格安バスツアーとうまく付き合う

 日本の自動車会社は空前の利益を上げているにも関わらず、国内の市場の先行きというのは全くの不透明です。というのも、10代の人たちが自動車免許を取らず、車も買わないという傾向が出てきているためです。それだけではありません。これを書いている時期はある程度ガソリン価格も下がり気味になっているものの、ガソリンは市場の動向により一気に上昇する可能性を常に秘めています。さすがに私はガソリン価格が上がったとしても車を手放すことはできませんが、公共交通機関だけで何とか日々の生活ができてしまう人を中心に、車自体を使わないライフスタイルというのも当り前になってきた部分があります。

 そういう人が安く旅行に行くためにどうするかということで、注目されているのが格安バスツアーでしょう。テレビのバラエティ番組では魅力的な面が強調されて出てくることが多く、新聞広告やチラシでも格安な金額が並びます。先日見たテレビのツアー紹介では、車で出掛た際にガソリン代や高速代、施設利用料を比べてこれだけ安くなるという具体的な比較がされていましたが、一人で旅行する場合の費用だけを見たら、車を出して一人旅をすること自体がばからしくなってしまうくらい差が付いてしまっています。

 車での旅がメインと考えている私としても、例えば個人ではなかなかチケットが取れない施設を回るとか、ツアーでないと利用できない施設が提供するイベントに参加したいという場合にはバスツアーを選ぶでしょうが、バスツアーはあくまで団体行動になるので、添乗員さんの指示通りに動くのが苦にならず、他の参加者との関係をうまく取れるかどうかが実際のツアーを楽しめるかどうかの分岐点になるでしょう。

 最近では小人数のグループで参加するのではなく、基本一名で参加するお一人様ツアーなんてのもあるので、見てくれは団体旅行でありなから自分の世界に浸りつつツアーを楽しむことも可能な場合もありますが、団体行動の規律を乱して集合時間に平気で遅れることを繰り返すようなことをやっていると、さすがにまずいでしょう。その点にさえ気を付ければ、うまく利用することはできるように思います。

 また、日帰りの周遊観光のバスツアーなら、現地まで車で行き、そこでの観光はバスに乗ってゆったりと回るという組み合わせも可能かと思います。有名な観光地を回るのにいろいろ考えたくないという場合はいいでしょうし、シーズンにマイカー規制が行なわれるような、自家用車が入ることができない場所が目的地の場合は、近くまで車で行き、路線バスやタクシーを使うよりも、日帰りツアーのある一番近い場所に車を置いて出掛けることができれば、ツアーの間は気苦労しなくて済みます。車であてのない旅をしている場合であっても、前日中くらいまでに予約ができるインターネットサイトを見付けることができれば、旅先から直接予約して参加ということもできるので、全く何の予備知識もなく出てきてしまった場合の選択肢として、そういったツアー予約のできるサイトをあらかじめリストアップしておくのも面白いでしょう。大手サイトの場合は前日の夕方までに予約すれば翌日の参加も可能というところも多いので、自分一人で運転するのに疲れた時に目先を変える方法としても長期にわたる旅の中ではいいアクセントになるのではないでしょうか。


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