携帯電話が通じなくなったら?

 先日、NTTdocomo契約の携帯電話や、元docomoから他社へ移った携帯電話の一部において、発信も着信もできなくなったそうですが、こうしたトラブルは実際にそうした状況にある時にはトラブルなのか端末の故障なのか、正直なところよくわからないというのが困ったものです。実際、自分が旅行中にそうしたトラブルに遭遇したらどうすればいいのかということについて考えてみたいと思います。

 まず、あたふたして何回も電話を掛ける動作を繰り返す前に、携帯電話のアンテナ表示を確認してみましょう。先日のトラブルでも使えなくなった携帯電話ではアンテナ表示が圏外になっていたとのこと。圏外表示が出ている状態で何回ダイヤルをしても無駄ですから、極力電池の消耗を抑えるようにすることが大切です。ただ、ここではまだ携帯電話自体のシステムが滞っている可能性とともに、携帯電話本体が故障している可能性も考えられます。とりあえず一度、電源を切ってから改めて入れ直すことをやり、それで圏外表示が消えれば万々歳ですが、同じ圏外のままであっても、いつ通信状況が改善しても大丈夫なように、とりあえず電源が入ったままで放置しておきます。

 どうしても実家や勤務先などに連絡を入れなければならない場合は、まずは公衆電話を探しましょう。先日の東北大震災が起こった日の夜、東京都心から大挙して帰宅されたような状況ではせっかく見つけた公衆電話さえも行列ができてしまうでしょうが、車で渋滞なく移動することができる場合はさまざまな公共施設にあたりをつけてまずは公衆電話を探しましょう。最近は携帯電話の普及に合わせるかのようにどんどん公衆電話が撤去されているということもありますので、すぐには見付からないかも知れませんが、丹念に探すしかありません。その場合、注意しておきたいことは、公衆電話から電話をかける場合は硬貨かテレフォンカードが必要になるということです。小銭はできるだけ持ちたくないと思われている方でも、サイフの中に多少連絡できる分くらいの小銭は忍ばせておきましょう。車の中に小銭を入れておくと、もし車が車上狙いに遭った場合、小銭が見つかってしまった場合、そこからさらに荒らされる可能性もありますので、車の中にお金を置いておくことは極力避けるのが無難です。どうしても対策しておきたいような場合は、金券ショップなどで額面割れで売っている50度数のテレフォンカードを突っ込んでおくのがいいでしょう。ただ、停電の場合はテレフォンカードを使っての電話はできないと思われますので、やはり常に小銭を用意することは重要だと思います。

 公衆電話が見つからない場合や、行列ができていてとても待てないような場合、コンビニを探して連絡を取る方法もあります。ほぼすべてのコンビニでファクシミリ送信サービスを行なっていると思いますので、会社ならまずファクシミリを読めますし、自宅においてもファックス付き電話機を設置しておけば、いざという時にコンビニから一方通行ですが生存報告をすることができます。停電が起こっていたり、人々が殺到するようなコンビニではファクシミリを送ることすら難しいかも知れませんが、携帯電話が使えない場合の連絡手段以上のようなものしかないでしょう。特にファクシミリを送るという方法についてはそれほど注目されない盲点としてすんなり行けるかも知れませんので、せめてできるだけ早く送信できるように、車の中にA4のコピー用紙一枚に必要事項を手書きで書き込めるような雛形を用意しておくような対応があれば瞬時に送信できます。具体的には、

・通信手段がないことの説明
・現在地と周辺の状況
・もしあれば自身の怪我などの状況
・今後の通信方法について(電話よりメールでの連絡を推奨する。また、災害用伝言ダイヤルが開設されるような災害に遭遇した場合は、その利用方法などを説明しておく)

 このような事を書いて送れば、受け取った方はしっかり生存が確認できるだけでなく、その後の連絡についてもお互いの確認事項が持てるので、過度の心配をしなくても良くなるでしょう。メールが使える場合であれば上記のような事柄についていつでも書き足して送れるようにテンプレート化しておくというのもいい方法でしょう。

 大震災からもうすぐ3ヶ月となりますが、昨日も東北で割と大きめの地震があったりしますし、常に今あるものが使えなくなることを念頭に置きながら対策を考えるのがいいと思います。家族を家に残して車中泊の旅を楽しんでいる方は、自宅周辺にある公衆電話の設置場所情報を家族に知らせておくことも大事だと思います。常に最悪の状況を考えていれば、もしそうした事が本当に起こったとしても冷静に行動することができます。くれぐれもあせってやみくもに動くことのないよう準備してから出掛けましょう。


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