携帯電話・スマートフォンの購入後に関する恐い話

 消費税が2014年の4月1日から8パーセントに上がる事が決定しました。政府の説明によると主に大企業が経済を牽引することにより景気の底上げが期待されるとの事ですが、たまたまそんな時期にちょっと恐ろしい話が入ってきました。

 以前のエントリーで紹介したことがありましたが、現在新たに携帯電話やスマートフォンを携帯電話会社から購入する場合、多くの方が端末本体の代金を分割で購入する契約で毎月の電話料金とともに支払っています。もし毎月の電話料金の支払いが滞った場合、以前なら契約している電話が使えなくなるだけだったのが、その中に端末本体の料金が組み込まれていた場合、割賦販売の商品の支払いが滞ったということになり、信用情報会社に報告されることになります。そうなると個人の信用情報に傷が付き、クレジットカードが作れなくなる場合や(更新が断られる場合もあるかも)、ローンが組めなかったり組めても金利が高いものしか通らないというような実害を受けるかも知れません。

 もちろん、支払いが滞らないように自分の収入の範囲に応じた額で払っていればいいのですが、今回入ってきたニュースではきちんと支払いをしているのに、携帯電話会社のソフトバンクモバイルの内部事情で支払いがされなかったことになっており、支払いが滞ったという間違った情報がそのまま信用情報会社に報告されてしまったという事が起こったようです。実際にクレジットカードが作れなかったりローンを組むところで問題になったかも知れないケースも報告されているようで、なぜこの事がニュースとして大きく報道されないのか疑問に思います。

 私の場合、現在携帯電話とPHSの端末の代金の支払いが残っていますが、もし同じような目に合わされてしまったら、格安のMVNO業者が扱うデータ通信カードの支払はクレジットカードが基本のため、カードの更新をその事によって断られた場合に、その契約自体が続けられなくなり大きな影響が出てしまいます。これに限らず、現在ではインターネット契約についてはほとんどクレジットカードを使った契約形態になっていますから、今回のソフトバンクの発表で被害を受けていた人が、新たにインターネット契約をするためにカードを作ろうとして初めて事の重大さに気付くというケースもこれから出てくることが予想されます。

 現在分割で端末を購入していて、ソフトバンクの契約がある方は既に通知があると思いますので具体的に信用情報に付いた傷を消してもらうような対応が必要になりますが、今後の事を考えると別の携帯電話会社ならどこでも起こる可能性があるようにも思えます。そこで、今までのような携帯電話会社主導の端末購入状況について、何らかのアクションを起こしていくようなことも考えていくべきではないかと思います。私は今の携帯電話の割賦販売期間が終了したら、とりあえず端末を変えたい場合には白ロムを物色してしのごうと思っています。新品が欲しいという場合は、ソフトバンクの場合はプリモバイルで端末とカードがセットになったものは買い切りで分割金は発生しませんからそちらを購入することで凌ぐとか、海外のSIMフリースマートフォンを購入して使うという方法があります。

 私自身の本音を言えば、端末の販売と電話やモバイルインターネットのサービスは切り離して、純粋にサービスの部分にだけ毎月支払うようにしてくれれば今回のような問題は起こらなかったので、家電量販店で普通に端末だけ買えるようになってくれればいいのにと思います。話は最初に戻りますが、ことスマートフォンに関しては日本の大企業の低迷は目を覆うほどです。今後も今のようなスマートフォンやタブレット端末の販売方法が続いていき、消費者がしだいにMVNO業者と契約する方法があることを知ってしまうようになったら、SIMロックで厳しく規制された日本メーカーを含む製品ラインナップよりも韓国・台湾・中国のメーカーでもSIMフリーで自由に使える方を選ぶでしょう。かろうじて残っている富士通やソニー、シャープあたりも、こうした海外のSIMフリー端末が安くて便利だということが知られていけばなかなか今後の業績の見通しは厳しくなるのではないでしょうか。消費者の行動はある意味単純です。いくら日本の企業を元気にして国内の景気を上げようと思っていても、購入金額が高いうえに、下手をすると自分の信用情報に傷がつくかも知れない端末を大人しく買い続ける人がこれからも右肩上がりで増えていくのかどうか。別に私は日本の企業が憎くてこんな事を書いているのではありません。日本企業も通信会社とは関係なく家電量販店でいつでも買えるSIMフリーで制限のない端末を出してくれれば喜んで購入対象に入れ、日本の景気回復に協力したいと思っているのです。もう少しユーザー目線での経済活動をお願いできればと思うのですが。


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