移動運用可能な家庭用蓄電池システムを作る(2)

前回は蓄電池として使用する自動車用鉛バッテリーを使う事に決めましたが、家庭で使うためには鉛蓄電池に充電することが必要になります。天候の影響を受けず、安定的に充電を行なうためには家庭用のコンセントを使って自動車用バッテリーに充電できる機材が必要になりますが、その際、室内で充電する場合を考え、安全対策が施された製品を選ぶ必要があります。私の場合の前提として、今回使用することになった密閉式のバッテリーの充電に対応した製品を選ぶ必要があります。開放式のバッテリーを使っている方も、将来密閉式のバッテリーを使いたくなった場合に買い換えるのでは勿体無いので、その点をまずは確かめましょう。そうした項目を以下に示します。

・出力電圧が12ボルトか24ボルトか
普通の自動車用バッテリーはほぼ12ボルトで、店頭に並んでいる充電器もほとんど12ボルト用であるのでこの点の間違いはないと思いますが、トラックの中には24ボルトの製品があることはあります。これはインバーターでも同じで24ボルト対応のものを買った場合には12ボルトでは使うことができませんのでその点をまず確認することが必要です。

・対応するバッテリー容量
これは、バッテリー容量がどのくらいから、あるいはどれくらいまでのバッテリーが充電できるかを示すものです。私の使っている自動車用のバッテリーは36Ah(5HR)ですが、この数値を充電器がカバーしているかどうかをチェックすることになります。また、自動車のバッテリーだけでなくバイクのバッテリーを充電したいと思っている場合は最低どのくらいのバッテリーから充電ができるのかを確認しましょう。原付に搭載されているバッテリーの容量は3Ah前後だと言われていますので、参考にしてください。対応するバッテリー容量に満たない出力の充電器ではなかなか充電が完了しないことになってしまいますし、逆にバイクのバッテリーを普通車用のバッテリー充電器で充電するとバッテリーが膨張したり破裂の危険性もありますので、商品のスペックをよく確認して、自分の使い方に見合ったものを購入することが必要です。

・過充電防止機能の有無
家庭用に充電するということになると、そばにつきっきりで充電の様子を確認することはできない場合も起こり得ます。そのため、充電を開始して満充電に達した時にそれ以上充電をしない機能が付いているものがおすすめです。具体的には一定の電圧になったら自動的に電源を切るような機能が付いているものにすれば、他の家電製品と同じように気軽に毎日充電できます。なお、鉛蓄電池はニッケル水素電池のようなメモリー効果はありませんので、少し使ったりしばらく使わず改めて使い始める際にも気軽に充電できるこの機能は必須です。

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そういった条件の下、私はバイクのバッテリーは充電しないので自動車用のバッテリー充電器を物色していました。たまたま蓄電池を太陽電池で充電するシステムが説明された書籍である「角川博・著 停電・アウトドア対応 独立型太陽光発電と家庭蓄電(パワー社)」を読んでいて、そこでバッテリー充電器が紹介されていたのでその製品を購入しました。セルスターのCV-800という製品です。詳しいスペックは、

・DC12V 対応
・オープンバッテリー(開放型)・シールドバッテリー(密閉型)・ドライバッテリー(密閉型)対応
・オートストップ機能付きの全自動充電機能
・適合バッテリー容量 18~80Ah(5HR)

です。将来を考えた場合適合バッテリー容量が32~105Ah(5HR)のCV-1500にしようかなと思ったのですが、軽自動車用バッテリーを充電する場合にはCV-800の方が都合がいいということと、たまたまリサイクルショップを覗いたところCV-800の未使用品が5,000円で売っていたのですぐに飛び付いてしまった次第です(ネット調査では最安でだいたい8千円弱といったところです)。大型トラックやバス用の100Ahクラスのバッテリーを使ってみたいという方はCV-1500クラスの方がおすすめだと思いますが予算やバッテリーの置き場の有無によって変わってくると思います。ともかく、このように安心して充電できる状況を整える事ができましたので、今度は出力の機材について検討してみたいと思います。

その(1)
その(2)
その(3)
その(4)
その(5)


カテゴリー: 防災用品・防災コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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