日々の生活から離れ、ある意味で非日常の生活を送ることが旅であるわけですが、特に車中泊の旅の非日常感というのは突出しているように思います。私が初めて車中泊をやろうと思ってやった時には、外からやってきた人や動物に襲われないだろうかとか、あらぬ心配をしながらということもありました。これがホテルや旅館へ泊まる旅だったら夜は飲みにでも行くか温泉にでもゆっくり浸かりながら過ごすとか、部屋でテレビを見ながらとか、何かしらやることはありますが、車中泊の場合はそれなりの装備を揃えて出掛けなければ狭い車の中でやることがないのですね。もちろん、そういうことを承知で車中泊している人たちはとっとと寝てしまい、翌日の早朝から活動するというパターンで動かれているかも知れません。
寝床を用意したらすぐに寝られる夜ならあまり考える必要もないでしょうが、周辺が騒がしかったり気が高ぶったりしていたりしてなかなか寝つかれない夜もあるでしょう。以前のエントリーで紹介したようなラジオを聞くのも手ですが、野球が嫌いな方がずっとナイター中継を聞かされるような場合もあり、全ての問題をラジオが解決してくれるわけでもないのですね。割と余裕ある日程を組みつつ、早めに車中泊する場所に到着し、長い夜をどう過ごすかということを考えた時、ぜひおすすめしたいことがあります。それは、ブログなどをやっている方でなくても、旅に出てその日にあったことを書いてまとめておくということです。
私の場合はパソコンやその他の方法でいつでもどこでもキーボードを使って文章を書くことができる環境を整えていますが、その日にあった事はできるだけその日のうちに概略だけでもまとめておくようにしています。そこまでできないという方でも、書きたいという欲求があれば、ヘッドライトと普通のノートで箇条書きするようなやり方でもいいでしょう。時間がなく書く気力もないという方は、ICレコーダーにその日に起こったことを吹き込でおくというのでもいいと思います。余計なお世話という感じもするわけですが(^^;)、常にそれまでやってきたことを忘れるようにするというのでもなければ、備忘録的な記録というのはやっておいて損はないと思うのですが。
車を停めて寝床を作り、眠りに入る前にちょっと時間を作って旅日記を書いたり吹き込んでおくことを習慣にしておけば、旅の記録をまとめようと思っている人にとっては、後から書くよりも相当の労力が軽減できるということもあります。ブログで旅の事を書きたいと思われている方も、旅の途中でどんどん書いていくことが後の作業を楽にします。後から思い出しつつ書くのもそれはそれで味はありますが、後で思い出したような事は改めて書けば済む話ですし。
このようにして過去の旅について概略をまとめておくと、また出掛ける際であるとか、テレビなどで以前訪れた土地のあまりの変化を見た時だとか、その時自分はどうしていたのかということをすぐに思い出すことができます。こうした日々の記録というのは今書いているブログのネタ提供をしてくれるだけでなく、自分の正確すらも形作ったかも知れない他に変えられない経験の蓄積となっています。
こうしたことは決して人に強制されてやるものではありませんが、大きな感動を受けた際にちゃんと記録しておかないと人間はすぐに忘れてしまうというのもまた事実なのです。日々の日記というのはなかなか大変だとは思いますが、旅先で起こることはある意味非日常の体験なので、印象に残りやすいということもあります。大げさに考えず、日々の行程を記録することから始められるのを個人的にはおすすめします。