっくり検討して出掛けてきました。

 ゴールデンウィークの時期、車で遠出するにはある程度の渋滞を覚悟しなければなりませんが、私の住んでいる静岡からですと、東京や名古屋周辺に行かなければそれほど大きな渋滞に悩まされることはありません。ということで、東西へ向けて出るのはやめにして、北に上がりながら観光しやすいところを探していたところ、引っかかってきたのが金沢市がこの5月4日と5日の2日間限定で行なった「パーク・アンド・バスライド」の取り組みでした。

 どこの観光地もそうですが、人が集中するところに車が押し寄せたら移動することもままなりませんので、車で観光に来た人を対象に郊外に駐車場を用意し、市の中心部までシャトルバスを運行するというのが一般的なパーク・アンド・バスライドの方式です。多くの場合、イベントなどで会場へ行くのにシャトルバスを運行するというのが普通なのですが、金沢の場合はちょっと違っています。

 まず、駐車場は東西からやってくる車に備え、金沢東インターおよび金沢西インターから近い2ヵ所を確保していて、シャトルバスも2系統あります。そしてシャトルバスは単純に目的地を往復するのでなく、市内の観光地を循環しながら駐車場に戻るようになっています。

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 駐車場で運営協力金1,000円を払うと、車の同乗者1人1人にバスの乗車手形というものも一緒にもらえます。このバスはシャトルバスとしての機能だけでなく、市内を循環する観光バスとしての機能も持っていて、降車時にこの乗車手形を見せることで期間中走っているどのシャトルバスにも乗車可能なのです。また、この乗車手形を見せると公的な施設の多く(兼六園は不可)で団体料金による入場ができたり、協賛企業で買い物をする際のサービスもあります。

 金沢市内には1乗車につき100円の循環バスも走ってはいますが、やはりゴールデンウィークということもあってかなり込み合っていたのですが、パーク・アンド・バスライドのシャトルバスは利用者以外は使えないので、まず座れないということはありません。その分、停留所の数が限られているということはあるのですが、バス自体は10分から15分間隔でやってきますし、系統は2つありますので、どんなに長く待っても10分以内にはバスがやってきますので、便利に周辺を回ることができます。おおよその観光地や繁華街はカバーされており、効率的に観光することができました。

 利用者にはそれぞれアンケート用紙が渡され、帰りに提出を求められましたがプライベートな内容を書くようなこともなく、純粋に今後のサービス充実のためのアンケートといった感じでした。こうしたサービスが成り立つのも、市内に固まって観光施設が固まっているものの、歩いての移動だけでは難しい金沢という土地の環境があるのかも知れませんが、シャトルバスを使って街を回れば回るほど駐車料金の元が取れるので、わざわざ市内中心部の駐車場に駐車する必要性というものは感じませんでした。

 ただ、それでも市内中心部の駐車場は満車状態でしたので、それほど観光客にこのサービスが浸透していないということも言えるかも知れません。今回は時間の関係でゆっくり観光できませんでしたが、車中泊をからめて金沢の町を楽しむような日程を組めば、観光のいいとこどりができそうです。ちなみに、駐車場は午前8時半から開き、シャトルバスは9時から動きます。駐車場は16時までは入庫可能で、金沢市内から駐車場までの最終バスは19時20分までと夜の観光には向きませんが、金沢市内に宿が取れないが観光はしたいようなニーズにも合います。今後いつ行なわれるかというのはわかりませんが、興味のある方は金沢市のホームページから情報を取るといいでしょう。車で旅をするのが主な人にとっては、こうした取り組みというのはおおむね評価できます。今後車で出掛ける予定がある場合には、目的地でこうしたサービスが行なわれているかどうかしっかり確認してから出掛けるようにしたいですね。


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