東芝 防水形充電ラジオ TY-JR50

Ty_jr50

 東日本大震災の後、災害に備えるためのラジオというのは、今のところ従来品の販売継続といった感じですが、今回紹介する東芝からは災害用の手回し充電機能を搭載したAM・FMの2バンドラジオTY-JR50が新しく出ていますので、家電店でちょっとさわってきました。

 本体内蔵の充電池に手回しや、ACアダプタから充電して使用する方法の他、乾電池(単四×3本)でも動き、LEDライトやサイレンという機能があります。そして携帯電話やスマートフォンを手回しハンドルで充電できるといったように、あまたのメーカーから出ている防災ラジオと同じようなスペックですが、今までの同種のラジオと違った特徴が2つあるように思います。

 一つは商品特徴にもありますが、手回しハンドルが従来品よりも軽く回ることです。実際に回してみて、これで本当に充電されているのかと思ったぐらいです。これくらいの軽さなら、力を入れすぎてハンドルを折ってしまうようなリスクもある程度は回避可能ではないかと思われます。さらに軽いハンドルは、長時間回し続けても疲れにくいということもあります。携帯電話の充電を十分にするのに、手回し発電だけで行なうのはほとんど無理ではないかと思いますが、扱ってみた感想としてこれなら暇を見て惰性で回していられるといった感じがします。

 そしてもう一つの特徴が、携帯電話充電のための端子の形状です。多くの手回し発電ラジオによる携帯電話充電用のコードは、本体付属のものしか使えない特殊形状になっていることが多かったと思います。だいたい買ってからしばらく使っているうちにコネクタを無くしてしまって使えなくなる場合が多いですが(^^;)、この製品では接続端子は普通のUSBになっているので100円ショップで売っているようなコネクタを後から購入して使うことも可能です。メーカーは保証してはいませんが、最大出力で5V 500mAの対応になるということで、ポータブルゲーム機の充電にも試してみたくなりますね。

 しかしながら、こうしたラジオ共通の残念な仕様として、肝心の充電池が駄目になったらどうしようもないということがあります。ただ、東芝のホームページからダウンロードできる使用説明書の最初のところに、廃棄する際の充電池の外し方が載っているというのがちょっと興味を引くところです。DC4.8Vのニッケル水素電池が入っていると思われますが、この充電池はラジオのために新たに設計されたものとは考えにくいので、中の電池がどんなものかわかれば、社外品を調達して自分で充電池の交換ができるかも知れません。ただその場合は当然のごとく防水性能については自己責任で、さらに充電池が消耗する前に開けたらメーカー保証が受けられなくなる可能性があることを覚悟しなければならないでしょうが(^^;)。

 出たばかりということもあり、まだそれほど注目されていない製品ではありますが、太陽電池による充電というのは天候に左右され、さらにすぐには充電できませんし、いざという時にすぐ使いたい場合や、とにかく携帯電話の充電ができるグッズが欲しいと思われている方がいましたら、購入候補に入れておくのもいいかも知れません。これまで書いてきた特徴を理解すれば、単体のラジオとしてそこそこ妥当な金額かとも思えますが、同じようなラジオが格安で売られていることを考えると、果たしてどれくらい売れるのだろうかというのが正直なところですね。ともあれ、これから家電量販店でも出てくると思いますので、興味のある方は実際に触ってみてはいかがでしょう。


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